越国夫人は陸貞から早く同昌公主を娶り、皇后の座に就かせるよう高湛にすすめてほしいと言う。陸貞は「皇后の册立とあらば、私ごときは進言できません。国の大事ですゆえ」と答える。そして「陳国の文帝は何ゆえこの縁談を進めたがるのですか?陛下が私を寵愛したら公主はきっとお寂しいでしょう」と言う陸貞。しかし越国夫人は「さようなお気遣いはご無用に願いますわ」と言う。公主はとても愛らしいお方、陛下のお気に召すはずだと。そして公主が陸殿に嫉妬することなど、決してないと言う越国夫人。
「度量もよいけれど、嫉妬すらしない妻が夫を愛してるといえるのかしら。それだけではない。輿入れを成すがために毒を用いるなど、公主たる人のすること」と返す貞。越国夫人は陸貞をじっと見つめながら「ならば言わせてもらうわ。子を産む事もかなわぬ女が、とやかく申せるものかしらね。公主はあなたに嫉妬しない。子を生めぬ妃に嫉妬する皇后などいるはずがないゆえよ」と言う。
陸貞は自分に使った薬で子が産めなくなったことを知り、衝撃を受ける。さらに五石散は数百年前から陳国に伝わる秘薬で、私の持っている解毒薬しか効かないと言う越国夫人。
三日のうちに返事がなければ公主を連れて帰る、入れ替わりで陳国の大軍やってくる、その頃には陛下は錯乱しているはずだと言い、越国夫人は部屋を出て行く。
陸貞は湛から五石散の中毒のことを聞かれる。「ある侍医から報告があったわ。五石散を少しずつ体から出させる薬があるそうなの。されどその薬の効き目はとてもゆっくりで、半年飲んでやっと効いてくるとか」と嘘をつく。
陸貞はさりげなく「皇帝になった今、妻が一人というわけにはいかないわ」と湛に話す。しかし「君が言ったのだぞ。愛していない側室を置くのはとても残酷なことだとな。心配せずとも、さようなことはせぬ」と高湛は言い、陸貞を抱き寄せる。
「この頃よく想像する。中毒が治って同昌公主のことが解決したら、高緯を連れてどこか美しい村へ。そこで三人で王村にいた時のように静かにのんびりと暮らす。楽しいぞ」と話す湛。陸貞は高湛の胸で涙を流し、湛は心配する。「何でもない。うれしいわ」と言う貞。
陸貞は寝台で眠る湛に口づけを。涙を流しながら湛を見つめた後、その場を後にする。
越国夫人の元へ行った陸貞は、同昌公主を皇后に迎えさえすれば解毒薬を渡すという誓いをたてさせる。そして自分も二日のうちに必ず陛下を説得すると約束する。
陸貞はふた月前から作っていた花嫁衣装を触れながら見つめる。湛の衣はすでに出来ていた。「明日、陛下にお渡ししてちょうだい。婚礼の際に着るよう伝えて」と琉璃に言う貞。琉璃は「姉さん、衣装を忘れる新郎などいませんよ」と笑う。
陸貞は湛への置き手紙を残し、宮中から去って行く。
"今頃、私は遠くにいるはずよ。ごめんなさい、嘘をついて。新しい解毒薬など見つかっていない。あなたが助かるには同昌公主を娶るしかないの。婚礼の日に解毒薬をもらえるわ。あなたと斉のため、私は身を引くしかないの。公主が元となって陳国との対立が続き、もし戦になれば、罪のない斉の民が犠牲になってしまう。それに私は子を生せないと知ったの。同昌公主ならばあなたのために子を産める。私はあなたの妻であり、高位の女官でもある。斉とあなたよりも我が愛を優先するなど到底許されぬ立場。どうか同昌公主を恨まず、わだかまりを捨て去ってほしい。どうか公主を皇后に。それが誠となれば、いつの日にか私は宮中へ帰るわ。なれどこの願いが叶わぬなら、二度と会わない。悲しまないで。湛、私の夫は永久にあなただけ"と書かれた手紙を湛は読む。湛は悲しそうに婚礼の衣装に触れる。
朝廷で湛は、同昌公主を冊立し、本日婚礼を行なうという詔を発する。
