動揺する陸貞に、誠ならば碧を捨て置くことはできない、働きぶりを見る限りそつのない娘ゆえ、共に殿下にお仕えしても上手くやっていけるはずだと婁昭君は言う。皇太弟に嫁ぐのなら側室を迎えるのは避けられないと。
西沸堂を出た陸貞は、抑えていた感情が止められず涙が溢れて来る。それを元福が見てしまう。涙を拭き、元福の元まで歩いてきた陸貞は「昨夜のことは誠ですか?」と聞く。元福はつらそうにうなずき、湛が苦しんでいること、火鉢の中に催淫作用のある依蘭香が焚かれていたこと、湛が罠にはめられたことを話す。陸貞は嘉福殿から閉め出されたのもそのためだったと知る。湛たちが自分に隠そうとしていることが分かり、陸貞はここで会ったことは湛と演の二人には伏せてほしいと頼む。知られたくないのであれば、知らぬままでいましょうと。
「こたびの騒ぎ、またそなただな」と青薔に言う婁昭君。「はい」と答えた青薔に「言ったはずだぞ、勝手は許さぬ」と言う。しかし、本気で叱ったのではなく「上出来だ。蕭喚雲の他にもう一人、悩みの種が増えたのだからな」と言うと笑う。
蕭喚雲は沈碧をひざまずかせ「私は陛下や殿下とは違う。さように死にたいのなら私が片を付けてあげる」と言い、毒酒か白絹か選ぶように言う。決して他言はしないと、命乞いをする沈碧。そんな沈碧を蕭喚雲は押さえつけさせ、薬を無理やり口の中へ入れさせる。沈碧が飲ませたのは毒酒ではなく、子供ができないための薬だった。「ただし、また同じことがあれば次は誠の毒酒を賜ると思え」と蕭喚雲は告げる。
含光殿から出て来た碧を青薔が呼び止める。そなたはよくやった、もう陸貞も知っていると話す青薔。「ではなぜ蕭貴妃は口止めしたのでしょうか?」と碧が聞くと「それはともかく、目的は果たせたのだからよいではないか」と青薔は言う。しかし蕭貴妃に釘を刺されてはもはや何もできない、側室にさえもなれないと。
湛が演と話しながら修文殿に戻ってくると陸貞が来ていた。何事もなかったように振る舞い、悟られてはいけないと湛にそっと言う演。
湛は普段の通りに接しようとするが、陸貞は湛に触れられるたびに複雑に気持ちになってしまう。
陸貞は楊宮女の前でこれ以上は無理だと号泣する。死ぬらふりで通せるかと思ったが、顔を見ると碧を思い出してしまうと。湛の意志ではなかったのも、苦しめまいと隠すのも陸貞は分かっていた。それでも耐えられないと言う。楊宮女は、賢い女には見て見ぬふりと忍耐が必要、将来のためには耐える事も学ばねばと話す。しかし貞は触れられれば鳥肌が立ち、笑顔を見れば嘘つきと叫んでしまいそうになる、とつらい気持ちを訴える。楊宮女は殿下のためにも知らぬふりは続けるべきだと話し、子を授かった妹に付き添ういうことにして宮中からしばらく離れるように言う。
陸貞は演に里帰りをしたいと話す。しかし演は「ならぬ」と言う。陸貞の気持ちを察した元福は、ひざまずき、黙っていたことを詫びると「私が西沸堂へ向かいました折、すでに陸殿は」と言う。陸貞が知っていたことに驚く演。「婁尚侍の口から。きっとわざとでしょう」と貞は言う。演は陸貞の元まで歩いて行くと、涙を流す貞に「それゆえ宮中を出たいと申したのか」と聞く。「湛に非がないことは分かっています。されどこれ以上続けられません。湛の前で何もなかったふりなど出来そうにないのです」と答える貞。しばらく一人になりたい、元気になったら帰ってくると。演は外出の許可を許す。
