加工食品をまったく買わないわけにはいきません。何もかも手作りするなんて今となっては無理な話です。でも、数ある食品添加物の中でも、よりマシなものを選ぶことによって、添加物の侵入を制限することは可能です。
◇◆添加物のより少ないもの、より安全なものを選ぶ◆◇
ハムやソーセージなどの加工食品も、商品によって使われている添加物の数や種類がかなり違います。その中でもより添加物の少ないもの、危ない添加物が含まれていないものを選べばよいわけです。
より安全なものを選ぶには食品表示をチェックしなければなりません。合成添加物は350種類もあり、とても名前を覚えることはできないですが、ちょっとしたルールを覚えるだけで簡単に見分けることができます。
◇◆危ない食品添加物を見分けるルール◆◇
下の4つのルールを覚えておくと、発がん性などの不安のある、特に注意したい食品添加物がチェックできます。食品を選ぶときの新しい習慣にしましょう。
◆数字が付くもの :
赤104号、赤106号、赤2号など、着色料は数字が付いているものが多い。
◆表示の( )内に「~酸」 :
保存料(ソルビン酸)、発色剤(亜硝酸Na、硝酸K)など、表示の( )内に「~酸」があるものが危険。クエン酸、リンゴ酸は大丈夫。
◆アルファベット(特にNaとK) :
リン酸Na、ソルビン酸Kなどアルファベットが付いているもの。とくにNa(ナトリウム)とK(カリウム)が危険。
◆長いカタカナ :
サッカリン、アスパルテームなどの長いカタカナ名称。コチニールやアナトー色素なども。
◇◆特に注意したい食品添加物◆◇
食品添加物 表示 用途 不安点
ソルビン酸、
ソルビン酸カリウム 保存料(ソルビン酸)
保存料(ソルビン酸K) 魚肉練り製品、魚介乾製品、ジャム、ワイン、つくだ煮など 毒性として発育不良・肝臓障害の他、亜硝酸Naと反応して発がん性物質エチニル酸をつくる。
パラオキシ安息香酸、
パラオキシ安息香酸ナトリウム 保存料(パラオキシ安息香酸)
保存料(パラオキシ安息香酸Na) 清涼飲料水、果実ソース、しょう油、弁当、サンドイッチ 発がん性の疑いがあり、変異原性がある。
赤104号、赤106号、
赤2号、コチニール 着色料(赤104号)
着色料(赤106号)
着色料(赤2号)
着色料(コチニール) 福神漬、味噌漬、桜エビ、かまぼこ、ソーセージ、菓子など 赤104号、赤106号、赤2号は発がん性の疑いから外国では使用禁止。コチニールも変異原性がある。
サッカリン、
サッカリンナトリウム 甘味料(サッカリン)
甘味料(サッカリンNa) 漬け物、魚肉練り製品、菓子など 1973年に発がん性を疑われて一時禁止されたが、すぐに再認可された。
亜硝酸ナトリウム、
硝酸カリウム 発色剤(亜硝酸Na)
発色剤(硝酸K) ソーセージ、ベーコン、コンビーフ、ハム、いくら、すじこなど 魚に含まれる二級アミンと反応して強力な発がん性物質ニトロソアミンを発生させる。
リン酸塩
重合リン酸ナトリウム リン酸Na
リン酸塩(Na) ソーセージ、ハム、缶詰、めん類、ソース、清涼飲料水など 多量に摂取すると石灰沈着が起こり、骨中のカルシウムが溶け出す。
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食品添加物は食べる前のひと工夫で半分に減らすことができます。添加物は食品加工の過程で加えられたもので、細胞の内部にまで組み込まれていないため、調理の工夫で簡単に落とすことができます。
◇◆お湯にさっと通すだけで落とせる◆◇
加工食品をお湯に通すと、食品添加物は短時間でお湯に溶け出してしまいます。特別な技術はいりませんが、注意しなければならないのは、お湯は必ず捨てること。このひと手間が自分と家族の健康を保つ大きなポイントです。
インスタントラーメン・中華麺はゆでこぼす
麺をゆでたらゆで汁を1回捨て、新しいお湯でスープを作りましょう。カップ麺でも、かやくと麺が別々のものを選んで同様に作ることをお勧めします。かんすいやリン酸塩、その他の添加物が半減します。
魚肉・練り製品は下ゆでする
ちくわ、かまぼこなどの練り製品は、下ゆでしてから使いましょう。おでんの具などに使うときも、そのまま一緒に煮るのではなく、分けて下ゆでして煮汁は捨てることをお勧めします。かまぼこは薄くスライスしてゆでます。
ハム・ソーセージは湯どおしする
ソーセージは裏表に切れ目を入れるなど、表面積を大きくして、2~3分下ゆでします。これで保存料や添加物は半減します。炒めても添加物は減らないので、炒めものの前にもさっと湯通しすることをお勧めします。
◇◆これで下ゆですると添加物が落ちやすい◆◇
割り酢 割りしょう油 大根おろし お湯(水)
お酢を半分に薄めた割り酢につけると、5分もしないうちに添加物が溶け出します。酢の物にするなら、漬け汁を一度捨てて味付けをし直すのがコツ。大根おろしは、たとえば牡蠣に付着した環境汚染物質を取り除くのに有効です。お湯はどんなものにでも応用できます。
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「増粘多糖類」って何?