婚礼の衣装を着た湛に「もう少し嬉しそうになさっては?花婿なのですよ」と言う琉璃。「貞に言われて他のおなごを娶るんだ。喜べると思うか。貞は私の命と民の命を救うため、一人で宮中を去った。その気持ちに応えて公主を皇后に冊立する。されど皇后に冊立しさえすれば約束を果たしたことになる。宮中で皇后が急死するなどよくあること」と湛は返す。あの越国夫人と同昌公主が貞を追い詰めたのだ、二人がいなければ子を産めぬ事を知り、去ることもなかった、貞を傷つけた報いから逃れさせはせぬ、と。
婚儀が終わり、床入りの儀へ。
湛が行くと、部屋の中には公主と一緒に越国夫人がいた。「床入りまで見とどける気か」と言う湛に解毒薬を渡す越国夫人。それを飲んでもまだいる越国夫人に「まだ何か」と言い、湛は公主の覆いを取る。しかし公主は口に布を入れられ、手を縛られていた。驚く湛。
越国夫人はひざまずき湛に頭を下げる。母と子供の頃に身投げした時、公主は頭を強く打ち、そのまま時が止ってしまったと話す越国夫人。そして重い病に冒され、あと数年の命と知った文帝が、公主の行く末を案じていた時、湛を助け、湛に託そうと決心したと言う。心苦しく思っていた文帝は、南郡十城を斉に譲る条約書も作っていた。皇后という身分にこだわったのは、これより先の公主の地位を安泰にするためだったと越国夫人は言う。
修文殿を出た湛は青鏡殿へ向かう。陸貞の使っていた物に触れた後、陸貞の花嫁衣装を抱きながら寝台に横になる湛。"貞。今宵はここで、君と共に寝よう"と思う。
翌日。貞の部屋から出て来ない湛を心配する元禄と忠叔父。そんな中、湛はふっきれた顔をして部屋から出て来る。大丈夫か心配する皆に「心配はいらぬ。貞は斉のために身を引いたのだ。私はその気持ちに応えて、皇帝としての務めを果たさねばならぬ」と湛は言うと、そっと陸貞の作った白虎を取り出して見つめる。
三年後。
官窯の生産は年ごとに減少し、契約の切れた吐谷渾も二度目の契約に応じようとしない。陸貞なしでは成り立たないと言う忠叔父。織染署も生産が停滞していると。貞が積んだ努力を無駄にしてはいけないと思う湛。しかし湛は頭痛がし、倒れてしまう。
駆けつけた沈嘉彦は「誰か世話をする者を側に」と言うが「いらぬ」と湛は返す。きっと貞は帰ってくると信じている湛。たとえ一生でも待つという湛に、沈嘉彦は貞があの村にいることを話す。
沈嘉彦は陸貞に、湛の古傷が悪化していることを手紙で知らせる。"会いに来てやってくれ"と。急いで貞が飛び出すと、家の前に湛が立っていた。貞は笑顔で湛に駆け寄る。二人で見つめ合った後、抱き締め合う湛と陸貞。
陸貞は湛と一緒に青鏡殿に戻ってくる。部屋の中は三年前に貞が去った時のままだった。
湛は貞の肩を抱きながら「私の側を二度と離れるな」と言う。うなずく貞。「これからはもう死ぬその時まで、この手を離したりしない」と湛が言うと「私もよ」と貞は返す。陳国の文帝が亡くなり、湛はすぐに貞を皇后にすると話す。しかし貞は、同昌公主には罪はない、両親が亡くなった上、皇后の位まで失ったら可哀想だと話し、自分はかつてのままの昭儀でいいと言う。皇后よりも自由で、女官でいる方が才能を発揮できると。
太寧元年。
三品の昭儀だった陸貞は、女侍中に昇進。一品の高官になる。商務を担当する官吏として、朝儀にも参列することに。この時から陸貞は北斉で最も実権のある女官となり、実質的な后宮の主となる。
高湛は陸貞の手を握りながら「これからは二人で国を治めよう」と言う。頬笑む陸貞。
十年後。
かつて受けた傷が悪化した高湛は、高緯に帝位を譲り、陸貞が補佐役となる。その三年後、陸貞に後を託し、高湛は崩御する。
陸貞は琉璃と一緒に宮女候補たちを見ながら「あれを見るたび、年を取ったと痛感する」と言う。琉璃は陸様は初めて会った頃と変わらないと言うが「いいえ、変わったわ。多くのことが変わってしまった」と陸貞は返す。
陸貞は人生には酸いも甘いもあるが、誠の味は己にしか分からないと言う。そして目をつぶった陸貞は、湛と過ごした日々を思い返す。
