東京から行ったテレビレポーターらは
山肌へ‘へばり付いた小道’にビックリしたような雰囲気だったが、
僕には懐かしい山・畑・道路等の風景だった。
あの頃は、ケメちゃんも(僕のことを)
「あんな大きな車で・・なんで、あんな山奥へ入って行くんだろう?」
って疑問に思ったかもしれない。
でも、ジャングルの近くの町で育った僕にとって、
道なき道を走破することは‘子供時代’を思い出させてくれたし、
見知らぬ土地の山の中へ入って行くことは、
とても楽しく・嬉しいことだった。
またそれらは、
20代の頃にオートバイで木曾路や恵那谷等を駆け巡った、
その延長線上の「青春の再体験」でもあった。
だから、少し頑丈で、岩や大木にぶつかっても、
また擦り傷だらけになっても気にならないような、
そんな車を選んで乗っていた。
もっとも、例の湖を望む丘の上で車を塗装したり、
修理をしたりしていると、パトカーがやってきて職務質問をされ、
「免許証の提示」を求められたのには、閉口した。
どうやら、ジョギングをしていた近所の夫婦らが
「不審人物が居る」って通報したようだ。
そこは、県や市が「企業団地」として整地していた場所でもあったらしい。
今でも春になると、あの頃のように
ケメちゃんちの近所を走破したい気持ちに駆られる。
でも、もう・・北海道のような平たん路を走るしか・・・。
その程度の体力しか残っていないような気がする・・!?