読んだ本の数:16
読んだページ数:5384
空色メモリ (創元推理文庫)の感想
デブとメガネの二人の非モテ系男子高校2年生が主人公。ハナシがわからないではないのですが、なかなかページが進みませんでした。読メの感想にも「アオハル」なんて記述があって、もはやついていけません状態。モテないながらに青春時代をもがき続ける二人と、スポーツ男子や年下女子が絡んでありそうな高校生活を描いていました。私が卒業した高校は男子校だったのですが今は共学。高校生生活はきっと激変していることでしょう。
読了日:02月26日 著者:越谷 オサム
ボーナス・トラック (創元推理文庫)の感想
ボーナストラック。収録時間が両面で40分のLPを60分のCDにするときメーカーはCDの空き容量にボーナストラックを入れるようになった、のだそうです。本書で意味するボーナストラックは・・・。怖くない幽霊話。新しい感覚を受けました。
読了日:02月25日 著者:越谷 オサム
あきない世傳 金と銀(十) 合流篇 (ハルキ文庫 た)の感想
木綿の栽培といえばアメリカ南部のプランテーションと黒人奴隷を想起しますが、日本では16世紀になってやっと庶民に普及し始めたようですね。それまでは麻の素材だったのでしょうか。バスローブであった浴衣を、外出着として使えるようにしようと狙っている五十鈴屋。NHK大河で渋沢家が藍を扱っていた事も含めて、今年は浴衣の年になる、かな?
読了日:02月23日 著者:高田郁
絢爛たるグランドセーヌ 17 (チャンピオンREDコミックス)の感想
今回の主題は「振り付け」ですね。くるみ割り人形でも、クララを大人が演じるときと少女が演じるときがあります。オペラの話ですが、最近では投影技術を生かして魔笛の舞台がスターウオーズになった例もありました。夜の女王がダスベーダー。今年のローザンヌはビデオ審査でしたが、それらを惜しげもなくネットに投稿してくれましたので、多いに楽しめたことを報告しておきます。
読了日:02月23日 著者:Cuvie(キュービー)
ぼくが猫語を話せるわけ (1981年) (中公文庫)の感想
庄司薫作品の初読がこの随筆で良かったのでしょうかねぇ。中村紘子氏も多才な方でしたが、庄司薫氏も中村紘子氏の前で、彼女の出来たてのショパンアルバムのレパートリーを弾いたというのだから驚きです。洒脱な言葉を散りばめて楽しく拝読致しました。本書に出てくる猫「タンク」の写真はポートレート写真家の沢渡朔作品と最後に知ってびっくりしました。庄司さんが撮ったものだと思って読んでいましたので。本書はISBNが記載されていない古い本でした。
読了日:02月21日 著者:庄司 薫
銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2の感想
高遠寺静元判事と要介護探偵・香月玄太郎爺のコンビには安心の面白さがありますね。第3話「鉄の棺」は老齢の私にとって読み飛ばせない内容を含んでおります。高齢者の運転ミスです。いつになったら運転免許証返納のタイミングなのか、考えながらの運転が今日も続きます。「静おばあちゃんにおまかせ」で活躍した(これからする)法学科女子大生の高円寺円嬢、14歳の登場でした。
読了日:02月19日 著者:中山 七里
いとみち 三の糸 (新潮文庫)の感想
高校3年生になった相馬いと。意外としっかりした未来への展望を持っていてびっくり!地方都市の問題はなかなか難しいものがあり、それで食べていけるかは難しいでしょうが、頑張って欲しいものです。津軽三味線をYOUTUBEで検索したところ芸大の元&現役女流奏者がヒットしました。お二人共津軽出身ではないのが残念。三部作、楽しく読ませていただきました。
読了日:02月18日 著者:越谷 オサム
いとみち 二の糸 (新潮文庫)の感想
主人公の相馬いとは高校2年生になり、友人たちと写真同好会を始めることになった。部を新設するなんてなんて行動的な子たちでしょう。本書の冒頭は青森日報の朝刊記事から始まっていますが、現実にある新聞社は東奥日報らしいですよ。うまく地方感を出しています。写真同好会の活動で三脚を持っていることが記述されていますが、今はISOの高感度化とともに手持ち撮影が増えていますし、一眼カメラの本体価格も新品で4万円以下で手に入るんですね。こんな環境で写真を楽しめる今の高校生が羨ましいです。
読了日:02月18日 著者:越谷 オサム
いとみち (新潮文庫)の感想
