<詰碁解答コーナー>
問題図(再掲)
黒1ホウリコむ(4)
黒1のホウリコミは正解ですが、黒3のアテは凡手でした。白4とツがれ―――
抜き跡に白6とオかれ、黒有利な二段コウになっては失敗です。
黒1ホウリコむ(4)
黒3ともう一発ホウリコむのが手筋。白4でAと黒一子を取ってきたら、黒AかBに打てば生きです。なので白は4とツいできますが、黒5が仕上げの一手で、オイオトシで黒生きです。黒5でうっかりBと白四子を取ってしまうと、前図に戻ってしまうのでご注意ください。
なお、問題図ではAの地点にあった黒石を△に移動させても、ほぼ同じ筋の詰碁になります。
黒1ホウリコむ(4)
黒5まで、出来上がり図はまったく一緒ですね。
皆さんこんにちは、tsumebloです。
更新が遅くなり申し訳ありません。
今回から数回に分けて、「大流行している」と書くのもしっくりこないぐらい流行っている「ダイレクト三々」について、tsumebloが「これだけ知っていれば十分だろう!」と考える範囲の変化を紹介していきます。
「ダイレクト三々」とはどんな手かというと―――
ご存知黒△の三々入りです。
アルファ碁の一種「マスター」が打ち始め、その後研究が重ねられ、今や大ブームです。
それにしても「ダイレクト三々」とは誰が名付けたのか不明ですが、すっかり定着しましたね。
では、ダイレクトではない三々とはどんな手かというと―――
たとえばこのような配石で、白△と三々に入る手は、AI登場前から「常識的な着手だ」と考えられていました。
黒が▢と両辺に構えているのがミソです。
黒1からオサエると、以下は基本定石で黒11まで一段落ですが、黒△の位置が非常に悪いですね。
黒▢もやや効率の悪い位置にあります。
黒1とこちらからオサエても、黒△の位置が非常に悪く、黒▢の位置もやや悪いですね。
白1やAのカカリはこの場合窮屈です。
悪いとまでは言えませんが。
という理由で、このような特殊な状況ならば、三々入りは「有力」と考えられていました。
ところが、最近は配石などあまり気にせず、ズカズカと三々に入る「ダイレクト三々」が「有力」と考えられるようになりました。なぜでしょうか。
黒1と三々に入れば、必ず白12までとなるものだと考えられて―――、いや、思い込まれてきました。
確かにこの「定石」は、黒地は10目もないのに、白の厚みが強大です。
さすがのAIもこの変化は「問題なく白良し」の判定でした。
前述のような特殊な配石でなければ、この定石は使えません。
黒9と一本多くハイ、黒11とワリ打つ、いえ、ハサむ―――。
壁攻め狙いです。
この手が発見されたため、「ダイレクト三々」は市民権を得ました。
これを食らってはすでに白がまずく、白6のノビは「悪手」だと考えられています。
なぜこれで白がまずいのかは後述しますが―――
まだ「ダイレクト三々」の研究があまり進んでいなかった頃は、前図黒9のハイを打たず、たとえば黒1など他の大場に打つ手がよく打たれていました。
しかし、白2とオサエる手が発見されてからは打たれなくなりました。
白2のオサエが来れば、黒3、5のハネツギは欠かせません(黒3を手抜くと、逆に白3のサガリで黒死です。詳しくは基本死活の本をご参照ください)。
以下白6のカケツギまで、必然の進行です。
これは前々図の「定石」に、白2のオサエが余計にある形ですね。
白2のオサエは小さいのですが、そのマイナス以上に白の厚みが強大で、この変化は白良しです。
という理由で、前図黒9のハイはすぐに打たねばなりません。
前々図の続きです。
黒1の「ハサミ」に対し、白は2などと反撃しないと仕方ありませんが、ここで黒3のノゾキが大切な一手です。
黒はこの手を打つために1の位置にハサんだのです。
白4のツギはやむを得ませんが、黒5のトビまで、左下の白一団は働きのない石になってしまい、すでに黒優勢です。
この後、白Aのサガリには黒Bと受けるぐらいでも腹は立ちません。
この図は「ダイレクト三々」の研究が全然進んでいない頃に見られましたが、最近はまったくと言っていいほど打たれません。
白はこの図だけは避けなければなりません。
白1、3の二段バネは、AI発達以前からあった有力な手です。
白9まで、簡明にして互角です。
この後黒Aと押す手が非常に大きく、すぐ打ってもよさそうです。
白から打つ場合は白Aのマゲはもちろん、Bのケイマも有力です。
白1とケイマにハズす手も有力です。
これに対する黒の応手はAのブツカリ、Bのツケの2通りです。
次回はこのケイマについて解説していく予定です!
<詰碁出題コーナー>
黒先です。ありふれた筋で、少し易しいかもしれません。
※見出し画像は単なる欲望です。
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