真相世界(The truth world)

200703植木等死去 享年80歳

最近の若者にとってはほとんど知らない爺さんだろうが、団塊の世代にとっては象徴的な人物であった。昭和30年代におけるテレビ文化の黎明期、バラエティ番組でカリスマ的存在だった。先に死亡した青島幸男とともに団塊の世代が作り出した70年代文化の土台を築いた人物である。

毎日新聞は以下のように訃報を伝えている。
「ハナ肇とクレージーキャッツ」のメンバーとして活躍し、サラリーマンの哀感を込めた歌「スーダラ節」や映画「ニッポン無責任時代」など“無責任シリーズ”の大ヒットで一時代を築いた俳優、植木等(うえき・ひとし)さんが27日午前10時41分、呼吸不全のため東京都内の病院で亡くなった。80歳だった。葬儀は近親者だけで行う。自宅は非公表。喪主は妻登美子(とみこ)さん。
  97年ごろ肺気腫を患い、療養のかたわら仕事を続けていた。今年1月、体調の不良を訴え入院。今月中旬から容体が悪化していた。

wikipediaでは既に死去が確認されていた。驚くべき迅速な対応ぶりである。

日本文化における彼の最大の功績は「無責任感覚」の流布である。それまでの謹厳実直を美徳としていた日本の因習を打ち破る、「自己中」の美学を世に知らしめたその影響は計り知れない。
植木は日本人の戦後思想にもっとも影響を与えた人物ではないかと私は思っている。「無責任」「いい加減」を是とする画期的なテーゼは基本的には青島の草案であるが、それをパフォーマンスとして世に知らしめたのは植木の功績によるところが大きい。
背景にあるのは単純ではない。政治力学も関与している。分析すれば百万字を持ってしても説明し尽くせないほど複雑である。
今日の腐敗堕落したマスコミの原風景もこのあたりに求めることもできるし、暴力団山口組の台頭と渡辺プロダクションの芸能界支配など、関連する事項は山ほどある。
難しい理屈はさておき、単純に述べれば、国家権力の都合により個人の自由意志が拘束されるのを拒絶する態度が「無責任」なのである。社会主義や共産主義などと言うイデオロギーによる階級闘争ではない、個人的拒絶態度である。「無責任」ということばから悲壮感が感じ取れないのがまたいいところである。
いっぱいにガンバッている姿からは、感銘を受ける場合もあるがイヤらしさを感じる場合もある。

国家権力が国民を騙し、無理矢理働かせて簒奪を試みる。しかし、国民はいい加減で真面目に働かない。思うような利益が得られず国家権力の企ては期待はずれに終わってしまう。何とも痛快な話ではないか。

尤も、経済的には大きな損失を生じ、その負担は結局国民に返ってくることは間違いないが、為政者に対して一矢を報いることができる。
以上ののような理屈をこねながら仕事をサボタージュする人は皆無だろうが、国家に利用されることのばからしさに気付いた人間の境地を示しているといえよう。

政府の手先となって売国行為を働いている犬右翼や、真性の無責任馬鹿者であるバカウヨなども、少しは我が身を振り返って、日本にとっての自分の存在はいかなるものなのかを考えてもらいたいものである。とはいっても、考えるくらいの知能があれば犬右翼やバカウヨにはならないか。

(参照)
植木等死去 享年80歳

植木等


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