「心痛む記憶」
【登場人物】
莘月 …狼に育てられた娘
衛無忌 …皇帝の妃の甥
九爺 …医学の知識も高い御曹司
石謹言 …九爺(莫循)の側近
胡偉立 …羯族の王
鉄牛木は、建安で会って以来、貴殿が気になっていた、と衛無忌に腕比べをしようと言う。衛無忌は「お前では相手にならん。羯族で最も武芸に秀でた者を連れてこい」と返す。私が負ければ、この首を渡そう、お前たちが負けた場合は、南朝人との共存共栄を受け入れろと。話を聞いていた胡偉立は「私が相手になろう」と衛無忌に言う。そして「お前の首は要らん。私の配下になれ」と言う胡偉立。衛無忌はそれを断り「決意は変わらない」と言う。
莘月を見ながら「ご夫人は砂漠の者か。砂漠の風習では…」と胡偉立が言う。莘月は「彼の望みは私の望みよ」と答える。「私が負けたら?」と莘月に小声で聞く衛無忌。道は1つでしょ、私もあとを追う、と莘月は言う。
衛無忌と胡偉立が腕比べをする位置へ行くと、冒雲珠が「姉さん、また再会するとは思わなかったわ」と莘月に話しかけてくる。そして「王様は、あの男を高く買ってるわ。姉さんが正体を隠し通すと約束すれば、王様に彼の助命を願い出て上げる」と言う冒雲珠。莘月は「もう心は決まってるの」と言う。
腕比べは線香が燃え尽きるまでに弓で射た鳩の数を競うというものだった。
競い合いが終わり、衛無忌が21羽、胡偉立が23羽という結果だと分かる。「考え直してくれ」と衛無忌に頼む胡偉立。衛無忌は「私は自分の意思を曲げないし、誓いも破らない」と言う。
莘月の前まで行き「頼みがある。私の棺を建安に送れ。故郷で眠りたい。君は建安に戻れ」と言い、面紗をしたままの莘月に口づけをする衛無忌。
“やっと分かった。いつの間にか彼は大切な存在として私の心に深く根付いていたのね”と思った莘月は「七首を貸して」と冒雲珠に言う。
剣を鞘から抜き、自分の首にあてる衛無忌。その時「待て」と胡偉立が止める。
衛無忌と胡偉立の鳩を射た本当の数は同じだった。鳩を数えた胡偉立の部下が、衛無忌の射た鳩を胡偉立の射た鳩の中にまぜ増やしていた。
胡偉立は部下の無礼を詫び、馬を衛無忌と莘月に与える。
射られた鳩を見た趙正は、胡偉立の競い合いの相手が衛無忌だったことに気づく。「彼を生け捕りにしましょう。一緒にいた女を殺せば衛無忌を動揺させられます」と言う冒雲珠。胡偉立は部下と一緒に衛無忌を生け捕りにするため追いかけることに。
莘月が羯族の衣を着た理由が、正体を隠すためだと分かった衛無忌は「あれは誰だ?」と莘月に聞く。莘月は「胡偉立よ」と答える。羯族の王と互角の腕だったことに納得する衛無忌。その時、馬のいななきが聞こえる。
羯族が追いかけてくると分かり、逃げる衛無忌と莘月。どんどん近づいてきた羯族は、2人に向かって弓を放ってくる。さらに冒雲珠の言葉で矢で狙われているのが莘月だと知る衛無忌。莘月は遠吠えで狼を呼び、衛無忌は莘月を守るために莘月の乗っている馬に飛び移る。
胡偉立の放った矢が衛無忌の腕に刺さる。そして胡偉立の部下たちの放った矢が馬に刺さり、2人は落馬してしてしまう。
莘月の面紗が取れ、瑾瑜が生きていたと分かる胡偉立。胡偉立が「瑾瑜」と呼びかけると、莘月は「瑾瑜は死んだ」と返す。狼に後を任せ、莘月と衛無忌はその場を離れる。
莘月と逃げた衛無忌は、自ら腕に刺さった矢を抜く。莘月は弓と矢を持って止血の薬草を探しにに行くことにする。
