江邸に来た杭敬亭は、嘉沅と景風の婚礼の話を進めようとする。しかし江学文はこれまでと違い、娘はまだ何年か家にいたいかもしれないし、花嫁修業をしたいと思っているかもしれない、龍袍の刺繍も終えていない私にも準備を進める余裕がないと引き延ばそうとする。不満をもつ妻をなだめ、嘉沅とじっくり相談してくれと学文に言う敬亭。
屋敷に戻った敬亭は、先延ばしされたことを景風に話す。これぞ人の心というもの、風向きが変わったから強気に出ているのだ、己の利益のために立ち回って当然、自分の娘が繍女に選ばれたからもったいぶっているのだと。妻がこのまま結婚を先延ばしするのか心配すると「バカを言え。諦めるつもりはない」と敬亭は返す。
夜。例の繭の割合を半分に増やすよう徐雷に命じる敬亭。急に増やせば学文に見つかる、噓の噂を流しても、直接桑農家が学文に尋ねればすぐに噂が嘘だと知られてしまう、そう思った徐雷は「いっそ…」と言った後、敬亭に耳打ちをする。
店で食事をしている最中、今ごろ知らせが届いているはず、これぞ"故郷に錦を飾る"ですね、と嘉沅に話す佩芸。しかし嘉沅は別の席で景珍と食事をしている徐恨が気になって仕方ない。
景珍は佩芸の言葉が聞こえ「もう要らない」と席を立って行ってしまう。その後について徐恨も出て行き、やはり嘉沅は目で追ってしまう。
夜。佩芸と一緒に寝ていた嘉沅は、寝台から起きると徐恨の部屋へ行く。嘉沅が名前を呼んでも徐恨は体を起こさない。寝ていると思ったが、言わずにはいられないと「好きにはなれない。私には景風がいる。あなたが私を好きだとしてもね」と横になっている徐恨に言う嘉沅。さらに、何となく家に帰りたくないのは確かよ、あなたが景珍に仕えるのも、最近私に他人行儀なのも嫌だわ、あなたがいたから繍女にも選ばれた、そうだわ蘇州に帰ったらあなたの手柄だと宣言しよう、と言う。
嘉沅が部屋を出て行った後、そっと目を開ける徐恨。
翌日、出発前。周りを気にしながら嘉沅と2人きりになった徐恨は、俺が助けたことは内緒にしろ、と話す。寝ていたはずの徐恨が知っていたことに驚く嘉沅。全部徐恨が聞いていたと思い、恥ずかしくなった嘉沅は行こうとするが、そんな嘉沅を無理矢理止め「君が合格したことと俺は無関係だ」と徐恨は強く言う。嘉沅は「じゃあ、昨夜、寝てないのだとしたら何か聞こえた?」と聞く。しかし徐恨は半分寝ぼけていたから覚えていないとごまかす。全部聞かれていなかったと思い、嘉沅はホッとする。
俺は単なるお供だ、と言う徐恨。「なぜ内緒にするの?胸を張れることなのに。あなたが刺繍の図案を描いてくれたのよ」と嘉沅は言うが「身に覚えはない。君一人の実力だ」と怒ったように徐恨は言い返す。嘉沅は景風に守るよう頼まれたから図案を考えてくれたのか聞く。「そうだよ」と答える徐恨。嘉沅は少し寂しそうに「なるほど。頼まれたからね。他意はなかった…」とつぶやくように言う。そんな2人の話を景珍が聞いていた。
蘇州に戻ってきた嘉沅は、たくさんの人たちから出迎えを受ける。そんな嘉沅を見たくない景珍は、回り道をして帰ることに。「引き立て役はごめんだわ」と景珍が言うと「考えすぎです」と返す徐恨。景珍は「よく言えたものね。あの娘に図案を描いてあげたくせに」と告げる。
屋敷に入る前、嘉沅は寺で死のうとした李明娟らしき人が、男たちに無理やり連れて行かれるところを目にする。
屋敷に戻った嘉沅を両親は笑顔で出迎える。
一方、景珍も母親が嬉しそうに出迎えるが、景珍が補欠を辞退したと話すと一変。私も頑張ったと涙を流す景珍に向い「繰り上がりのくせに」と母親は責め立てる。そこに敬亭が来る。敬亭は娘をしかりつける妻の頬を叩き、景珍には補欠など少しも惜しくない、お前にはおこぼれは必要ないと言う。
先祖に感謝する学文と妻。しかし嘉沅は「感謝するとしたら彼ね」と言いながら、陛下から賜った玉杯を取り出す。両親はその玉佩にひざまずくが、感謝する相手は陛下ではなく、徐恨だと言う嘉沅。
徐恨が仕事をしていると景珍が来る。「父に訴えるわよ。嘉沅を助けたとね。父は裏切り者を嫌悪する」と言う景珍。しかし繍女の補欠にも選ばれていなかったと知っている徐恨は「人を忍んで来たのは交渉したいからでは?」と言う。
誰にも言いません、と徐恨は言うと、嘉沅なら条件なんて持ち出さない、脅しなどかけず素直にお願いしてくるはずだと話す。しかし「誰もが自由に生きられると?」と返した景珍は、杭家ではとても望めない生き方、どんな両親や家族かは選べない、と言う。嫌われるなんて誰だって嫌、でも私は杭敬亭の娘よ、決して江嘉沅に媚びを売ることはできない、これは宿命だと。
「良家のことに首を突っ込むな」と徐雷は徐恨に言う。都へ行ったのも江家の娘の共をしたかったのだろうと。徐恨は嘉沅を陥れようとする杭家が悪いと言うが、徐雷はお前には関係ないこと、傲慢だと恨みを買う、と言う。「何が言いたいんだよ」と徐恨が返すと、急にはぐらかし、また遠出をすると言い出す徐雷。徐恨は話せないことばかりの父に「昔、何があったんだい?」と聞く。しかし徐雷は「そのうち皆が知るだろう」としか言わない。
