道東を発見する旅 第3の人生

踏み違え事故はなぜ起こる プリウスミサイル スロットルの早開き

寒くなってきた。島で過ごす最後の冬が始まった。来年は十勝地方で冬を迎えることになる。原生林の中を歩いて晩秋を感じるのも、すぐに終わる。中は落葉が進んで大量の落ち葉が遊歩道を覆っている。昼でも暗かった林の中は、落葉で太陽の光が降り注ぐようになってきた。

ふりかえると島の冬は道北にすれば、それほど寒くなかった。放射冷却がなく最低気温がマイナス10度どまりだ。それが十勝では、冬の最低気温がマイナス25度くらいになる。

正直、そんなところに住めるだろうか。不安なので面接の時に向こうの人に確認したけど、皆、それほど気にした様子もなく「大丈夫ですよ、建物の中は温かいですから」という。自分は、もともと、そんな寒い場所に住んでみたくて真冬のフィンランドに行き北極圏の冬を体験したこともあるので実は心の中ではワクワクしている。

さて、高齢者の運転で、今もっとも重要なテーマについて紹介したい。

踏み間違いによる暴走事故

高齢者の運転ミスで死亡事故が続いている。今、72歳の自分は潜在的にどんなリスクをかかえることになるのだろう。免許返納をいつ判断すればいいのか、当事者だけではなく家族も心配している。自分も、いつ息子から「もういい加減に免許を返却してくれ」と言われるか分からない。

今回は、悩める高齢者に向けて卓越した専門家のご意見を紹介します。ぜひ元記事を読んでほしいですが、忙しい人のためにバサッと引用します。

キーワードは、「スロットルの早開き」、「共踏み」そして「30㎝幅の階段を上り下りできるか」です。

ベストカーwebコラム 10月14日

踏み間違え事故はなぜ起こる?運転手だけの問題ではない近代車に潜むワナとは?

https://bestcarweb.jp/feature/column/688752

スロットルの早開き

以下、引用

ひと昔前まではスロットルとアクセルペダルはワイヤーで直接繋がり、アクセルペダルの踏み加減がそのままスロットルの開度でした。

ペダルを10%踏めばスロットルも10%開く。アクセルペダルを半分踏み込めばスロットルも半分開く。スロットルを全開にするには、アクセルペダルを床のストッパーまで踏み込みました。

しかし、今のクルマは「バイワイヤーシステム」になり、アクセルペダルとスロットルは、電気の信号線だけでつながっています。

アクセルペダルの踏み加減は電気信号でECU(エンジン制御コンピューター)に伝えられ、スロットルはECUからの指令でステップモーターによって開閉されます。

アクセルペダルを踏み込んだ瞬間にグッとトルクが立ち上がる演出をするために、踏み込んだ瞬間にいったんスロットルを大きく開く制御をしているケースは、実際多いです。

例えばアクセルペダルを、半分(50%)踏み込むとします。ゆっくりと静かに踏み込んだ場合には、ECUは「ドライバーは緩加速をしたいのだな」と判断し、比較的ゆっくりとスロットルを開く指示をします。

一方、半分の踏み込みでも素早くアクセルペダルを踏んだ場合、「ドライバーは急加速を求めている」とECUが判断し、いったんスロットルを全開にしてグイッと加速させた後に、スロットルを半分の開度に戻す制御をしています。

これが「スロットルの早開き」です。特にダウンサイズターボエンジンや、小排気量の自然吸気エンジンでは、多くが採用しています。

ここが問題なのです。

引用終わり

ここまでのまとめ

自分を含めて高齢者は、長い間、車に乗ってきた。自分は自分の感覚でアクセルを踏んでいる。しかし、時代は大きく変わっていて燃費向上とかをウリにする近代車(著者の言葉)では、多くはアクセルの踏み具合はコンピューターに制御されており、アクセルを半分ほど素早く踏んでしまうと、「もっとスピードをあげたいのだな」と車が判断して急加速するらしい。

この機能はミニバンや小排気量のコンパクトカーなどに導入されているという。いわゆる「プリウスミサイル」と言われる暴走事故の後、「車が勝手にあっという間に加速して」というコメントもこれが原因かもしれない。

「共踏み」についての引用

「ペダルの踏み間違え」というと、皆さんイメージとしては、ブレーキペダルを踏んだつもりが、アクセルペダルを踏んでしまい、突然意図しない加速が起こり、その減速のためにブレーキだと思い込んでいる、アクセルペダルをさらに踏み込み、暴走事故が起こった、と思われているでしょう。

もちろんそのような事案もありますが、多くの場合、ブレーキペダルを、通常よりも少し右側にずれて踏んだため、右足靴の側部がアクセルペダルも同時に踏んでいる、いわゆる「共踏み」状態になって異常な加速が起こった、という状況が多いのです。

通常アクセルよりブレーキペダルは、速く踏み込むので、共踏みされたアクセルペダルはECUに「スロットルの早開き」を指令し、その結果、強い駆動力になり、急ブレーキを踏める脚力(踏力)がないとクルマは止まれなくなります

