本格的にカンツリに通い始めてから約10年が経ちました。この間に神奈川県、山梨県、静岡県といろいろなエリアを10か所くらい巡りました。今回は、その中でも都心に最も近いメジャーな FISH ON! 王禅寺の攻略法をご紹介します。
「釣れない王禅寺」と巷では言われているようですが、決してそんなことはありません。休日で混雑してるので、釣りにくくて釣れないと言ってる人が多いのではないでしょうか。
カンツリでは、大物よりも数を競います。今回は数釣りに焦点を当ててみます。私の経験上の自己流の釣り方なので、正統派からすると間違っているかもしれません。この点につきご容赦ください。
では、これより王禅寺でのトラウトルアー釣りの王道であるスプーンによる攻略法を簡単にご紹介します。何故、スプーンが王道であるのか。それはルアーの発祥がスプーンであるという歴史があるからです。後発の色々な種類に比べて奥が深いのです。「スプーンは釣れない」というイメージを持っている人は多いと思います。決してそんなことはありません。基本とコツを掴んでしまえば数釣りが楽しめます。上手な人ほどスプーンで釣れるのです。
● ニジマスの習性
その日その時の状況によりタナ(魚のいる水深)はある程度決まります。そして、ルアーを見つけると、後方より追いかけてきてバイト(ルアーに食いつくこと)します。ルアーを飲み込むようなことはめったにありません。バイトしてすぐに吐き出してしまいます。これだけ知っているだけでも釣果アップにつながると思います。
● タナ(レンジ)の探し方
昔からルアー釣りにはカウントダウンというノウハウがあります。ルアーを投げて着水したら自分の感覚でカウントしてルアーを沈めます。
まず最初に着底まで何秒かかるかカウントして、着底までのカウント数を数えます。
次に表層から探っていきます。着水後1カウントしてからリールを巻き始めます。アタリがなければ、次は2⇒3⇒・・・⇒10と着底までタナを深くしていきます。
アタリ(魚がバイトした瞬間)があったところがその日その時のタナということになります。アタリがなくなるまで、集中的にその近辺のタナをカウントダウンにより攻めます。
● リーリング
リーリングとはリールを巻くことです。リーリングスピードもその日のその時の状況により変わってきます。魚の活性に関係してきます。
まずは、1秒でリールのハンドルを一回転。アタリがなければ、2秒で一回転、3秒で一回転というようにスピードを遅くしていきます。
このようにして、アタリのあるスピードを探ります。この時の注意点としては、スピードが遅いとタナは深くなり、早いと浅くなるということです。
スプーンがチャンと泳いでいることが前提条件になります。
● ロッドの構え方
魚のいるタナをルアーが水平にトレースするようにすることが肝心です。これが出来ているか否かで釣果が変わってきます。
タナが浅ければロッドは上向きに構えます。タナが中層やボトムでは水平に構えます。
ロッドの構え方とリーリングスピードでルアーを水平にトレースします。これがなかなか難しいのですが、釣果に直結する基本になります。
● アワセ
アワセとはアタリがあったらロッドを立ててフッキング(針がかり)させることです。アワセのタイミングですが、手元にアタリがダイレクトに伝わってきたら軽くアワセを入れます。
バーブレスフック(返しのない針)なので、軽いアワセでしっかりと刺さります。フッキングしたらリールを早く巻くことで、針がさらに食い込むように追いアワセをします。追いアワセをするとバレル確率が少なくなります。
● 釣果アップ
さて、ここで釣果の差が出るおはなしです。ラインを見てアタリを見極めるのです。手元にダイレクトに伝わらないアタリが、ラインを見ていると沢山あります。
① ラインがほんの少したるむ程度に糸ふけを作っておきます。その糸ふけに何らかの不自然な生物的変化が現れたら、それがアタリです。この瞬間を見逃さずに電光石火のアワセを入れます。具体的には、糸ふけがなくなる。糸ふけが大きくなる。ラインが左又は右に動く、などです。
② 穂先とルアーを一直線にしてリーリングします。この釣り方では、手元にアタリがある場合が多くなります。リーリングしながらラインと水面の接点を睨んでいます。接点に波紋が出来たり、ラインがたるんだり不自然な生物的な変化が現れます。これがアタリです。上記同様に電光石火のアワセを入れます。
このようにして、ラインの変化を見て釣れるようになると、数釣りができるようになります。ニジマスは、ルアーを後方より追い食いしてくる習性があります。アングラーの方に向かってくるので、手元に出ないアタリが沢山あるのです。この場合には、ラインがたるむのでアタリと分かります。ラインを見て電光石火のアワセで釣れると達成感があり非常に面白いですよ!
● 王禅寺マル秘攻略法
イチロー池の岸から5メートルくらい先のところで、池の全周囲にわたりカケアガリになっています。カケアガリとは水中の斜面になっているところです。多くの種類の魚がカケアガリに居着く習性があります。ニジマスも多分にもれずカケアガリに着いています。
遠投してアタリがなくても、中途半端にルアーを巻き上げてしまわないで、カケアガリをじっくりと攻めます。ただし、ルアーを水底でズルズル這わす(ズル引き)と根掛る場所があるので注意が必要です。
● 王禅寺マル秘攻略法 補足
遠投して遠距離・中距離でアタリが全くない場合には、最初からカケアガリを狙います。10メートルくらいチョイ投げして、カケアガリを集中的に狙います。何故かというと、遠くに投げてリールを巻いている時間がもったいないからです。
遠投して5メートルくらい手前に来ると、ルアーを巻き上げてしまう人をよく見かけます。これは、数釣りにおいては非常にもったいないことで、一番魚影が濃くて釣れるゾーンをみすみす逃していることになります。
● 王禅寺定番アタリスプーン
以下、写真でご紹介します。
日中では1.5g の黒とカラシは必携です。チャンと泳ぐルアーであればメーカーは気にする必要はありません。
● 数釣りグッズ
リリーサー 手返しよく魚を外せることができ、魚へのダメージも最小限
ロッドスタンド 瞬時にロッドを持ち替えられて場所移動にも便利
● まとめ
① タナ(レンジ)
② リーリングスピード
③ ルアーの色
この三つが数釣りの基本です。ボトム、縦釣りなどの応用的な釣り方もありますが、まずは基本に忠実であることが数釣りにつながり、応用にも発展していくものと思います。
以上、自己流王禅寺数釣り攻略法でした。
刻々と変化する状況を把握して、手を変え品を変えアレヤコレヤと考えてツボにハマると爆釣モードに突入します。一時間で20匹以上ゲットできたら名人級です。是非、お試しあれ~!