「女将の本分」
【登場人物】
莘月 …狼に育てられた娘
九爺 …医学の知識も高い御曹司
衛無忌 …皇帝の妃の甥
紅姑 …落玉坊の元女将
丁玲 …落玉坊の芸妓
石風 …石舫の見習い
秦元棋 …琴師
秦元超 …秦元棋の弟
秦湘 …秦元棋の妹
石謹言 …莫循の側近
万昂 …昭陽公主の息子
昭陽公主の息子・万昂が、突然、落玉坊に来る。なぜ紅姑が慌てるのか分からない莘月。紅姑は昭陽公主に溺愛されている万昂は、横柄で怒らせたら落玉坊は終わりだと言う。
莘月たちは客から譲ってもらった席へ万昂を案内する。
「花月濃」が始まると、舞台に現れた丁玲の美しさに惹かれ、身を乗り出すように見つめる万昂。「美しい女だ、しなやかで色っぽい」とつぶやく。そんな万昂を見た元超は外へ出ていく。
2階から演目を見ていた秦湘に「なぜ、こに?」と莘月が声をかける。秦湘は、ここからだと舞台の表も裏も見渡せる、賓客を迎えたならここで指揮を執らないと、と答える。「余計なお世話よ」と言う莘月。秦湘があなたの役に立ちたいと話すと、莘月は役に立ちたいのなら手出しをしないことねと返す。
元超は紅姑に客が呼んでいると部屋を出ていかせ、万昂に「丁玲から預かりました。どうやら万昂様にお会いしたいようです」と竹簡を渡す。いやらしい笑みを浮かべる万昂。
演目が終わり、丁玲は秦元棋と茶を飲んでいた。そこに万昂が来る。万昂は「化粧を落とせば、さらに美しい」と言い、丁玲の手をつかむ。丁玲は「お離しください」とその手を自分の手から離す。
秦湘と話していた莘月は、嫌がる丁玲の手を引き無理やり連れて行こうとする万昂を見る。急いで向かった莘月に「私を誘惑したくせに恥をかかせたのだ」と言い、竹簡を床に叩きつける万昂。それを拾った莘月は、あなたが書いたの?と丁玲に聞く。丁玲は首を横に振り、私ではありませんと涙を流す。しかし竹簡を渡した元超は、丁玲さんに頼まれたと言う。莘月は竹簡を差し出しながら「書いたのは本当に丁玲なのかしら。それとも誰かの指示であなたが?」と元超に言いながら秦湘を見る。そんなやり取りに「もういい。お前たちの争いなど見たくない。この女が気に入った、連れて帰るぞ」と言う万昂。この女を渡さなければ落玉坊を潰すと。
莘月は私に償う機会を与えてほしいと、万昂を外へ連れて行く。そして丁玲の髪からかんざしを取り、そのかんざしを投げて柱に刺してしまう。「私と勝負を。先にあのかんざしを取り、丁玲の髪に挿せば勝ちです。万昂様が勝てば落玉坊のすべての芸妓を連れ帰っても結構です。ですが負ければ二度と芸妓に手出しをされぬよう」と言う莘月。
勝負が始まり、莘月と万昂は互いに攻撃し競い合う。しかし、かんざしの取り合いに負けそうになると、お供2人に莘月を押さえるよう命じる万昂。莘月がその2人を相手にしている間に、万昂がかんざしを手に取ってしまう。「私の勝ちだ」と油断をした万昂に、戦っていたお供を1人投げつける莘月。お供は万昂にあたり、その勢いでかんざしが万昂の手から離れ宙を舞う。そして、かんざしは莘月の手へ。莘月は丁玲の髪にかんざしを挿し「かんざしを取るだけでは勝ちではないわ」と言う。怒った万昂は刀を抜き、莘月の首に向ける。そんな脅しに莘月は動じない。
女将はあなたと遊びがしたかっただけだと、紅姑が万昂をなだめる。さらに客に愛嬌を振りまく女将が勝負を挑むのは強敵が現れた時だけ、女将は自らあなたに挑んだ、それはあなたが極めて優れた力をお持ちだからと秦湘が言い、万昂はようやく機嫌を直し帰って行く。
