誓球の空 to the victory

目指せ甲子園、願いは一つ全国制覇
頑張れ創価

2008年 全国高校野球選手権西東京大会 4回戦

2008年07月17日 | 誓球の空 2008 

200807月17日(木) 12:49‐15:06 府中市民球場

     1  2  3   4  5  6   7  8  9   
創価   1  0  1   2  1  0   0  0  0  =  5
八王子 
 3  0  0   0  0  0   0  0 3X  =  6

[
投 手 ] 高橋(1)-関根(7.1/3)
[
本塁打 ]
[
三塁打 ] 永井(3回)
[
二塁打 ] 五反(4回)

1(三)五反�2()横内3(一)下山田�、4番(遊)永井�、5番(中)大島
6番(三)馬場�、7番
(右)江口�→(7裏/右)川上�、8番(捕)野倉�
9(投)高橋�→(2表/打)加賀山�→(2裏/投)関根



今日の東京多摩地区の気温は32度、湿度は80%をゆうに超えていた。
京王府中駅から府中市民球場に向かう道は、
欅と桜の高木が続き陽射しを遮ってくれるのだが、湿度だけは容赦がなく
シャツやズボンの内側から、じっとりとじっとりと汗がにじみ出てくる。

第一試合の中盤から立ち見で見てたが、
試合が終わっても席を立つ人が少なく、なかなか席が空かない。
「こりゃ辛いな。」と思ってた瞬間、
目の前の特等席(屋根があって時おり風が舞うネット裏後方)が空き
運よく座って観戦することが出来た。

注目してたのは、三塁側ブルペンで誰がウォーミングアップしているか。
クリーンナップに左打者が並ぶ八王子打線に対して
そこに居たのはエースの左腕馬場ではなく、春先から成長著しい長身の右腕高橋

厳しい場面を何度も凌いできた度胸満点の3年生
実績的には申し分ないが彼は右のサイドスロー、相手は左の強力打線

気にし過ぎなんだろうが・・・ 何故か不安が過ぎる。

先発メンバーが発表されると、ここでも二つの不安が過ぎった。
その一つは、3番大島と5番下山田の打順を組み替えたこと
もう一つは、7番ライトを錦郡から江口に代えたこと
選手のコンディションは監督が全てを掌握している。

このこと自体に問題があるわけじゃなく、周りがとやかく言うことでもない。
だけど・・・ 何故か不安が過ぎる。


大島と下山田の打順変更の狙いは、おそらくこうだろう。
タイムリーが出ている大島を5番に回し、4番永井の後で大量点目論み
今大会ヒットが出てない下山田には、4番永井の前で気楽に打たせる。

4
番永井が勝負してもらえないことも考慮すれば、
後で大舞台に実績ある大島が控えてるのは心強い。
客観的に見れば、十分に納得で出来る打線の組み替えだが

ノックアウト方式で、日程の詰まってるトーナメント戦ゆえに
大会の中盤に至っての打線変更は、ギャンブルのような気がして・・・

そして、ライトが錦郡から江口へ代わったことにも・・・
錦郡は右の長距離砲で、打球は速く距離も出る魅力的な選手
一方の江口は背番号7、今夏は外野手登録だが秋のエースが期待されている。

錦郡の場合、バッティングは魅力だが走力を見ればもう一つ

守備を重視しての交代だろうが、江口の背番号は7で定位置はレフト
右中間に上がった打球に、センター大島との連携がどうか・・・
口では互いに確認出来てるはずだが、
この二人で右中間へ飛んだ打球への練習量が不足してるのは否めない。


1249分、不安を抱きつつも主審のプレーボールのコールがかかると
試合は初回から激しい攻防を繰り返し、いきなり大きく動き出した。
先攻の創価は、トップの五反が四球で歩くと横内への初球が暴投

労せずして無死
2塁とチャンスを広げたが、
横内は犠打を失敗、下山田はセンターへ平凡なフライ
期待の永井は予想通り勝負を避けられて四球、
球場は重苦しい雰囲気に包まれたが、大島がセンター前にはじき返して先制
打順変更の不安は、この1点を持って取り越し苦労に終わった。


しかしその裏、今度は八王子の打線が火を噴いた。
先頭の左打者が痛烈に12塁間を破ると、すかさず送って一死2
続く3番の左打者は、三遊間を真っ二つのクリーンヒットで続き一死13
さらに4
番の左打者は、痛烈に捉えて右中間へ大きな当り

ライト江口とセンター大島が懸命に背走、大島が追いついたかに見えたが、

ここで江口と大島が痛恨のお見合い(そのように見えた。)
打球は狭くなってる二人の間にポトリと落ち二塁打、1点返されてなおも一死23

動揺した高橋は
5番の左打者に対して暴投、
ボールは野倉の数メートル後方だったが、ボールを見失ってしまい逆転を許す。


さらに5
番打者を攻めあぐねて四球、左打者が打ち取れない・・・
6
番はやっと右打者を迎えたが、三遊間に痛烈にはじき返される。
五反が横っ飛びで好捕するが、本塁送球は適わず2塁ホースアウトが精一杯
後続は辛うじて打ち取ったものの、3失点を喫してしまった。
初回から乱打戦の様相、残念ながら残り二つの不安は的中してしまった。