何もなかったふりをしても貞の目を見るたび総てを知っているような気がして、と湛も苦しんでいた。貞は騙せないと言う湛に、このままではいけないと思った演は、陳国へ自分の代わりに行ってくれと言う。
陳国へ行く湛を見送る貞。湛は貞を抱き締め「聞いてくれ、都を離れるのは治療のためだ。侍医に二度と錯乱せぬように陳国の名医に見せろと言われた。貞、近頃態度がおかしかったのは病のせいなのだ。すぐに戻る」と話す。涙を流す貞も「ええ。待っているわ」と言う。
冬至で各宮殿の妃から演に贈り物が届く。その中にラクダの毛皮があった。それを着ながら子供の頃、母に作ってもらったことがあったと思い返す演。今回の毛皮も婁昭君からだと知った演は、一人になると毛皮に頬を埋める。
演は西沸堂へ足を運ぶ。その時、婁昭君は「どうか演に百年の命と子宝をお授けください。私は斉の国を思うがゆえ、数々の過ちを犯してきました。今は心より悔いております。斉にお釈迦様のご加護を」と祈っていた。演は何も言わずに西沸堂を出る。痩せた母に演は心を痛める。
演が帰った後「演は何と申した」と青薔に聞く婁昭君。「何も。ただ明日、宮女を16人寄越すと。それに私に司膳司をまかせるそうです」と青薔は嬉しそうに答える。
陸貞が留守の間、あとの三つの司の手配も青薔と王璇で決めろと言われていた青薔は、司衣司は碧に任せるつもりだと話す。
陸貞は妹の珠から、夫の李誠が身重なのを理由に側室を置いたと聞く。夫が他の女子となんて嫌ではないの?と陸貞が言うと、嫌よ、と返す珠。急にそんなことを聞く貞に「まさか殿下が?」と珠は言う。うなずく貞。しかし貞は湛の意思ではなく、罠だったと話す。湛もつらくて顔を合せられないから宮中を出たと。それを聞いた珠は「罠だというのなら何を悩む事があるのよ?」と言う。気が晴れぬのなら怒鳴り散らしてやればいい、罠を仕掛けた相手は二人の仲を邪魔しようとしている、それなのに気まずくなってお互いを避けるのは向こうの思うつぼだと。そして湛が悩むのは傷つけたくないからで、それほど想ってくれる人をまだ許せないの?と言う。
陸貞は宮中へ戻る。「戻ってよかった。あとは湛を明るく迎えてくれればよいのだけれど」と演に話す蕭喚雲。演は言いにくそうに「新年が近い。母上だが、ずい分やつれてしまった。今は改心されたご様子だ。そなたさえよければ、新年の祝賀の折には仁寿殿にお戻ししたい」と蕭喚雲に話す。「決まりでは皆の参賀を皇太后が仁寿殿で受けることになっているわ。規則である以上、変えられないでしょう」と言う。分かってくれると思っていたとほっとする演。
戻ってきた陸貞に三つの司を奪い返され、青薔は怒りが収まらない。しかし来年には皇太后が戻り、碧の存在は陸貞には永久に心のトゲ、皇太弟妃になるまでは倒す機会がいくらでもあると考える。
湛は陸貞から手紙をもらい、晴れやかな気持ちで都へ急ぐ。その途中、陸貞が湛を待っていた。見つめ合い「今、戻った」と言う湛。貞が笑顔で「お帰りなさい」と言い、湛は陸貞を抱き締める。
湛と貞が二人で修文殿に戻ってくると碧がいる。青鏡殿で待つように言われ、貞はその場を後に。
「すまなかった」と碧に謝る湛。碧はもしも叶うのならば、これからもお仕えしたいと言う。しかし湛は過ちで始まった関係でそれはないと返す。私の心に住んでいる女子は一人だけ、すまないと。湛の強い意志を聞き、碧は泣きながら走り去る。
泣いていた沈碧は「こうなったからには手段はえらばない。思い知るがよいわ。沈碧は使い捨てにしてよい女子ではないのだと」と青薔に言う。
