オランダは明らかに日本をなめていた。
試合当初はオランダの猛攻で始まった。日本は防戦一方だったが、良く耐えた。ほとんどオランダにボールを支配されていたが、縦パスには細心の注意を払っており、徹底した日本の守備にしだいにオランダも嫌気が差し、前半の終了間際にはオランダ側もずさんなプレーが目立った。
数少ないながら日本にもシュートのチャンスはあったが、タイミングが合わずチャンスを生かしきれなかった。
日本、惜しくも敗れる 決勝トーナメント進出決定は3戦目に持ち越し
そして日本側の緊張の糸が途切れた後半8分、オランダがスナイダーのゴールで先制した。左サイドから入ったボールをゴール前の闘莉王が頭でクリアしたが、エリア左でファンペルシーが拾い後方へパスし、直後走り込んだスナイダーが、シュートを放った。シュートはGK川島の手に触れたが、ボールはゴールに吸い込まれた。
失点後の日本は一転して攻撃的になり、果敢にオランダゴールを攻めた。しかし、ミスが目立ち決定的なチャンスをつかむことはできなかった。
オランダも「1点で充分」といったような露骨な消極作戦を取り、ガードが甘くなった日本を責め立てるような攻撃をしてこなくなった。第3戦を考えて、戦力温存作戦に入ったものと思われる。
後半45分、日本に最後にして最大のチャンスが訪れた。 ロングフィードを闘莉王が頭で落とし、岡崎が左足でシュートしたが、惜しくもゴールの上にわずかに外れた。
総じて、もともと勝ち目の薄い戦いだけに、敗れたとはいえ 0-1で凌いだのは、デンマーク戦へのつながりとしては必ずしも悲観的なものではない。
ただ、引き分けにするチャンスが大きかっただけに、勝負を引き寄せるパワーに乏しいのは相変わらずである。
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