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職場にいる苦手な人とは付き合うべき?対処法をご紹介!

2024年12月13日 | ビジネス

どんな職場にも、1人くらいは“苦手な人”がいるものです。
しかし、仕事での付き合いなのでできれば程よい距離感で必要以上に係わることがなく、仕事がしたいと考えるでしょう。
ここでは、職場にいる苦手な人とは付き合うべきかどうかに加えて、対処法についてご紹介していきます。


■職場に苦手な人はいる?

そもそも、職場に苦手な人がいるのでしょうか?
全国の30~45歳の女性を対象に行った「職場に苦手な人がいるか?」という質問に対して、「いる」と回答した人は約78%という結果が出ています。
「なぜ苦手なのか?」という問いに対しては、「性格が合わない」「何かにつけて攻撃的」「マウントしてくる」「すぐに怒りで発言してくる」「意見を聞かない」などの回答がありました。
この結果から、どのような職場にも自分自身と合わなかったり、苦手と感じたりする人が多いことがわかりました。


■なぜ、苦手と感じるのか?

上記の内容から、「苦手」と感じられる相手が多くの方の職場にいることがわかりましたが、なぜ「苦手」と感じてしまうのでしょうか?
苦手と感じるのは、瞬間的に脳が判断し、その後「苦手」というのを確定していきます。
「苦手」の後には、その感情が相手に伝わってさらに関係が悪化する流れになってしまうようです。
ここでは、「苦手」と感じる流れについて詳しく解説します。


・脳が瞬時に判断する

人間の脳には、相手に対して無意識に「好き」「嫌い」を判断する部分があります。
それは「偏桃体」という部分で、神経細胞が集中的に集まっている部分になります。
偏桃体は感情形成に関係する重要な部分であり、人間の感情処理と感情によって起こる反応についての役割を持っています。
瞬時に偏桃体が「不快」か「快」かを判断して、自律神経などに伝えていく仕組みです。
これは、危険な瞬間に言葉よりも体が先に動いてしまうことと同じであり、この行動も偏桃体が危険だと瞬間的に判断したためです。
誰かに会った時も、偏桃体が瞬時に判断していき、今までの経験から「苦手」かどうかを判断します。

・「苦手」がより「苦手」に変わる

一度脳で「苦手」と判断した場合、相手に対して「苦手」と感じるようになります。
そして、意識していなくても相手の苦手な部分が目に留まるようになり、さらに「苦手」と感じるのです。
「苦手なのにやたら目に入ってくる」と感じた経験はありませんか?
この現象が上記で説明したことであり、この感情が積み重なっていくことで、より「苦手」が強くなっていきます。

・「苦手」は相手にも伝わる

自分自身で抱いた「苦手」という感情は、残念ながら相手にも伝わりやすいです。
これも人間の言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションが関係しています。
言語的コミュニケーションは、読む、書く、聞く、話すなど、相手への意思疎通が該当します。
一方の非言語的コミュニケーションは、視線、表情、身振り手振りなどの表現、声のトーンや大きさなど言葉の情報や意思疎通を円滑に行うためのものです。
「目は口ほどにものを言う」という言葉は、非言語的コミュニケーションでの内容を表しているものであり、いかにこのコミュニケーションの方が相手に伝わりやすいことがわかります。
口では「いつも仕事が早くて尊敬します」と言いつつも、非言語的コミュニケーションで相手が「苦手」という態度や行動などが先に伝わってしまいます。
そのため、言葉で褒めていても非言語的コミュニケーションで相手は自分に対して「苦手」という感情を持っていることが伝わってしまい、その結果相手も同じような態度で返してくるのです。

 


■苦手な人と関わっていくにはどうすべき?

同じ職場である以上、最低限苦手な人でも関わっていかなくてはならない場面もあるでしょう。
そこで知っておきたいのが、苦手な人と関わっていく方法です。
ここでは、苦手な人と関わっていく方法を見ていきましょう。


・良好な関係を築こうとしない

仕事上、どうしても苦手な人と関わらなくてはならない場合、「関係を良くしていかないといけない」と考えがちです。
しかし、苦手と感じた以上、信頼関係を築くのは大変です。
信頼関係は、相手を信頼しなければ成り立たないので、このように考えてしまうと余計なストレスを感じるため、自分が傷つかないような行動を取るようにしましょう。
良好な関係を築こうと自分から積極的になる必要はありません。

・物理的な距離を保つ

苦手な相手とは必要以上の接触を避けて、適度な距離感を持つことがポイントです。
どうしても相手が目に入ってしまうと、負の感情に押しつぶされそうになったり、嫌な気分や悲しい気持ちになってしまったりする可能性もあります。
苦手な相手が見えてしまうだけで、仕事に集中できないこともあるので、リモートワークに切り替えたり、直接顔を合わせたりする機会を少なくすることも大切でしょう。

・必要以上に踏み込まない

苦手な相手と付き合うには、必要以上に踏み込まないことも覚えておきましょう。
仕事の関係だけにとどめておき、自分から近づかないようにしてください。
職場での飲み会、食事会への参加はできるだけ避け、参加しなければならない場合は近くの席に座らないようにしましょう。
会話も個人的な内容を避けて、相手から聞かれた時にだけ答えるのもひとつの方法です。
曖昧な返事をにこやかにして、その場をやり過ごすと良いでしょう。

・職場は仕事をする場所と割り切る

よく同じ職場で仲良くなったり、友人関係に発展したりする方がいます。
見ていてうらやましく感じるかもしれませんが、それはお互いに良い職場や環境、同僚に恵まれた結果であり、全ての職場で友達が見つかるということではありません。
職場には年齢や性別はもちろん、同じ環境や趣味で育ってきた相手が集まる場所ではなく、仕事をする場所です。
様々な人がいて当たり前であり、友達ができることも前提となっていません。
同じ性別、同じ部署、同じ年入社であったとしても仲良くなる必要はないので、職場は仕事をする場所と割り切って接すると良いでしょう。

・相手に適した距離を見つける

苦手な相手に対して「私はあなたが嫌い」と態度に出してしまうと、周囲に大人げないと思われてしまいます。
また、苦手な相手があなたを嫌いだと考えていない可能性もあります。
そのため、苦手な相手に対して適切な距離を見つけるのがおすすめです。
苦手な相手を見ていると、こっちでは露骨で嫌な態度を取っているのに、上司の前では要領が良くて仕事もテキパキこなすと思われているなど、二面性を持った場合もあります。
このような態度を知ってイライラしてしまうと、今度は自分自身が周囲から「苦手」と見られてしまいます。
正直者が損をすることもあるので、できるだけ相手にはビジネスライクに接するようにしましょう。

 

どのような職場にも自分自身と合わない人がいることが多いです。
仕事での付き合いであると割り切って接するのが良いのですが、場合によっては仕事にペアになったり、チームになったりすることもあるでしょう。
このような場合、相手とはできるだけ接点を少なくしたり、物理的な距離を設けてみたりするのがおすすめです。
相手に好かれようとすると、神経をすり減らしたりストレスを感じたりします。
どうしても苦手な相手を避けられない場合は、上記の内容を参考にして負担がない方法を考えてみましょう。