皇太后が仁寿殿に戻り、皆の参賀を受ける。陸貞たち女官に対し「女官として陛下の御為にあらゆる努力を…」と婁昭君が話し始めると、とつぜん碧が嘔吐しそうに。お許しくださいと、碧は婁昭君の前にひざまずく。そんな碧に青薔は棒打二十回を言い渡す。必死で「それだけはお許しを」と言う碧。そしてまた碧は嘔吐しそうになる。「ひょっとしてそなた」と言い青薔は劉宮女を呼ぶ。
碧の脈を診た劉宮女は青薔に耳打ちを。青薔は碧の前まで行くと頬を叩き「宮中で淫らなまねを。答えよ、相手の男は誰なのだ」と聞く。裁くなら場所を変えるべきだと、蕭喚雲は内侍局へ連れて行くように命じる。それを聞いた碧は「貴妃殿下、どうかお許しを。子供に罪はありません。長広王殿下は認めずともどうか」と蕭喚雲にすがりつく。婁昭君は偏殿へ連れて行き、侍医を呼ぶように告げる。
偏殿へ行こうとする湛を蕭喚雲は止める。目の前であの薬を飲んだのにこの話はおかしい、十中八九、碧の噓だと蕭喚雲は言う。しかし、もし誠ならどうするつもり?と。分からないと湛が答えると、子供は生ませてはいけないと蕭喚雲は言う。湛はさようなことはできないと言い返すが、その子が私や陸貞を殺めることになっても?と言う蕭喚雲。さような事態には絶対にさせないと湛は話し、今肝心なのは、碧の話が誠かどうか確かめることだと言う。
ーつづくー
割り切れない陸貞にアドバイスをする珠の言葉がすごくよかった!
陸貞の気持ちは分かるけど「向こうの思うつぼ」は確かに。
珠も強くなりました(*´ω`*)
婁昭君を西沸堂から出してはいけなかったのにーーー(;´д`)ノ
それが母のためでもあったと思う。
碧の子供は嘘だと思うけど、まさかここまで碧がするとは…ヾ(・ω・`;)ノ
この後はどうするつもりなんだろう?
せっかく陸貞も納得したのに、今度は子供なんて…。
貞が可哀想(;_;)
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陸貞も目が覚めたよね!!
陸貞の涙のシーンが沢山あったけれど、可愛いな~
知らない振りも辛いよね!
演が…甘いな~ラクダの毛皮?でうまく手を回してるのにな~
皇太后ーーーーーこの人を自由にしたらダメだよ~
演と簫喚雲が夫婦って感じになりましたね~
なったら、やっぱり皇太后には、強く出れないような~
どうなるのかな?この関係!でも絶対皇太后、危ないよ~
湛が狙われるーーーーー
丹娘のお土産、だったり陸貞に甘えるシーンが可笑しかったね(≧∇≦)
今日は雨で今日の後宮の涙、画像が悪かった( ; ; )
でも、映らないところがなかったので~よしとします(o^^o)
ありがとうございます(^ ^)
もうどなたかお気づきで話題になっていたらすみません。
今BSフジで放送中のジャクギは、以前と違いノーカットのようです。
字幕制作は同じ方ですので、大部分は全く同じで、4分位増えるだけですが。
一時のことで、
そんな行動には出るべきではないのに。。。
緊張の糸が切れると、、、
碧なりにバランスを取り戻すといいですよね。
そして、陸貞の気持ちも痛いほど分かりますね。
知らないふりをしていることが
自分の気持ちとあまりにも異なることで
身が引き裂かれ、
その上、触れられることにネガティブな反応を
してしまうのも仕方ないこと。。。
そんな時に、
陸珠が支えになってくれてよかったですね~
推測するに、李誠はダメダメみたいですけれど(苦笑)
次回もどうなるのでしょうか???