YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

5月の読書メーター

2020年06月03日 | Weblog

5月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4543

恋いちもんめ (幻冬舎文庫)恋いちもんめ (幻冬舎文庫)感想
時代を江戸に借りた家族と17才の娘の恋物語。ヒロインのお初は17才。ダジャレ好きな父親、長男を猫可愛がりする母親、病弱なマザコンの長男という家庭の家業は「水茶屋」。現代にも通ずる人間関係や出来事が展開されます。まさか無理心中まで出るとは思いもしませんでしたが。市井の人々を静かに見守り描いた作品だと思いました。
読了日:05月02日 著者:宇江佐 真理


オーケストラー―知りたかったことのすべてオーケストラー―知りたかったことのすべて感想
536頁のオーケストラに関する事典的エッセイ。オーケストラの演奏者のソリストとトゥッティ、そして序列。弦楽器と管楽器の奏者の違い。国家とオーケストラの持つ伝統的音色。ウィーンフィルは149人の楽団員が、36作のオペラと7作のバレエを年300回上演し、ザルツブルク音楽祭で10回のコンサートと20回のオペラをこなすとか。途方も無い話です。著名な演奏家や指揮者の名前が大量に出てくるのには、うんざりするほどでした。オーケストラと指揮者の関係がすごかった。フランス国立管弦楽団と小澤征爾のラ・ヴァルスを聞きたい。
読了日:05月12日 著者:クリスチャン・メルラン


Iの悲劇Iの悲劇感想
題名だけを見るとミステリのようですが・・・。地方では平成の大合併で**市という名がとても増えましたが、名前が変わろうとも実態は昔のまんまの過疎の集落。限界を過ぎて無人となった地域。そこに他所から住人を呼び込もうとする市長。市の危うい経営は人口増によって解決できるのだろうか。とても面白い設定でした。

読了日:05月15日 著者:米澤 穂信


のっけから失礼しますのっけから失礼します感想
あの「舟を編む」の作家がこんな腐女子だったのかっ!と驚くべき記述。作家の日常を面白おかしく大げさに描いたのでしょうが、いささか驚きました。EXILE一族と宝塚歌劇団に幸いあれ!
読了日:05月17日 著者:三浦 しをん
大江戸科学捜査 八丁掘のおゆう 北からの黒船 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)大江戸科学捜査 八丁掘のおゆう 北からの黒船 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
ロシア船の来訪を課題として書いたのでしょうか。ワクワク感があまり感じられないまま読み終えました。設定はなかなか凝っていると思うのですが、現代技術で解決すべきことが血液型鑑定と異邦人の出身地鑑定で、身近な問題解決をしてきたこれまでとは外れたストーリーでした。このままでは誰でも江戸へいけちゃうのですが、そこをどう決着をつけるのか、今後を楽しみにしています。
読了日:05月19日 著者:山本 巧次


グラウンドの空 (角川文庫)グラウンドの空 (角川文庫)感想
5月25日より時間的制限の外出自粛がなくなり、図書館も26日から動き始めるようです。現在は未だ貸し出しできないので電子図書館の作品として読み終えました。あさのあつこ氏らしい青春の光と影を上手に描いた作品でした。信頼していた友人(と思っていた)の謀により野球からとうざかった少年を受け入れた田舎の生活。しかし田舎には田舎なりの別の問題が存在していたのだ。
読了日:05月23日 著者:あさの あつこ


ナイルパーチの女子会 (文春文庫)ナイルパーチの女子会 (文春文庫)感想
何という恐ろしい状況を描いたことか。何度ページを途中で閉じたことか。大手商社でバリバリ働く栄利子と、人気ブロガーのグータラ主婦・翔子の出会いから、そんな方向に話が飛ぶなんて思ってもいませんでした。きちんとした女性に育たなかったのは父親にその原因があると?いやいや、人間なんて皆欠点ばかりなのだから、そこそこの折り合いをつけて楽しく過ごさなくてはねぇ と思うのでした。いやはやなんと読了の辛かったことか。
読了日:05月26日 著者:柚木 麻子