引用終わり

これも怖い話である。老人だと靴の外側がどこに触れているかなんて、分からない人は多いと思う。これが、セルフチェックの30センチ幅につながってくる。

踏力とセルフチェックについての引用

現在、75歳以上の高齢ドライバーの免許更新では、認知能力試験はありますが、体力測定は不十分です。実車による運転実技試験に「緊急時の停車能力の確認」はなく、通常の普通運転のみで合格となります。

 ペダル共踏み時に、クルマを止めきれるかなどという試験項目はないし、さらに、急ブレーキの実技確認すらありません。

 緊急時に急ブレーキが駆けられる60kgfのペダル踏力を出せるためには、最低限でも片足立ちで少し飛び跳ねて自分の体重を支えられる脚力が必要です。

 私は以前から提案していますが、高齢者免許更新時の試験に、「30cm幅の枠の中で、階段を6段昇れること」、という身体能力試験を加えるべきだと考えています。

 アクセルペダルとブレーキペダルの位置を足の感覚で認知するには、おおよそ20cmの位置感覚が必要です。ちょっと余裕を見て30cm幅のゾーンの中で階段を直視せずに、6段程度昇れるのであれば、ペダルの位置認知能力は大丈夫でしょう。

 また、階段の昇り降りをすることで、片足で自重(60kgf程度)を支えられることも確認できます。

 実に簡単なテストですが、ブレーキペダルをしっかりと踏み込めるかを確実に見極めることができます。

 モーター動力のクルマでペダル共踏みをしてしまっても、60kgf以上の踏力でブレーキを踏めれば、アクセルが全開状態でも、ブレーキで暴走は止められます。

 逆に言えば、30cm幅で階段を6段程登れなくなったなら免許返納を決断すべきだ、と言うことです。「急ブレーキも踏めない」自分の身体能力がわかれば、免許返納にも納得ができます。

引用終わり

まとめ

プリウス(昔のプリウスの想い出)

写真は最新のプリウスの画像である。昔の想い出を書くけど、その後改良されていい車になっているらしい。かっこいいですね。

自分も10年ほど前にプリウスに乗っていた時期がある。あの頃は、嫁さんが主に乗っていて自分もたまに運転することがあったが、運転しにくい車だなあ、といつも思っていた。嫁さんがプリウスを買いたいというのでディーラーに試乗に行った時、営業の人がアクセルを踏んでください、としきりに言っていて、アクセルを踏むと「加速が凄いでしょう」、と言っていた。

それが「スロットルの早開き」機能だったのかもしれない。その後、嫁さんの病気が進行し、「小さい車のほうがいいかな」、と考えてさらに燃費のいいアクアに買い替えるつもりで契約した。

ところが、プリウスを下取りに出す数日前、嫁さんがマンションの駐車場で自損事故を起こしてあわれなプリウスは一発で廃車になり、下取り不能になった。

最近の、暴走事故でも当事者に対して近所の人が「最近、よく自宅の駐車場でぶつけたりしていた」という発言を耳にするが、結局、アクセルでスピードの微調整が出来なくなってしまうのだろうか。その後、嫁さんが死んで車がいらなくなり手離したが、アクアも同じような感じだった。

運転モード

さて、前回まで車の購入を検討したプロセスを紹介した。今回、自分が買うことにした車の試乗レポートが動画でアップされている。それによると「運転モード機能」がついているそうで「スポーツ」とか「快適」とか「アウトドア」以外に「雪道モード」があり、それだと雪道がスムーズに走れると言う。

正直なところ、「ホントかな」くらいの印象で話半分だろと思っていたが、現実は、近代車の操縦性がそこまで向上しているという事のようだ。来年の春に納車の予定なので楽しみである。

踏力

上で書いたように嫁さんが駐車場で白線内に駐車できず、行ったり来たりしてガガガー、ドォーンと壁にぶつけた。あの時、すでにガンが脳から脊髄にも転移した時点だったので歩行が困難になっていたのだ。

一般化して悪いけど年寄りは歩行困難になっても車を運転したがるが、脚力は落ちて反射神経も鈍くなってしまっている。

そこで一つの方策として身体障碍者向けの「手だけで運転できる改造」にしてもらえばいいと思う。自分で操作する車で自操式とか手動運転装置車とか言うようだが、新車を買うほどの値段はしないだろう。

自分は返却しなくて良い

早速、自分でセルフチェックしてみた。島には階段が無い。それで公宅の階段で30cm幅(案外狭い)で上り下りしてみたが全く問題ない。さらに片足立ちでジャンプすることもできる(ただし連続は難しい、数回くらいは出来る)

実は階段の上り下りは得意なのだ。大阪にいる時、電車の乗り換えで鍛えていた。新大阪駅の隣りに「西中島南方」という駅で地下鉄から阪急にのりかえていたのだが、長ーい階段がある。

そこで、電車を降りた瞬間から階段までダッシュして、学生やサラリーマンと降りるスピードを競争していた。あの頃はボルダリングもしていたので片足での動きも良かったと思う。だから、まだ大丈夫だと思っている。

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