漫画「キン肉マン」の作者ゆでたまご氏と吉野家の間で諍いが起きている。
「吉野家が一度潰れて再建中の時に、キン肉マンで宣伝してやったのに、社員の対応が悪い」というのがゆでたまご氏の主張である。
『キン肉マン』作者が激怒! 謝罪する吉野家社員にタダ券を叩き返す
確かに、キン肉マンによる宣伝効果は絶大で、当時はキン肉マンを読んだ愛読者はこぞって吉野家に押しかけたようだ。にもかかわらず、吉野家がゆでたまご氏にシカトしているのは、実は吉野家は創業111年を誇る牛丼界の老舗なのである。
老舗のプライドが漫画家風情に対する対応に軋轢を来しているようだ。
かつては牛丼界一位を誇った吉野家も老舗故のプライドが邪魔をしてか、他社の安値攻勢の前にシェアを奪われ、現在は2位の地位に甘んじている。
アメリカ牛にこだわりすぎているのが敗因らしい。
吉野家
国産牛にこだわるのならまだ解るが、アメリカ牛にこだわるとは変な会社だ。しかし、アメリカ牛は対日本対策が進んでおり、日本人好みの脂っぽい牛肉を作ってくれる。牧草を食っている牛は臭いが強く肉も締まっており、顎の弱い日本人には向いていないのも事実だ。
吉野家の最終赤字、過去最悪に BSE時上回る
しかし、飼料代のかさむアメリカ牛はコストも高く、安いオーストラリア牛を使っている他社と値段で対抗できない。デフレスパイラルに陥っている現状でつまらない見栄を張ったものだ。
それで、今期は売り上げも大幅に落ちて、再び倒産の危機に立たされている。
他社はちゃっかりゆでたまご氏に取り入っていろいろ接待しているようだ。
表向きはただで牛丼を食わせなかったのどうのこうの言っているが、要するにキックバックの問題である。昔から接待と言えば、「抱かせる、握らせる、褒めそやす」である。その点吉野家は不器用な会社なのだろう。
ただ一つ今回のことで解ったのは、「吉野家には倒産当時の社員がほとんど残っていない」ということだ。牛丼よろしく社員の回転も恐ろしく速い会社のようである。職場環境も自ずと想像できる。正社員にならない方が良さそうな会社だ。
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