薬草を探していた莘月は、胡偉立と部下たちに見つかってしまう。「君は瑾瑜だ」と言う胡偉立に、岩の上に乗った莘月は「たとえ私が瑾瑜だったとしても、あなたとは縁が切れてるわ」と言い返す。そして衛無忌を守るため、矢傷を負った衛無忌に置き去りにされたと嘘をつく莘月。そのやり取りを岩陰から衛無忌が聞いていた。
胡偉立は部下たちに衛無忌を捜索し、見つけ次第殺すよう命じる。その場には莘月と胡偉立、冒雲珠だけが残る。
「彼に捨てられたなら、私の元に戻れ」と言いながら、莘月に近づこうとする胡偉立。莘月は胡偉立に矢を向け「戻る気はない」と告げる。ずっと君に会いたかった、憎しみでも構わない、ただ君の心に存在していたかった、だが今、君の瞳には何の感情も映っていない、昔の君はどんな時も、王や王太子ではなく私だけを見つめてくれていた、全て忘れたのか?と胡偉立は言う。そんな胡偉立に「今は私の代わりに、別の者があなたを見つめてるわ。当時の瑾瑜とは違う愛し方でも、彼女だってあなたに一途よ」と言う莘月。それでも「共に帰ろう」と胡偉立は近づいて来る。
「来ないでよ」と言い莘月は矢を放つ。その矢は胡偉立をかばった冒雲珠の右胸に刺さってしまう。驚いて駆け寄った莘月は「ごめんなさい」と謝ると、あなたはいつも人を傷つける、なぜ私を苦しめるのよ、と胡偉立に言う。父を死に追い詰め、王太子を捕らえた、今度は私までと。冒雲珠は苦しそうな声で「姉さん、ごめんなさい。私は姉さんを逆恨みしてたの。刺客を差し向けたのは私よ。王様にとって姉さんに似た性格の私は、ただの身代わりだった。だから私は姉さんを妬んだわ」と言う。
胡偉立は「雲珠、決して君を死なせない。必ず助けてやる。私と水液湖に行きたいのだろう。傷が治ったら共に出かけよう」と言うと、冒雲珠を抱きかかえその場を去って行く。涙を流す莘月のもとに衛無忌が来る。「あの女子なら大丈夫だ」と言う衛無忌。莘月は衛無忌に抱きつく。
薬草で衛無忌の手当てをした莘月は、町へ出たばかりにあなたを面倒に巻き込んでしまったと謝る。衛無忌は「謝るべきは私だ。妻に怖い思いをさせてしまった」と言う。衛無忌の手を取り、かみつく莘月。痛がり「もっと軽めに」と衛無忌が言うと「妻じゃないわ」と莘月は返す。「では“奥さん”は?」と衛無忌が言い、また莘月はかみそうに。慌てて「悪かった。莘月と呼ぶよ」と衛無忌は言う。泣きながら衛無忌に抱きつく莘月。
寝台に運ばれた冒雲珠は、姉さんとの仲をまた邪魔しました、だからこれからも姉さんの身代わりとして私が王様のそばにいます、と言う。冒雲珠の手に口づけをし「お前は私の妃だ。身代わりではない」と言う胡偉立。
莘月は衛無忌の胸にもたれながら、父は羯族の元王太子の太傅だった、父と言っても義父よ、私は胡偉立の野心に気づかなかった、彼をただ尊敬していたわ、王太子はなぜか胡偉立を嫌っていたの、あとになってその理由が分かった、胡偉立は自分が王座に就くため王様を殺したのよ、そして父を死なせて私と王太子を追った、必死で逃げたけど追っ手は増えるばかり、王太子の提案で別々に逃げたの、王太子は負傷した馬に乗って敵を引き付け私を守ってくれた、砂漠に残された私は死にかけた、その後、兄さんに救われ…と泣きながら話す。
莘月と衛無忌は幕営に戻る。
衛無忌が他軍の消息を聞くと、李達将軍は4千人を率いて先鋒を務め、出発後、間もなく左賢王の軍4万に遭遇、李佶が果敢に戦ったという報告を受ける。そして司馬将軍は砂漠で道に迷い、合流できなかったということも分かる。