徐恨のおかげで選ばれたという嘉沅の話を聞き「敬亭や景風が助けたのら分かるが、私の娘とあろうものが使用人の力を借りて選抜に合格したなど…」と学文は動揺する。学文は忘れるように言うが「恩には報えと私に教えてきたわよね」と返す嘉沅。学文は徐恨に脅されたのではないかと気にするが、嘉沅は逆に他言するなと念を押されたと話す。そして、そんなに面子が大事なのかと言うと嘉沅は行ってしまう。
仕事をしていた徐恨を連れ出した嘉沅は、陛下から賜った玉佩は2人の戦利品、1年の前半は私で後半はあなたが持つ、という提案を話す。しかし徐恨は要らないと受け取らない。嘉沅も玉杯より、1年間、豚足の煮込みを食べられるほうが幸せだと笑うと、そのうち太ってもらい手がなくなるぞと徐恨は言う。それを聞き「今でももらい手はない」と言う嘉沅。嘉沅は戻ってきても出迎えに来てくれない景風に怒っていた。
私だったら人目なんて気にしないと言う嘉沅に、誰もが君と同じじゃない、みんな悩みを抱えているし、それぞれの立場もある、君のように素直には生きられないと話す徐恨。「それじゃ生きてて何になるの?」と嘉沅は言う。
「私を好きでいるのは難しい?」と嘉沅に言われ、返事に困った徐恨は「まだ仕事があるんだ」と言うと逃げるようにその場を後にする。
大通りで嘉沅を見かけた景風は、歩きながらそっと近づき「川辺で待つ」と言って去ろうとする。しかし、こそこそする景風が許せない嘉沅は「待ちなさい」と止め「私たちの仲は蘇州中の人が知ってる」と、街の人たちに「私は彼のお嫁さんになるのよ」と言い始める。慌てて景風は静かな所へ嘉沅を連れて行く。
景風も面子を気にしていると知り、私は陛下にも結婚すると話したと嘉沅は言う。父上や母上の身にもなってくれと言う景風。それを聞いた嘉沅は「約束したわよね。どんな時も私の味方でいてくれるって。撤回なんてさせないわ」と言う。しかし景風は撤回したのはおじさんだと言い返す。驚く嘉沅。
早く結婚したい嘉沅は、すぐに日取りを決めてくれなければ、徐恨が図案を考えてくれたことをばらすと学文を脅す。学文は仕方なく条件をのむしかない。
なぜ嘉沅が急いで嫁ぎたがるのか分からない佩芸。嘉沅は佩芸を信用し、佩芸だけに自分の心変わりが怖いからだと話す。驚いた佩芸は、自分を愛していない人と一生を共にすると?と言う。愛は理屈じゃない、もし本気で誰かを好きになれば、会えたらうれしいし、彼がいると思えば孤独も平気、人ごみの中でも彼の声だけは聞こえる、と言う嘉沅。しかし「そんな人、現れませんよ」と佩芸は言う。お嬢様は恵まれ過ぎ、とにかく裏切らないでと。悲しそうに「裏切るですって?約束を守ろうとしているのよ。一生を懸けて」と嘉沅は言う。
江家と杭家は婚礼について話し合うことに。しかし学文が他には何も要求しないが、長男が生まれたら江姓を名乗らせてくれと言い出したため敬亭と妻は怒って帰ってしまう。
父さんは古くさいと言う嘉沅。子供が跡継ぎになれば江家の繍荘は嘉沅のものになると学文は言うが、楽しく暮らせればいいと思っている嘉沅には繍荘を守る意味も理解できない。
激怒したまま屋敷に戻ってきた敬亭は「とても我慢ならん。見ていろ。屈辱は倍にして返す」と言う。
ーつづくー
えぇぇ?って思われそうだけど、景珍も可哀想な気がしてしまって…。
もちろん性格もあるとは思うんだけど、親が仇のように江家を思っていて、嘉沅のことも子供の時から言い聞かせていると思うから…(;_;)
佩芸は嘉沅の本当の気持ちを知って、ますます複雑な気持ちになりそう。
でも、嘉沅は恵まれすぎなのかな?
佩芸からはそう見えるかもしれないけど、そうなのかな?
孫に継がせたいという学文の気持ちも分からなくはない。
でも"長男を"というのは強引のような…。
敬亭だって景風の子供に継いでもらいたいよね(o´д`o)=3
結婚のお話、どうなるんだろう!?
あ、そうだ。李明娟(?)が男たちに連れて行かれたのも気になる!!
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自身も学文との関係で、同じような境遇な時も
あったと思います。
景風をママンが責める時は心が本当に痛んでいたので、
景風だけでなく、こちらも救われました。
寝たふりをしていた徐恨や二人の結婚が
どうなるのか、糸のことも気になりますね!
やっぱり嘉沅も好きなんですね!
となると、景風が………
そうですよね~佩芸も複雑な気持ちだと思います。
もう~生まれる前からの許嫁って~Σ(・□・;)
どちらの両親も面子だの、血筋だの~
もう大変!絶対上手くいかないような(;_;)
嘉沅のお父さん、景風のお父さんより良い人と思っていただけに今回は………
私も景珍が可哀想と思ったけれど…正々堂々として欲しいような~
お母さんにあんな言われ方されて、お父さんがかばってくれてホッとしました。
はい、うささん李明娟が心配!!
嘉沅、見たのにそのまま??とビックリしちゃった~
うささん、ありがとうございます。
ちょっと展開も進む感じで、面白くなって来たね~