Q. ジャムなどに含まれている「増粘多糖類」って何?何が原料?安全性は?
A.様々な食感や“とろみ”を調整するために使われる粘性の高い多糖類です
食品への表示で「増粘多糖類」と記される食品添加物には色々なものがありますが、いずれも高い粘性をもつ水溶性の多糖類で、微妙な食感(歯ごたえ、舌ざわり、のどごし等)を調節したり“とろみ”を付けたりする、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)としての用途で使用されます。主なものには、カンキツ類やリンゴなどを原料とするペクチン、藻類から抽出したカラギナン、マメ科の植物の実から抽出したグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードランなどがあります。
天然由来ですが、安全性は・・・
これらは天然物に由来するものですが、安全性については、ひとくくりに「天然だから安心・安全」と決めつけることはできません。日本生協連では、増粘多糖類に限らず、天然由来の添加物全般について、「人類が昔からの食生活の中で摂取してきた歴史=“食経験”が十分あるか? もしそれが不十分なら、その点を補うだけの十分な安全性試験データと品質の規格基準が必要」と考えています。この考え方に照らすと、増粘多糖類の安全性についても、それぞれ個別に考える必要があります。
安全性と有用性
増粘多糖類は、食品の味に関する重要な要素である「食感」などを調節するために有用な添加物だと思いますが、日本生協連のCO・OP商品に使用する際は安全性を第一に考えて、適切なものを選択するように努めています。一例ですが、上記の中で例えばカラギナンについては、食経験が必ずしも十分とはいえず、またこれまでに報告されている安全性のデータや情報に見合った規格基準が整っていない点などから、日本生協連としては、まだ安全性面での課題が残されていると考えています。そのため、CO・OP商品への使用に際しては慎重に判断し、他の添加物や素材で代替することが不可能な食品以外では、今のところ使用を控えるようにしています。
「増粘多糖類」という表示をよく見かけるわけ
食品添加物の名前を食品に表示する方法は、食品衛生法の中で定められています。原則は、個別の「物質名」を表示することになっていて、さらに、主要な8用途のもの:甘味料、着色料、保存料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)については、「用途名」と「物質名」の併記が義務づけられています(例:酸化防止剤(ビタミンC) )。
これに対し「増粘多糖類」というのは、法令上例外的に簡略化が認められた表示方法で、“増粘安定剤の用途で2種類以上の多糖類を併用した場合には、用途名と個別の物質名は省略して、「増粘多糖類」とだけ表示して良い”ことになっています。また微妙な食感を得るために、2種類以上の多糖類が併用されるケースというのも実際に多いため、「増粘多糖類」表示をよく目にすることになります。
CO・OP商品の表示が長いのは添加物が多い?