目を開けた陸貞に「何をお考えですか?」と聞く琉璃。「夢よ」と陸貞は答える。愛に出会う夢よ、その先にはいくつもの苦楽が待っていると。「それはよい夢なのですか?つらい夢ならば、いっそ見ないほうがよいと思いますが」と琉璃が言うと「それは無理よ。愛がなければ人生は味気なくなる」と陸貞は言う。
"あなたには私の夢が分かるでしょう。あなたと出会えただけで満足よ"と湛に向けて陸貞は思う。
それから十五年後、陸貞は世を去る。
ーおわりー
モヤモヤなのかスッキリなのか…
スッキリなのかモヤモヤなのか…
自分でもよくわからないのです(;´д`)ノ
湛と斉のことを思い宮中を去った陸貞も、陸貞のために婚儀をする湛も切なくて切なくて(;_;)
陸貞の花嫁衣装を抱きながら眠る湛が悲しかった…。
最後は高湛と陸貞が一緒に過ごせるようになってよかったです(*⌒ー⌒*)
高緯も大きくなりました。
でも、高緯を見ると、あっちの高緯を思い出しちゃうの(〃∇〃)
読みに来て下さったり、コメントを書いて下さったり、ポチッを押して下さった皆様のおかげで、長いドラマで吹き替えだったけど最後まで頑張ることができました。
有り難うございました(*´ー`*人)
ぜひぜひ、別のドラマもよろしくお願いします。
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こちらにも最近あまりコメントせず、いつもうささんのあらすじや感想、皆さんの感想を見て楽しませていただくだけで申し訳なかったです・・・m(__)m
最終回は・・・花嫁衣装を残していなくなった陸貞と花嫁衣装を抱いて眠る高湛どちらも悲しかったです・・・(;_;)
でもローソクに囲まれた陸貞と高湛はねっ・・・(*´―`*)
私も陸貞と高湛の新婚(?)ぶりとか、二人の子供とか見たかったです~(≧▽≦)/
そして丹娘がいたらもっとよかったのにと思います・・・(;_;)
沈兄さん・・・まだ言うか!(≧▽≦)/
高緯は・・・あっちの高緯のせいでこの子将来大丈夫かなぁと思っちゃいました・・・(≧▽≦)/
陸貞と高湛、この二人はほんとうに微笑ましいカップルでした~多くの涙を流したけど二人で一緒に過ごせた約十年間は嬉し涙が多かったと思います・・・(*´―`*)
後宮の涙は終わってしまいましたが、また別のドラマ等でうささんや皆さんと楽しみたいです~うささん、皆さんよろしくお願いいたします。(*^▽^*)
姐姐のあらすじのお陰で
ラストまで走りきることができました。
本当にありがとうございます。
心情♪をBGMにした振り返りは
本当に印象に残りますね。
この回も含め阿湛と阿貞の再会も、
雨のシーンが多い撮影で
きっと大変だったでしょうけれど、
楽しめました。
阿湛があっけなく崩御せず、
帝位に着いた後も5回ぐらいは
観てみたかったですね~
おつかれさまでした。
45話あらすじありがとうございました。そしてお疲れ様でしたm(__)m
みなさん書かれてるようにドラマを理解する上で助けていただきました。そして、感想を述べる場も提供いただいて楽しかったです(*^^*)
終わってみて確かに最後はちょっともやっ・・・
同昌公主を皇后に、の設定が少し強引だったような(^^;)
でも皇后にはなれなくても湛と陸貞の関係には問題なかったし最後は幸せになってよかったです(*^^*)
陸貞が侍女を従えて朝議に向かう姿は壮観でしたね~(≧∇≦)
懲りずに陸貞に求婚した沈嘉彦も天晴れ(≧∇≦)
大きくなった高緯のことは・・・あちらで引き続き見守りましょう(≧∇≦)
うささん、みなさんありがとうございました。これからもよろしくお願いしますm(__)m
うささん、山河恋~まで少しはゆっくりできるでしょうか?ゆっくりして下さいね(*^^*)
うささんのあらすじがあって、言葉が分からなかったり、人物の名前の漢字が、あ~こうなんだ!って思った事、
うささん、や皆さんの感想がうんうん(⌒▽⌒)って思えました!
