Tokyo Tableauz * トーキョー・タブロー

リアルな東京に生活している中で遭遇する様々な断片を事実として写真で収録。撮影のきっかけや理由、背景をコメントで補足。

新型インフルエンザ対策の名目で体温が覗き見されている

2009-05-21 16:26:18 | Weblog
 監視カメラに消毒用のテーブルにマスクをして座る監視スタッフ。ものものしい雰囲気だが、これは戒厳令下の出入国ロビーではなく都内のイベント会場入り口の風景。案内板には「新型インフルエンザの対策として、みなさまの体温をサーモグラフィで測定しています。何卒、ご理解ご協力をお願い申し上げます」とある。赤外線カメラで透視されているような、X線検査を受けているような気持ち悪さが残るのは、その「対策」の意味がわからないからだ。
 不特定多数の大衆が遠方から集まるようなイベントでは、このような水際対策の必要性は感じるが、不安を払拭するためのパフォーマンスかどうか判別できない。いっそのこと「体温が高い人の来場をお断りいたします」としてほしい。そうでもしないと逆に不安が高まるだけだ。売り切れで入手困難、ネットで高値取引されているとまで報じられているマスクは益々需要が逼迫することだろう。

人の昇降ステップで色が光り音を奏でる音楽階段

2009-05-19 11:43:50 | Weblog
 一段踏むごとに脇のカラースポットライトが光る、と同時に各音階の音を奏でる階段。各ステップが発光するキーボードのようで、思わず無意味に有酸素運動を兼ねた演奏をしたくなる。
 といってもこれはゲーム機のWiiでもアミューズメント場でもなく往来の多い都心駅前の商業ビルに存在する通行無料、地下鉄の乗降ルートにさえ使われるような誰でも階段だ。気にかけることなく足早に往来する人ばかりで遊んでる子どもすらいないのは立地のせいばかりでなく、約30年という時間の経過ゆえだろう。Walkmanを聴く姿が社会現象となるほど携帯音楽プレーヤーが真新しかった頃「音を身近に楽しむ」という先見性ある発想が存在した証のようだ。
 存在が当たり前になって街の一部にすっかりとけ込んだ今となっては、ある意味ありのままのリアルな都市の鼓動を発信する装置。足早に駆け降りたり、ゆっくりと昇ったり、様々な人のステップがリズムと光をを織り成し伝わってくる。