翌日。兵と共に衛無忌は建安に向けて出発する。
衛無忌と同じ馬車に乗っていた莘月は、ぼんやりと考え事をしている衛無忌に「陛下の恩賞が何か考えてたんでしょう」と言う。「褒美は君だ。陛下に結婚をお許しいただく」と言う衛無忌。「節度を守る約束よ…」と言う莘月に、衛無忌は突然口づけする。「だが、口づけしないとは言っていない」と。
都に戻ると改めて考えた莘月は顔が曇る。何か不安でもあるのかと思った衛無忌は「これからは私が夫としていつも君を支える。どんなことも2人で乗り越えよう。1人で頑張る必要はない」と言う。“もう孤独に漂うことはないのね。これまでは自分の影を伴侶としていたけど、今は無忌がいる”と思う莘月。
夜。衛無忌たちの休む幕営に李佶が来る。そんな李佶と顔を会わせる莘月。すぐに莘月はその場を離れる。
きっと都で噂になる、衛将軍は軍紀を破り情人を連れて戦に赴いたと、と嫌味のように言う李佶。弁解する気はない、戦場は常に死と隣り合わせ、噂など気にしないと衛無忌は返す。
1人で座っている莘月に、衛無忌が声をかけて来る。司馬将軍から嫌な顔をされたと莘月が話すと、気にするな、と言う衛無忌。莘月は「あなたの立場は複雑なのよ。おば上が皇后で、おじ上が皇帝でしょ。将軍を務めるおじ上が2人いて、養父は朝廷の重臣だわ」と言う。他の親類縁者を加えると10本の指じゃ数えきれないと。衛無忌は、よけいな気を回すな、私は自分の意思を貫く、不快な忠告など聞く気はない、私が恐れるのは君だ、怒らせたら群れに帰ってしまうだろ、と話す。莘月は「あなたは建安の権力争いを嫌っているんでしょ。建安を離れない?」と言う。
ーつづくー
衛無忌があのアイテムを!!
特にツボだったのが、馬に乗りながら後ろ向きで放ったヤツ。
かっこいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ(≧∇≦)ノ彡
胡偉立に瑾瑜が生きていることがバレちゃったヽ(@ω@;)ノ
生きている以上、このまま諦めないような気がするんだけど…。
冒雲珠のこともあるし、どうするんだろう?
李佶はやっぱりまだ莘月を恨んでいるのね…。
莘月が秦湘を目覚めさせたから、多少、気持ちが変わったかな?とも思っていたんだけど(;_;)
本当のことを言えないから、わだかまりは消えないよね…。
衛無忌が莘月を“妻”と何度も呼ぶのは、不安だからなのかな(;д;)
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月兒にとっては本当につらい回でした。
過去との決別、珠兒を射ってしまったこと。
これまでは一人でしたけど、
今回からは无忌が受け止め、分かち合ってくれる・・・
本当に幸せですよね。
草原チームのそれぞれが気持ちの整理、
いまの気持ちを見つめていてくれるといいのですよね。
李将軍のことは気にしないでください(苦笑)
憎しみを捨て去り前へ進めば幸福を手に入れられる
と言ってくれるお父さんではなかったのだと思います・・・
砂漠に出ると無忌カッコいい率上がりますね♪
胡偉立に生きてることがばれちゃいましたね…
瑾瑜への想いを断ち切れてない胡偉立…
彼を庇った冒雲珠の気持ちを大事にして瑾瑜のこと忘れてくれないかなぁ…