「増粘多糖類」と簡略化した表示が多く見られる中、日本生協連のCO・OP商品では、2種類以上の多糖類を併用している場合でも、なるべく簡略化せずに個々の物質名を表示するようにしています(例:ゲル化剤(ペクチン,ローカストビーンガム) )。 表示欄のスペースや文字数を多く使うので「CO・OP商品は添加物がいっぱい入っている!?」と思われがちですが、そうではなくて、消費者に詳しい情報提供に努めているからなのです。
最終更新日:2003年4月17日
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◇◆添加物のより少ないもの、より安全なものを選ぶ◆◇
ハムやソーセージなどの加工食品も、商品によって使われている添加物の数や種類がかなり違います。その中でもより添加物の少ないもの、危ない添加物が含まれていないものを選べばよいわけです。
より安全なものを選ぶには食品表示をチェックしなければなりません。合成添加物は350種類もあり、とても名前を覚えることはできないですが、ちょっとしたルールを覚えるだけで簡単に見分けることができます。
◇◆危ない食品添加物を見分けるルール◆◇
下の4つのルールを覚えておくと、発がん性などの不安のある、特に注意したい食品添加物がチェックできます。食品を選ぶときの新しい習慣にしましょう。
◆数字が付くもの :
赤104号、赤106号、赤2号など、着色料は数字が付いているものが多い。
◆表示の( )内に「~酸」 :
保存料(ソルビン酸)、発色剤(亜硝酸Na、硝酸K)など、表示の( )内に「~酸」があるものが危険。クエン酸、リンゴ酸は大丈夫。
◆アルファベット(特にNaとK) :
リン酸Na、ソルビン酸Kなどアルファベットが付いているもの。とくにNa(ナトリウム)とK(カリウム)が危険。
◆長いカタカナ :
サッカリン、アスパルテームなどの長いカタカナ名称。コチニールやアナトー色素なども。
◇◆特に注意したい食品添加物◆◇
食品添加物 表示 用途 不安点
ソルビン酸、
ソルビン酸カリウム 保存料(ソルビン酸)
保存料(ソルビン酸K) 魚肉練り製品、魚介乾製品、ジャム、ワイン、つくだ煮など 毒性として発育不良・肝臓障害の他、亜硝酸Naと反応して発がん性物質エチニル酸をつくる。
パラオキシ安息香酸、
パラオキシ安息香酸ナトリウム 保存料(パラオキシ安息香酸)
保存料(パラオキシ安息香酸Na) 清涼飲料水、果実ソース、しょう油、弁当、サンドイッチ 発がん性の疑いがあり、変異原性がある。
赤104号、赤106号、
赤2号、コチニール 着色料(赤104号)
着色料(赤106号)
着色料(赤2号)
着色料(コチニール) 福神漬、味噌漬、桜エビ、かまぼこ、ソーセージ、菓子など 赤104号、赤106号、赤2号は発がん性の疑いから外国では使用禁止。コチニールも変異原性がある。
サッカリン、
サッカリンナトリウム 甘味料(サッカリン)
甘味料(サッカリンNa) 漬け物、魚肉練り製品、菓子など 1973年に発がん性を疑われて一時禁止されたが、すぐに再認可された。
亜硝酸ナトリウム、
硝酸カリウム 発色剤(亜硝酸Na)
発色剤(硝酸K) ソーセージ、ベーコン、コンビーフ、ハム、いくら、すじこなど 魚に含まれる二級アミンと反応して強力な発がん性物質ニトロソアミンを発生させる。
リン酸塩
重合リン酸ナトリウム リン酸Na
リン酸塩(Na) ソーセージ、ハム、缶詰、めん類、ソース、清涼飲料水など 多量に摂取すると石灰沈着が起こり、骨中のカルシウムが溶け出す。
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食品添加物は食べる前のひと工夫で半分に減らすことができます。添加物は食品加工の過程で加えられたもので、細胞の内部にまで組み込まれていないため、調理の工夫で簡単に落とすことができます。
◇◆お湯にさっと通すだけで落とせる◆◇
加工食品をお湯に通すと、食品添加物は短時間でお湯に溶け出してしまいます。特別な技術はいりませんが、注意しなければならないのは、お湯は必ず捨てること。このひと手間が自分と家族の健康を保つ大きなポイントです。
インスタントラーメン・中華麺はゆでこぼす
麺をゆでたらゆで汁を1回捨て、新しいお湯でスープを作りましょう。カップ麺でも、かやくと麺が別々のものを選んで同様に作ることをお勧めします。かんすいやリン酸塩、その他の添加物が半減します。
魚肉・練り製品は下ゆでする
ちくわ、かまぼこなどの練り製品は、下ゆでしてから使いましょう。おでんの具などに使うときも、そのまま一緒に煮るのではなく、分けて下ゆでして煮汁は捨てることをお勧めします。かまぼこは薄くスライスしてゆでます。
ハム・ソーセージは湯どおしする
ソーセージは裏表に切れ目を入れるなど、表面積を大きくして、2~3分下ゆでします。これで保存料や添加物は半減します。炒めても添加物は減らないので、炒めものの前にもさっと湯通しすることをお勧めします。
◇◆これで下ゆですると添加物が落ちやすい◆◇
割り酢 割りしょう油 大根おろし お湯(水)
お酢を半分に薄めた割り酢につけると、5分もしないうちに添加物が溶け出します。酢の物にするなら、漬け汁を一度捨てて味付けをし直すのがコツ。大根おろしは、たとえば牡蠣に付着した環境汚染物質を取り除くのに有効です。お湯はどんなものにでも応用できます。
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「増粘多糖類」って何?
