泣きながら、撤退同盟

このブログの半分は、薄情でできています。。。

私を月まで連れてって☆

2007-01-06 | paradaise weekend!
これ、面白かったです。
新説・白雪姫 その1

凝ってるなぁ~




ということで、
いつからやってないかというと
11月の頭だから
もう2ヶ月もやっていない
全くもって、お久しブリーフ

週末ごとにわたくしめのお気に入りを紹介させていただく
Paradaise Weekend!!でございますが、



今週はこんな
むかしむかしの可愛い作品。
でもSFの大作。

私を月まで連れてって!」/竹宮恵子

今時の子は、
SFを「スペースファンタジー」かなんかだと、
思っとりゃせんか?


という
気もするのだけれども
まぁ、解説します。



竹宮恵子さんといえば
なんと言っても
映画化された「地球(テラ)へ」とか、
やおいで有名な「風と木の詩」とか、
色々あるとは思うのですが、

こちらは単純に
かわいいラブストーリーに仕上がっています。


でも作者は
SFマンガの第一人者の1人である、
竹宮恵子です。
普通のマンガであるはずはありません。



時代は
月へ旅行するのが海外旅行ぐらいの感覚になった
21世紀の話。



NASAのA級パイロットであるダン・マイルドと
その近所に住むニナという小学生の女の子が織り成す
ドタバタっぽくもあるラブコメディーで、
(小学生の女の子だからといって、変な場面はありません
昔の少女漫画ですから!


まわりのいろんな人(個人的には「おヤエさん」大好き!)を巻き込んで
しかも、
そこはSFの大家!
パラドックスやらなにやらSF要素満載で、

さらに、
ブラッドベリとか、光瀬龍とか、アシモフとか、小松左京筒井康貴とか、
かの黄金期のSFの
パロというかもじりというか
そういうのを多用していて
SFマニアには
かなり「薬」とくる作品でもあります。


そういったSF要素満載なのに
基本路線は
・男はいつまでたっても子供
・女は小さくたって女
であり、
また、
・男は「任務」のためなら簡単に命を投げ出す(「仕事」でないところがミソ)
・女はそれを待ち続ける、けど、だからこそ女はそんな男を叱るべき
という路線が貫かれていて、


当時、
「恋に恋する」高校生だったわたくしめにとっては、
よく分からない「女心」というものを
教えてくれた教科書みたいなもんでした。

(もちろん「男のかっこよさ」も、教わりますた)



2つの意味で「恋に恋する」この作品は
題名「Fly Me To The Moon」の曲同様
おしゃれに仕上がっています。



文庫も全集にも載っている作品ですが、
「くれない症候群」とか
あの当時のトレンドも結構出てくるので


やっぱり今の子には
読みにくいかなぁ~。


【関連】
レビュー
私を月まで連れてって! :カイエ
私を月まで連れてって!:かってに応援団
夢みるニーナ:s k n y s - s y n k s

研究
 『私を月まで連れてって!』第1話 『夢見るマーズポート』 変更箇所一覧:南都 上緒

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コメント感謝です☆ (umiusi45)
2007-01-08 23:19:19
みなさま、古い記事に対してのTBなのに
コメントを頂き
誠に感謝至極です。

それほど思い入れがおありなんでしょうか。
(それはそれで嬉しいのですが



>sknysさん、ありがとうございます。
おかげで南都上緒さんのマニアックな
詳しい解説を見つけることが出来ました。

エデンは読んだことがあります。
続編はまだです。
(今回のみなさんの記事で知りました)



>かわせさん、感謝です。
>「ファンタジーは、作者が設定で楽するためのものじゃないんだ!」
と言う言葉、
大いに同感です!!
特に最近のマンガは
設定を逃げているなぁ~と言う作品が多く、
悲しい限りなんですが。。。。

あと、わたくしめも「エデン」とレッズが好きです



>lapisさん
古い記事に対するTBだったので
失礼かと思ったのですが、
快くお返事下さり感謝です。
「パラドックスの匣」の回は「たんぽぽ娘」を
ベースにしていたんですね。
なるほど。。。。

ちなみに小生も
年男を過ぎました
返信する
Unknown (lapis)
2007-01-07 00:24:39
TBありがとうございました。
また、記事中で拙記事を紹介していただき、感謝しております。

僕は若くはないのですが、高校時代、SFのことをスペースファンタジーの略だと答えた同級生がいました。これは昔からあった誤解かもしれませんね。(笑)
返信する
Unknown (かわせ)
2007-01-06 18:04:56
TBありがとうございます。

>今時の子は、SFを「スペースファンタジー」かなんかだと、思っとりゃせんか?

同感です。
でも僕のファンタジー好きの友人は、「ファンタジーは、作者が設定で楽するためのものじゃないんだ!」と嘆いていました(笑)。
どちらもうまくやれば非常に魅力的なジャンルですが、ツボを押さえた作品にはなかなか出合えませんね。
返信する
2007年のマーズポート (sknys)
2007-01-06 15:20:41
umiusi45さん、はじめまして。
記事リンクありがとうございます。
〈夢みるニーナ〉よりも、南都上緒さんの考察の方が素晴しい。
「掲示板」(←リンク先を修正しました)の質疑応答も面白いですよ。

気になっているのは「オルフェ」シリーズのラスト・シーン。
『私月連』には続篇があるそうです。
シド・ヨーハンを主人公にした「エデン」シリーズもありました。
返信する

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