兄妹3人になり、竹簡は秦湘が元超に頼んだことだったと知った秦元棋。女将の力量を試したかった、期待どおり強敵を前にしても冷静だった、それに情け深く信頼できる人だと秦湘は言う。女将は自分の力に自信を持ってる、これまで何度も修羅場をくぐってきたはず、あんな勝負に負けるくらいならとっくに建安から去っていると。そんな秦湘の言葉を扉越しに聞いてしまう莘月。莘月は部屋へ入ると「私を買いかぶりすぎよ」と言い、秦湘を散歩へ誘う。
九爺は万昂が莘月に負けたのに喜んで帰ったという報告を聞く。石風は莘月の勇気に驚くが、九爺は砂漠で彼女に会っていれば驚かない、本来の彼女は自由で恐れを知らない、気性の激しさも生まれつきのもの、彼女はただ者ではないと話す。しかし残念なことに建安に来てからは自由気ままに振る舞わず人の規則を守って行きようと努力をしている、もしかしたらこの先に潜む危機を警戒しているのかもと。
九爺は今も莘月を気にかけていた。
秦湘と外に出た莘月は、自分を試した秦湘に「あなたの目的は何?」と聞く。言いたくないわけではないが、言えないことが多すぎると言う秦湘。
目的を果たす手助けをしてくれたら必ず恩に報います、と言う秦湘に、砂漠の狼は仲間を助けるため力を尽くす、犠牲を顧みず、見返りも求めずね、でも狼は仲間への忠義は絶対的な掟、私を唆しても仲間にはなれないわ、と莘月はその場を離れる。
莘月が少し歩くと心蘭が柳を持っていた。砂漠では緑は貴重だったわ、簡単に折らないで、と叱る莘月。心蘭は二度としないと頭を下げ行ってしまう。その時、心蘭は持っていた柳を秦湘の足元へ1本落としていく。その柳を手に取った秦湘を見た莘月は"なぜ柳を見て悲しそうな顔を?"と思う。
衛無忌は秦湘のことを考えていた莘月を見かける。そして演目で使うお面をつけ、莘月の目の前へ駆けて行く衛無忌。驚いた莘月はバランスを崩し、衛無忌の手を引っぱりながら一緒に池の中へ。
怒った莘月は衛無忌に着替えも靴も食べ物も渡さないよう芸妓に命じ、衛無忌はびしょ濡れのまま帰っていく。
夜。莘月はこっそり九爺の屋敷に忍び込む。しかし、すぐ石に見つかってしまう。石さんに会いに来たと莘月はごまかすが、九爺様に相手をお任せすると言うと石は行ってしまう。
九爺の部屋へ向かった莘月。扉に映る九爺の影に手を伸ばしながら"あなたは見えない霧で覆われている。風になってこの霧を吹き飛ばしたい"と思う莘月。その時、九爺が扉を開ける。
莘月を部屋へ入れる九爺。「君が使っていた部屋は、石風が掃除をしている」と言う。「またここに住んでもいいの?」と莘月が聞くと、九爺は「どうせ空き部屋だ。好きにして構わない」と言う。
なぜ歌舞坊を手放したの?私が全部取り戻すと言ったら反対する?と言う莘月。九爺は君のやり方に口は出さぬ、私から落玉坊を買った金さえ返してくれれば、君は石舫と無関係に、と答える。"私との関わりをなくそうというのね"と莘月は思う。
九爺はお金がないなら落玉坊だけに注力するよう話す。のんひりしていたら他の商家に乗っ取られる、まず天香坊が黙ってないと言う莘月。そんな莘月に「安心しなさい。手出しはさせぬ」と九爺は言う。やっぱり助けてくれる、と莘月は喜ぶ。しかし莘月は喬木に巻きつくつる草にはなりたくない、喬木はつる草を守るため雨風にさらされ疲れてしまう、私は自分が喬木になって隣の喬木を雨風から守りたいと言う。それを聞いた九爺は、私には君と違う自分なりの道理があると返す。
