けんちゃん人生二度目の初登園
今日から年少さん
かあちゃんは複雑
子どもの成長が切ない
大人げない
今までの012歳児だけの保育園から
公立の保育園に転園扱いで入園
入園式は今週末だけど
新年度初日からしっかり通常保育
そんな子そんなにいないんだろうなぁ
そう思っていたけど
そんなことなかった
もうしっかり朝からいっぱい
保育短時間のけんちゃんが登園した頃にはいっぱいいた
思えば、入園説明会では持ち物の話くらいで
登園時のお支度の仕方や朝の手順とか
説明は
なーんにもなかったんだよね
けんちゃんの手を引いて門を入ってキョロキョロ
職員室に行くんだよね
きっと
思って意を決してみたら
正面の保育室前の外廊下から手招き・・・
え?初登園でけんちゃんを認知して
けんちゃんのクラスの先生が手招き?
手招きの先生に近付いて
今日からお世話になります
年少です
部屋を教えてもらうつもりで言うと
ここか隣りらしく
外廊下のタオルかけに名前があるか見て
そこにタオルをかけてってことらしく
すると2つある年少さんのクラスのうち
隣の部屋で
そしてタオルをかけると部屋の中を指して
みんながしてるように
かばんとかふとんとかしてくださいって・・・
あぁ、
見れば分かるってことですね・・・
そんな感じで揃えた
かばん、ぼうし、おどうぐばこ
お着替え袋に水筒、ランチョンマットにお箸
ポケットティッシュをスモックのポケットに入れて
トイレの前にもハンカチをかけた
ふとんをしまい
上靴袋と絵本袋をカゴに入れた
持ってきたものは全て
ふとん袋以外はなくなった
空っぽのその部屋にいるのは変だなって感じて
またけんちゃんの手を引いて
外廊下へ
廊下の先生に
分かる範囲でお支度しましたって告げると
じゃあって
その正面の部屋にけんちゃんを招き入れ
確認してみると
朝の受け入れはいつもこの部屋なんだそう・・・
ふーん
そういうシステムだから
この部屋にはあふれんばかりの子ども達が
一部の子を除いて床におやますわり
もうぎゅうぎゅうづめ
けんちゃんは部屋に二歩くらい入ったところで
立ち尽くす
うん
かあちゃんだってそうするよ
もう歩く余地ないんだもんね
そして
振り向いて
外廊下で様子を見ていたかあちゃんのとこに来た
大丈夫
かあちゃん会社行くよ
会社終わったら来るからね
かあちゃんが言うと
けんちゃんまた部屋に入っていって
そして
同じ場所で
立ち止まった
どうする?けんちゃん
振り向いた
かあちゃんをじっと見ているわけじゃない
かあちゃんに駆け寄ったりしない
ちょっと先の
ちょっと下
力ない目でそっと見てる
うつむくってほどじゃなくて
ちょっとだけ下
ダメかなぁ
泣きそう
そう、泣きそうなのはかあちゃん
でもどっちも一歩も動けない
最初に手招きをしてくれた先生がけんちゃんに寄って来た
けんちゃんに○○くんいるよ
って声かけて
部屋の中へ体を向けた
そっと肩に手を添えて中に促すとけんちゃんは歩いた
先生が振り向いて
かあちゃんを見て、目を見た
大丈夫って
言ってる?
かあちゃんが頭を下げると
はい
そう言ってる顔だった
今日は1時間早く3時にお迎えに行った
午後のおやつが始まったところ
外でも元気に遊んだし
お昼寝もした
元気に過ごせたって先生は言っていた
帰宅する道でもそのあとも
いろいろイロイロ聞いてみた
期待するほど答えてくれなくて
モヤモヤしちゃうけど
でも
これが最後と思って聞いてみた
けんちゃん
新しい保育園好きになった?
うー
きらいになった?
うー
じゃあ
先生は好きになった?
んーんとね
ちょっときらい
そっかぁ
ちょっときらいかぁ
じゃあさ、保育園は?
少し考えて言った
んーんとねぇ
すきときらいのまんなかくらい
そうだよね
期待いっぱいでワクワクして
待ちに待ってたけど
今日は緊張してたはず
お迎えに行ったとき
けんちゃんはきちんとイスに腰掛けて
両手で小さな星型のお菓子持って
ばりばりって食べてた
かあちゃんに気付いても
横に行っても立ち上がらず完食すると
先生にごちそうさましようと手を取られ
その手を振り払った
帰ろうかって声をかけると
おもちゃのところに駆け寄って
ピザのパズルを手に戻ってきた
気に入ったのをかあちゃんに見せてくれた
これで遊んでた
おもしろかったんだよ
そう言いたいのかな
外廊下で靴を履いて
手をつないで
お部屋からどんどん離れて行く
園庭を門に向かって歩いていくその足取り
門に近付くに連れて
軽く
リズムを取るようになって
門に付くと子どもには触らせない!と書かれた鍵
自分でやりたいーーー!
門にしがみついて
喚いた
朝はこんなじゃなかったよね
でもこれから3年間
門では一悶着なのかな
複雑な心