カシオペヤ座
カシオペヤ座 (カシオペヤざ、Cassiopeia) は、北天に見られる星座。トレミーの48星座の1つ。
5個の2, 3等星がローマ字のWの形に並ぶ。周りには、他に明るい星が無いので、比較的探しやすい。ポラリス(現在の北極星)を探すために用いられる。
北極に近い地方では、現在、この星座は一晩中見える周極星となる。
星団・星雲・銀河
カシオペヤ座には、超新星残骸が2つある。
SN 1572:1572年にティコ・ブラーエが観測した超新星の名残りで、「ティコの星」の名前で知られる。
カシオペヤ座A:強力な電波源となっている。元の星は計算上1667年ごろ爆発したと推測されているが、その光が届かなかったためか発見の記録はない。
その他に、以下の星団・星雲・銀河が知られている。
M52:散開星団。
NGC 7635:散光星雲。M52と隣接している。「バブル星雲」とも呼ばれる。
M103:散開星団。
由来と歴史
古代アラビアでは、「ヘナで染めた手」と呼ばれていた。ヘナ(マニキュアの顔料)で爪を染めた女性の五本の指に見えることを由来とする呼称である。
神話
カッシオペイア(カシオペヤ)は、エティオピア王ケーペウス(ケフェウス座の由来である)の妻で王妃であり、アンドロメダー姫(アンドロメダ座の由来である)の母親である。自慢好きの王妃で、カッシオペイアが「自分の美貌はネーレーイス(ネレイス、海のニュムペー)に優る」と自惚れたことに腹を立てたネーレーイスたちがポセイドーンに訴えたところ、ポセイドーンはエティオピアに海の怪物ケートス(くじら座)を遣わし、災害を引き起こした。ケーペウスが神託を立てたところ、災害を止めるにはアンドロメダーをケートスに生贄として捧げなければならないとのことだった。神託に従ってアンドロメダーは生贄に出されたが、勇者ペルセウス(ペルセウス座)によって助けられた。
カシオペヤ座は北半球の大部分の地域では水平線下に没することがない。これは、ポセイドンが彼女が海の下に降りて休息する事を許さず、為に彼女は常に天空を巡り続けているからであるという。
有名なカシオペヤ座の話。