<詰碁解答コーナー>
問題図(再掲)
黒1のブツカリから3のサガリは、白4の単アテが好手で白生き。
初手は2の一の急所、黒1が正解、続いて黒3、5がよく見かける筋で白死となりました。
黒1か3か5で7のキリや、黒5で6のアテはすべてコウになり、失敗です。確かめてみてください。
白2のコスミツケにも注意が必要でしょう。一例ですが黒7まで白死とすることができます。
皆さんこんにちは、tsumebloです。
更新がめっちゃめちゃ遅くなって申し訳ありません。
前回に引き続き、今回も「ダイレクト三々」について解説していきます!
まずは前回書き忘れた変化を。
黒13ツグ(6)
二段バネ定石の途中で、白10とアテて黒13まで先手を取り、他の大場に回るという変化も以前はよく打たれていましたが、最近はほとんど打たれなくなりました。
前図でも黒悪くありませんが、黒2とアテて反発する手が発見されました。
白3のコウ取りにはコウダテがなくても、黒4などと他の大場に打ってOK。
白5で6とツグのは愚形になってしまうので、左下は白から手を出しにくいのです。
白Aとキっての大コウもとても無理です。
なので白5などとお付き合いする相場で、黒は6とコウを抜き返し、黒8まで黒が走っています。
この後白が3とコウを取ってきても、1回手抜きしたところなので黒Bとカケツいで黒△の二子を捨てるぐらいでよろしい。
この変化は黒が存分に打ちまわしているため、前々図白10のアテはほぼ打たれなくなりました。
ハメ手のにおいもする手ですが、ここで白6と切り込む手もあります。
しかし、この配石では白シチョウが悪い(後述)ので、うまくいかないようです。
黒2~16までのシチョウです。
このシチョウが白悪い場合、白1と切り込むのは好ましい結果が得られないようです。
白7とシチョウを避ける手はありますが、黒16まで二子を捨て石に左辺に展開され、黒良しです。
黒8で黒15、白8、黒14の簡明策を採るのも有力です。
では、白がシチョウ有利な場合を見ていきましょう。
実は白のシチョウが良くても、あまり…なようです。
この図が、白が1と切り込んだ時からの理想図です。
確かに白がよく見えますが、黒もそれほど悪くないので、簡明第一に打ちたい場合はこれもアリでしょう。
黒2以下は以前あった打ち方ですが、白良し。
黒7、9がいい手です。以下黒13まで、黒十分のワカレ。
手割りで考えると黒1、白2、黒3、白4、黒5、白8、黒11、白12までの後、白6と黒9の交換、黒7と白10の交換をしたということになります。
黒7もひどい悪手ですが、白6は黒をスッキリと生かしてしまったということでさらに罪が重く、黒良しということになります。
白5なら戦いになりますが、黒がやれる戦いです。
もうひとつ(書き忘れ多くね?)。
白4のハネに対し、黒11とハネずに5と切る手は無理手です。
白14まで、黒は何をやったか分かりません。
ただし、周囲に黒石が多い場合は成立するので、白4とハネる時は周囲の黒石をよく確認してください。
前回予告した通り、白1のケイマの変化を見ていきます。
白1に対し、まずは黒Aのブツカリから。
黒1~白6まで、一番自然な進行です。
一段落して、黒は7など他の大場に向かうことになります。
なお、この後左下の黒には白からの狙いがあり―――
機を見て、白1から3と切り込んでいく手段があります。
黒4と受けてくれば白7まで二段コウ、これは結構黒にとってやっかいです。
白3に抜き込まれたりしますと命すら危なくなります。
黒4でAと切ってくれば、白Bと切り返して黒△の二子を取ります。
部分的には白成功となりますが、黒に左辺へなだれ込まれるため、左辺の価値が高い場合この手段は使えません。
黒4、6と応じれば、コウにはなりません。
しかし、これだけでもかなりの屈服ですし、その上この後白にAとカケツがれたり、Bと抑えられると非常にやっかいです。
白Aのカケツギがくれば、その後白Bのオサエが先手になりますし、同じように白Bのオサエがくれば、白Aのカケツギが先手になります。
いずれにしても黒は窮屈な思いをすることになり、頭が痛いです。
いや~、それにしても変化が多いですね。
本当はこんな取扱説明書みたいな解説をするのではなく、ほんのいくつかの変化を取り上げるだけのつもりだったのですが、どれが重要でどれが重要ではないかの見極めが難しく、結局このような取扱説明書になってしまいました。
そのためタイトル詐欺になっております。すみませぬ
一気に書いてカタをつける(?)のは無理だと悟ったので、このダイレクト三々解説シリーズも「妙手紹介シリーズ」と同じように連載(?)という形にさせてください
<詰碁出題コーナー>
黒先です。ダイレクトに決めます。
※見出し画像は単なる欲望です。
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