絢爛たるグランドセーヌ 15 (チャンピオンREDコミックス)絢爛たるグランドセーヌ 15 (チャンピオンREDコミックス)感想
中学二年生でイングランドに留学。14巻のニューヨークでのコンペを経てやっと得られた留学。バレエの技術にとどまらず言葉の習得にも多大な努力を要したはず。技術が優れているからというだけでは過ごせない寄宿舎生活。その技術すらロイヤル独自の観点があるという。孫娘を見るようでとても心配です。
読了日:05月26日 著者:Cuvie(キュービー)


ピアニストだって冒険するピアニストだって冒険する感想
大腸がんを患っておられたなんて知りませんでした。この作品は亡くなってから発行されたようですね。世界のピアノ界に輝ける中村さん、怖いもんなんてなかったのでしょう、朝日新聞に関する辛辣な表現にスカッとします。それにしても中村さんを中卒扱いにしていたなんて、さすがの朝日新聞です。ピアノが壊れんばかりのfffから叙情的なpppまでの演奏。改めて演奏会ではもはや聞くことができないことを実感いたしました。
読了日:05月27日 著者:中村 紘子


シドニーへ―彼女たちの42・195kmシドニーへ―彼女たちの42・195km感想
東京オリンピックは1年延期になりましたが、開催されるんでしょうね?本書でも提起された代表選びの過程についても、地元開催もあってマラソングランドチャンピオンシップという選考過程を経て決定したのはとてもクリーンな選出に思えたものです。ところが、マラソン会場を札幌に変更することになってしまい、もやもや感が再び蘇ったことは否定できません。20年前のシドニー大会。女子マラソンは高橋選手の優勝をはじめ、山口選手、市橋選手の活躍に手に汗を握りました。本書はその結果だけではない選手たちの姿を見事に描き出しました。
読了日:05月29日 著者:増島 みどり


あかりの湖畔 (中公文庫)あかりの湖畔 (中公文庫)感想
題名の「あかり」とは何なのでしょうか。「湖畔の明かり」ではないことが気になって仕方ありません。主人公である長女灯子の名前からなのでしょうか。さてその長女灯子、悠、花映という三姉妹を中心に、家族、地域の人々との繋がりを描いている作品。淡々とした情景描写が愛や夢をどう紡いでいくのかが魅力的でした。

読了日:05月29日 著者:青山 七恵


サイド・トラック: 走るのニガテなぼくのランニング日記サイド・トラック: 走るのニガテなぼくのランニング日記感想
図書館から借りだしたら裏表紙に「2019年課題図書」のシールが貼られていました。ADD(注意欠陥障害)ってなんなのかわからなかったのですが、読み進むうちに少しずつ理解できました。個性の一側面のように感じました。そんな個性を持った少年はいじめの対象になりやすいし、実際にいじめられているわけですが、個性を理解する教師や両親、祖父によって徐々にその記憶の優秀さという一面が明らかにされます。そして「走るのニガテなぼく」はどの様にXCレースを走るのでしょうか。課題図書にふさわしい一冊でした。
読了日:05月30日 著者:ダイアナ・ハーモン アシャー


フーガはユーガフーガはユーガ感想
父親の虐待と母親のネグレクト。凄まじい家庭環境で育った双子の兄弟には秘密があった。題名からして音楽が関係してくるのかと思っていましたが、避けようのない暴力を受ける子らの話でした。ですが、カラッとした文体に救われて一気に読んでしまいました。双子というある意味特殊な関係を上手に取り込んだことにより、問題ある事象を解決していくくだりはヒーロー物のようで痛快です。兄弟の名前と性格付け、どのようにして決めたのか作者に伺いたいものです。
読了日:05月31日 著者:伊坂 幸太郎

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一方でロードバイクライドは、回数8回で距離: 326.93 km タイム: 13:40:37でした。

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