ありがとうございます(*^^*)
長いドラマでしたが、私にはあっという間に最終回が来てしまった( ; ; )って感じでした!
後宮の話なのでドロドロ感はありましたが、陸貞がしっかりしていて賢くて見ていて頼もしい感じでした\(^o^)/
陸貞が可愛くって~蒼穹の昴の時も可愛いって思ったのを覚えています!見直そうかな~(⌒▽⌒)
湛も私好みのお顔でした(o^^o)一途で優しくって~
途中、喧嘩が多いな~って思ったことも事実ですが、なかなか良いドラマに出会ったと思います~
永久保存版決定\(^o^)/
さて、最終回の感想ですが~
湛が陸貞の婚儀の赤い衣装を抱いて眠った時は切なかったです( ; ; )
でも、再会してのロウソクの中の二人が素敵ーーーーー
やっぱり二人はお似合いです!!ずーとラブラブ見ていたかったし、二人の子供が見てみたかったな~子供を抱く二人も見たかった~(⌒▽⌒)
沈兄さんも(≧∇≦)まだ陸貞をお誘いするとは~(≧∇≦)
それは無理でしょう!!って思いました(≧∇≦)
うささん!!私も高偉がーーーーーあちらの高偉を思い出して~(≧∇≦)(≧∇≦)です。
最後は素敵シーンが流れて凄く良かったです。
うささんと皆さんと一緒に楽しめて良かったです!
本当にありがとうございました~
蘭陵王や山河恋~も宜しくお願いします~
あまりコメントは、残せなかったですが、必ずあらすじとうささんの感想を楽しみに読ませて頂きました。ありがとうございました。
最後お話が、いっきに、進み過ぎて、
詰め込み過ぎ感が、有りますが、
タンと、陸貞は、幸せに、過ごせたと信じています。
後宮の涙。ピッタリな、題名でした。
たくさんの涙を流しましたが、陸貞は、宰相まで、なりましたね。タンと、陸貞の、俳優さん、おにあいだったから。また、違うドラマで、二人に会いたいですね。
新しいドラマ始まりましたらうささんまた、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
うささんの詳しいあらすじのお陰で、聞き慣れない言葉も理解出来てドラマを楽しめました。
そして週末のお茶会で好きな事を語り合って、皆さんから沢山の情報を貰い、
一人では味わう事が出来ない一緒に視聴する仲間がいる幸せを感じる事が出来ました。
本当に有り難うございました。m(_ _)m
私的には納得出来る良いラストでした。
皇后の身分より、愛しい人に巡り会えた事が満足と言い切った陸貞の言葉が耳に残ります。
沢山涙を流したけれど、高湛と出会った事を後悔していないその顔は清々しくて、とても素敵でした。
お茶会でまた、陸貞や高湛や高演の話が出来たら嬉しいです。
うささん、皆さん宜しくお願い致します。(*^_^*)