何をすれば九爺の力になれるのか分からない莘月。
翌日。偶然、衛無忌と会った万昂は、ずぶ濡れで帰った衛無忌を屈辱する。万家は陛下も一目置く名家なのに面目は丸つぶれだと。そして私があなたに代わり、あの女を従わせると万昂は言う。怒った衛無忌は「あの娘に何かしたら許さぬ」と言い、今度は衛無忌が「女将に負けたのに、得意げになっていたとか。とんだ恥さらしだ」と屈辱を返す。
衛無忌に何度も殴りかかるが、すべて止められ負けてしまう万昂。衛無忌は「また落玉坊で騒ぎを起こせば、この程度では済まんぞ」と言う。
助けてやろうとしたのに、私を罵り、皆の前で殴ったと、両親の昭陽公主と万将軍に衛無忌の事を言いつける万昂。
昭陽公主は「花月濃」の芝居を裏で操る噂の娘の力量を見たいと、落玉坊へ行くことを決める。
莘月は秦湘に「あなたは一体、何者なの。折れた柳の枝を見た時のあなたの表情は、普通の人と違っていた」と言う。私はただの平凡な娘に過ぎない、と答える秦湘。「なら、あれだけ手を尽くして昭陽公主様に近づこうとするのはなぜ?」と莘月は聞く。「私の目的が何であれ、あなたは邪魔することなどできない」と返してきた秦湘に「石舫を陥れたりしたら、絶対、許さない」と言う莘月。そこに慌てた様子の紅姑が来て「昭陽公主様がお越しになるそうよ」と言う。
紅姑は慌てて莘月を着飾る。その姿で昭陽公主を出迎える莘月。
ーつづくー
池に落ちた莘月が犬かきしてたー(≧∇≦)ノ彡
さらに水中でお腹を殴られた時の衛無忌の顔ったら!!
どっちも最高で何度もリピしちゃった(*´艸`*)
その後も、莘月が衛無忌の着物をはだけさせたりして可笑しくて。
私はやっぱり2人のからみが大好き♪
お供に莘月を押さえるように言うなんて、本当に万昂は卑怯者!!ヾ(`Д´*)ノ
衛無忌と仲が良いと思っていたのに、昭陽公主は息子のいい分ばかり聞くのね。
いよいよ昭陽公主が落玉坊に。
でも、莘月をあまりよく思っていないよね!?ヾ(・ω・`;)ノ
「花月濃」を見たらどう思うのかな…。
そして秦湘も動き始めるみたい。
続きが気になるぅぅぅ。
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水の中での二人は本当に面白かったです。
リピしてしまいますよねー
自分は着替えて、无忌には拭う物さえ渡さないなんて
ちょっとやりすぎですよね、月兒は。
着替えた後の衣装も月兒に良く似合っていたと思います。
ラストの昭陽公主を迎える時も。
それにしても、元超は面倒なことばかり起こしますね。
そのお陰で、昴くんと月兒の立ち回りを見れました。とっても面白かったですね。
あと、无忌との立ち回りも无忌がステキでしたねw
昴くん、ちょっと問題児のようですけれど。
いよいよ、昭陽公主が来店して、どうなるのでしょう???
うささんの仰るようにポンポンと言い合う二人は、とってもお似合い!
でも、シン月は・・・。
ずぶぬれになった衛無忌は腰巻きに着替えるかと思ったのに・・・さすがにそこまではしなかったか。残念。
うささんの仰るようにポンポンと言い合う二人は、とってもお似合い!
でも、シン月は・・・。
ずぶぬれになった衛無忌は腰巻きに着替えるかと思ったのに・・・さすがにそこまではしなかったか。残念。