五能線、使ったことがありません。そもそも新幹線から離れた弘前だって2回しか行ったことがないのですから。一度目は三内丸山遺跡と弘前城の観光でした。二度目にはお仕事を挟んで前後の二日間、いろいろ弘前の街を歩きました。夜の居酒屋で間近に津軽三味線も聴きましし、観光施設で三味線を弾く体験までしました。糸を弾いて皮を叩くのはとても難しかった。この作品ではなかなか三味線を弾く場面が出て来なくて、出てきたときには大喝采です。解説では携帯電話向けのサイトで連載されていたとのことですが、軽快でとても面白く読み終えました。
読了日:02月18日 著者:越谷 オサム
白バイガール 爆走! 五輪大作戦 (実業之日本社文庫)の感想
copid-19の蔓延がなければ2020年には開催されていた東京オリンピック。それに合わせて上梓した関係者はさぞ落胆されたこととお気の毒に思います。オリンピックに合わせてテロリストが蠢き出す。ありそう(あったら困りますが)な話だなぁと思いながら、木乃実隊員の活躍に今回も心を踊らせたのでした。
読了日:02月17日 著者:佐藤 青南
商う狼: 江戸商人 杉本茂十郎の感想
水野忠邦の前にひれ伏す堤弥三郎から始まる「序」。そしてそこから帰途を辿る「終」へと向かう各章で杉本茂三郎の生き様が描かれました。永代橋の落橋事件をきっかけとして三橋会所ができたことなど、初めて知る事柄も含め、一気にページを捲りました。当時とてつもない金額を動かし、使途不明金を生んだ杉本茂十郎、一般人にとっては毛充狼と読み替えたのもむべなるかな。永井紗邪子さん、他の作品も読みたくなりました。我が家も築40年、メンテナンスしないとあちこち不都合がでてくるようになりました。永代橋の様にならないように注意しよう。
読了日:02月17日 著者:永井 紗耶子
AX アックス (角川文庫)の感想
『家族小説と犯罪小説の合体』が試みられたと解説の杉江松恋は表現する。前二作との関連性に対してもよく理解できた解説でした。で、私にとってはどうだったのかといえば、あまり楽しめる作品ではありませんでした。非常な殺人者であると同時に、異常なくらいの恐妻家。そんな設定をうまく受け入れられませんでした。でも最後の仕掛けには諸手を挙げます。素晴らしいではありませんか。
読了日:02月15日 著者:伊坂 幸太郎
キンノヒマワリ ピアニスト中村紘子の記憶の感想
1960年10月19日イギリスBBCスタジオ収録、16歳の演奏という動画をYOUTUBEで見ることができます。この評伝、とても読みやすく偉大なピアニストの姿をあまねく描いているのではないでしょうか。ご本人の著書は読ませていただいておりますが、このように客観的にあちこちに書かれたものを集め、関係者の話を聞いた事によって描かれた中村紘子の姿はまた違った形で彼女の偉業を思い出させます。海野さんと堤さんにとよるピアノトリオ、棚から出して改めて聴いております。
読了日:02月11日 著者:高坂 はる香
喋々喃々の感想
外国人にも人気の谷根千の一角。長屋の一階でアンティーク着物店を、二階を住まいとしている。もちろん着物についてもいろいろと記述がありますが、食べ物を含めて下町の様子をとても巧みに表現しています。それが日常の生活に溶け込んでいる感じを受けました。淡々と続く生活に、少しずつまがまがしいものが入り込んでくる辺りから、私のページを繰る手が何度も止まりました。最後に題名の「喋々喃々」の意を調べて、ふ~ん、となった私でした。土手の伊勢屋の天丼、また食べたいものです。
読了日:02月10日 著者:小川 糸
ジゼルの感想
今年もローザンヌバレエコンクールは開催されています。(ファイナルは今夜2月6日22:00〜です)。日本人は小林愛里さん、山本小春さん、 淵山隼平さんの3名です。閑話休題、本書はミステリーでありながら、有名なバレエ演目である「ジゼル」を深く理解するのにとても役立つ一冊です。若いバレリーナの花音の視点で話は進みますが、ダンサーたちの嫉妬が強調されすぎているような感じを受けました。まぁミステリーとして成り立たせるために必要だったのかもしれません。まさかのオチにはびっくりしました。
読了日:02月06日 著者:秋吉 理香子
白バイガール 最高速アタックの罠 (実業之日本社文庫)の感想
鈴木景虎。よくまぁこんな白バイ乗りを創り出したものです。私にはこの人物像を、きちんと理解できませんでした。我が家の近くでも自動車の盗難は相変わらず発生しています。本作品では単車の盗難が鍵になっているわけですが、単車のエンジンキーはIDを照合するイモビライザー化されていないのでしょうかね。ガソリンスタンドでエンジンキーの複製データが取れるなんてとても思えません。でも面白かったから良いか。
読了日:02月02日 著者:佐藤 青南
読書メーター
TOPの写真は茨城県桜川市の雨引観音で撮影したものです。(2021.3.1)
河津桜が満開を迎えていました。
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