マイウェイを知らないピアニスト
上原ひろみという日本人のジャズピアニストがいる。自分の名前がついたトリオで活動している世界的に有名な人だ。
その人が、何とフランクシナトラの歌で有名な「マイウェイ」という曲を知らなかったらしい。
確かにこの曲は本格的なジャズのスタンダートナンバーではなく初老のおじさんが歌うバラードなのかもしれない。
いったいそれが、どうしたのだろうと思う人がいる事だろう。
次の動画を見れば、それが何を意味するか分かると思う。
上原ひろみ 即興でマイ・ウェイを神技演奏
https://www.youtube.com/watch?v=KadnVRvO4cM
普通の一般大衆とかけ離れた、きらびやかな才能が溢れ出す瞬間を目撃したような気分になる動画です。
どれだけ練習したら、このレベルまで達するのだろうか。幼いころからピアノを続けて、プロになってからも何年も練習しているのだろう。
そして、これを聞いている自分は「凄い、だけどあまり好みではない」で終わりなのである。
プロの世界は限りなく奥が深い。
ピアノの先生
先日、千里中央を歩いていたら、昔(8年ほど前まで)、ヤマハの音楽教室でピアノのレッスンを受けていた先生にバッタリと出会ってしまった。
「お元気ですか」で始まって「ぜひ、またレッスンに来てください」と誘われた。
自分としては、また再開したい気持ちは強いのだけど、今は家内の介護が最優先なので、まったくそんな余裕はない。
ピアノのレッスンをやっていた人は知っているのだが、ピアノは習うものではなく、ひたすら同じことを繰り返し繰り返し自分でコツコツ練習するものだ。
ピアノの先生は、練習した成果を見てくれる人なのである。
以前、自分は週一回の個人レッスンを受けていたのだが、1週間まったく練習しなければ、レッスンは、雑談して終わるだけなのだ。
以前の自分は新しい曲を練習して弾けるようになるのが楽しかったのだが、いかんせん、ピアノを練習し続けるためには、最低、毎日2,3時間、練習し続ける必要がある。
ピアノが好きだから、程度では続かなくなり、高いモチベーションが必要となる。
そんなわけで先生には、「半年か1年か、落ち着いて時間に余裕が出てきたらお伺いします」という返事で終わってしまったが、また機会があれば真剣に取り組みたいものだ。
定年退職
さて、今週は4月が始まって2週目となる。
3月の終わりの金曜日、朝の礼拝の後、定年退職者の表彰式があり、自分もその中の一人として感謝状を頂いた。
勤続期間は長い人で40年、医師では26年という人もいた。自分はたった5年であるが、退職金も頂けるようでありがたい。
自分のような定年5年前に雇用されるケースは珍しいのだろう。
退職した後も、そのまま延長してもらっている。
4月からは、その前の週と同じように勤務先に行って同じ立場で勤務している。
身分は違っているのだが立場は同じである。
これまで通り家内の闘病生活をこれまで通りサポートできているのでとても有り難く感じている。
家内の様子
最後に家内の様子を書いておきます。
先日、窒息で死にかけた話を書いたが、退院した後、新しい車で桜を見に行ったりしている。
なぜか、窒息で死にかけたことがきっかけで、だいぶ正気に戻ってきているような気がする。
最近、長男が週末にちょっとだけ顔を出すようになった。
以前、家内は「長男は死んだの」と言いそう信じていたようだった。
ところが、最近は自分に話しかけてくる長男を、長男として認識しているようだ。
脳味噌は放射線治療で焼け跡状態のようになっている筈なのだが、新しい芽が出てくるかのように神経線維が伸びてつながりだしているのだろうか。
毎日、家内とは不思議な感じのやりとりを楽しんでいる。