Q. ジャムなどに含まれている「増粘多糖類」って何?何が原料?安全性は?
A.様々な食感や“とろみ”を調整するために使われる粘性の高い多糖類です
食品への表示で「増粘多糖類」と記される食品添加物には色々なものがありますが、いずれも高い粘性をもつ水溶性の多糖類で、微妙な食感(歯ごたえ、舌ざわり、のどごし等)を調節したり“とろみ”を付けたりする、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)としての用途で使用されます。主なものには、カンキツ類やリンゴなどを原料とするペクチン、藻類から抽出したカラギナン、マメ科の植物の実から抽出したグァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードランなどがあります。
天然由来ですが、安全性は・・・
これらは天然物に由来するものですが、安全性については、ひとくくりに「天然だから安心・安全」と決めつけることはできません。日本生協連では、増粘多糖類に限らず、天然由来の添加物全般について、「人類が昔からの食生活の中で摂取してきた歴史=“食経験”が十分あるか? もしそれが不十分なら、その点を補うだけの十分な安全性試験データと品質の規格基準が必要」と考えています。この考え方に照らすと、増粘多糖類の安全性についても、それぞれ個別に考える必要があります。
安全性と有用性
増粘多糖類は、食品の味に関する重要な要素である「食感」などを調節するために有用な添加物だと思いますが、日本生協連のCO・OP商品に使用する際は安全性を第一に考えて、適切なものを選択するように努めています。一例ですが、上記の中で例えばカラギナンについては、食経験が必ずしも十分とはいえず、またこれまでに報告されている安全性のデータや情報に見合った規格基準が整っていない点などから、日本生協連としては、まだ安全性面での課題が残されていると考えています。そのため、CO・OP商品への使用に際しては慎重に判断し、他の添加物や素材で代替することが不可能な食品以外では、今のところ使用を控えるようにしています。
「増粘多糖類」という表示をよく見かけるわけ
食品添加物の名前を食品に表示する方法は、食品衛生法の中で定められています。原則は、個別の「物質名」を表示することになっていて、さらに、主要な8用途のもの:甘味料、着色料、保存料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、増粘安定剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)については、「用途名」と「物質名」の併記が義務づけられています(例:酸化防止剤(ビタミンC) )。
これに対し「増粘多糖類」というのは、法令上例外的に簡略化が認められた表示方法で、“増粘安定剤の用途で2種類以上の多糖類を併用した場合には、用途名と個別の物質名は省略して、「増粘多糖類」とだけ表示して良い”ことになっています。また微妙な食感を得るために、2種類以上の多糖類が併用されるケースというのも実際に多いため、「増粘多糖類」表示をよく目にすることになります。
CO・OP商品の表示が長いのは添加物が多い?
「増粘多糖類」と簡略化した表示が多く見られる中、日本生協連のCO・OP商品では、2種類以上の多糖類を併用している場合でも、なるべく簡略化せずに個々の物質名を表示するようにしています(例:ゲル化剤(ペクチン,ローカストビーンガム) )。 表示欄のスペースや文字数を多く使うので「CO・OP商品は添加物がいっぱい入っている!?」と思われがちですが、そうではなくて、消費者に詳しい情報提供に努めているからなのです。
最終更新日:2003年4月17日
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