とは言うものの試合は始まったばかり、気落ちしてるような時間はない。
2
回裏からは、高橋に代わって関根がマウンドに上がる。
先頭打者に四球を与え、いきなりピンチを背負うが
後続を三振とセカンドゴロ併殺に打ち取り、流れをこちらに引き寄せる。

2
点を追いかける3回表、創価は二死1塁から4番永井
痛烈にファースト右を襲った打球は、ファーストを強襲しライト線を転々
1
塁から横内が激走してホームイン、あと1点差まで詰め寄った。

そして逆転は4回の表、二死から関根が歩くと五反は左中間に二塁打
横内が粘りに粘って、外の変化球をバットの先で引っ掛けると
打球はセンタの左前にポトリと落ちる2点タイムリーとなって逆転
打者走者の横内は2塁を欲張ってアウトとなったが、

本塁へ送球されていたら、ちょっと際どいタイミングだっただけに

ある意味、好走塁だったのかも・・・

さらに5回表、一死から4番永井が死球で歩くとすかさず盗塁
相手捕手からの送球がセンターに抜ける間に、永井は一気に3塁へ
続く大島のライトへのフライは若干浅かったが、
果敢にタッチアップした永井の足が一瞬速く
5点目、なんとか中押し

守っては2回からロングリリーフの関根がマウンドで仁王立ち
毎回のように走者を背負うが、ストレートも変化球も切れていた。
ピンチの場面では、再三スパイクの紐を締めなおし、
呼吸を整え、自らのリズムで平常心を守り続ける。


6回以降は互いに決め手を欠き一進一退、そして運命の9回の攻防を迎えた。
創価は先頭の横内が内野安打で出ると、相手投手に暴投が出て労せず無死2
下山田はプレッシャーのかかる中、きっちりとスリーバンドを決め一死3

そして打者は永井、願ってもないチャンスだったが

永井は初球を痛恨の打ち損じ、打球は高々と上がったがキャッチャーフライ
大島は心地よい金属を轟かせたが、逆風に打球は伸びず大きなライトフライ

嫌な予感を引きずりながら9回裏、関根がマウンドに登る。

簡単に一死を取ったが、8番の代打にセンター前にはじき返され一死1塁

続く9番の代打は、セカンド横内への緩いゴロに打ち取ったが
1塁走者と交錯しかけた横内は、走者が通り過ぎるのを待って捕球
2塁を見るが間に合わず、慌てて1塁へ投げるが間に合わずセーフ

結果的に、緩い当りのセカンドゴロは内野安打となってしまった。
仮に躊躇せず、思い切って前に出て走者と交錯してたら・・・ 
この場合のルールは、守備が優先され守備妨害となって走者はアウトだったはず
残念だが、ここから流れが変わった。

勢いづいた八王子は、続く1番がセンター前に上手くミートして一死満塁
2番は全くタイミングは合ってなく、当てるのが精一杯だったように見えたが
その当てただけの打球は、ファースト後方にフラフラと上がり
ライト線へポトリと落ちる二塁打となってしまった。

後アウト二つから、あっという間に追いつかれて一死23塁
そして今度は、サヨナラの大ピンチ
関根は続く3番に力勝負を挑み詰まらせるが、
ハーフライナーの打球は、セカンドの頭上を越えライト前へ落ちて万事休す。

四球を乱発したわけでもなく、エラーが出たわけでもない。
残念ながら、打たれて負けたのだから事実を認める以外に何もない。
崩れ落ちる関根を抱きかかえに行ったのは、なんと八王子の選手だった。

試合終了の挨拶を交わした永井主将に、
八王子ナインは4人5人と握手を求め、肩を抱き背中に手を回して称えあう。

この試合は決勝戦ではなく、トーナメント上はまだ中盤で先は長い。
そんな試合で、このような光景を見たのは初めてといって良い。
なんと表現すれば良いのか言葉が見つからない。
凄い、本当に凄いキャプテンだった。
2008年夏、硬式野球部主将 永井友基  君のいた夏を忘れない。

本当に残念だが、
連続優勝を目指した創価の熱い夏は、
当初の予定より少し早く終わってしまった。


1 表
/創価 四球、暴投、三振、中飛、四球、中安1点、二飛
  裏/八王 右安、犠打、左安、右二1点、暴投1点、四球、三ゴ1点、遊飛

2
/創価 三ゴ、三振、中飛
  裏/八王 四球、三飛、二ゴ併殺

3
/創価 遊ゴ、二安、中飛、右三1点、死球、一ゴ
 
/八王 一ゴ、遊ゴ失、捕逸、三振、投安、三振

4
/創価 投直、遊ゴ、四球、左二、中安2点(打者走者走塁死)
  裏/八王 右直、二ゴ、遊ゴ

5
/創価 捕飛、死球、盗塁(暴投)、犠飛1点、死球、三ゴ
  裏/八王 二直、遊ゴ、二安、盗塁、四球、投ゴ

6
/創価 左飛、二ゴ、一飛
  裏/八王 三振、死球、投ゴ、三振

7
/創価 一飛、右安、遊飛、中安、一ゴ
  裏/八王 中安、遊ゴ併殺、左飛

8
/創価 遊安、犠打、右飛、中飛
  裏/八王 一ゴ、四球、二ゴ併殺

9 表
/創価 中安、捕逸、犠打、捕飛、右飛
  裏/八王 二ゴ、中安、二安、中安、右ニ2点、右安1点でサヨナラゲーム

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