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真相世界(The truth world)

200812やはり来た! 原油バブル崩壊でドバイがヤバイ


ドバイと言えば、つい最近まで地理もの知り博士しか知らない中東のミニ家だった。ところが、ここ数年で信じられないほど有名になり、現在では世界でも最大級の観光国家になった。更には投機国家としても有名である。
中東というと石油を連想するが、ドバイの原油産出量や埋蔵量は大したことはない。それどころか、中東諸国の中では最初に枯渇するのではないかといわれている。
そのため、かなり以前から脱石油ビジネスに熱心だったのだ。

ドバイ

観光にも力を入れているが、もともとは砂漠の中のオアシス漁村である。観光の売りなど何もない。
売るものがなければ作るしかないと言う理屈だ。
折しも、石油バブルが起こり、金が余った中東産油国がドバイに大量投資した。これらの国もいずれ資源が枯渇する。ドバイは彼らにとっても貴重な実験場なのである。

ドバイの観光は最初から投機がらみだった。

ドバイの魅力とは? その1「年率11%の成長を2015年まで継続

これは一年前の情報だが、当時はまさにバブルの絶頂だったのである。日本でも結構釣られた投機家も多そうだ。「ノーチュー」は大丈夫だろうか?

ブルジュ・ドバイ

≪ブルジュ・ドバイ( Burj Dubai, ドバイの塔の意)は、アラブ首長国連邦最大の都市ドバイに建設中の超高層ビルである。地上162階建、尖塔高818m、軒高643.3mとなる予定であり、2009年竣工予定。
2007年7月21日には台北101を抜いて世界一の高さの超高層ビルとなった。2008年9月28日現在では高さ713.7mまで到達しており、人類史上最も高い建造物となっている。≫

バベルの塔ならぬバブルの塔といわれている。それがここにきて資金が枯渇して傾きだした。
このままでは世界最長の斜塔になってしまうかもしれない。

尤も、ドバイでは

アル・ブルジュ

≪アラブ首長国連邦のドバイに建設される予定の超々高層ビルである。地上228階建、尖塔高1,400m・屋上1,250m・軒高850mとなる予定であり、現段階で着工時期は確定していない。施工者として交渉中の建設会社には、日本の清水建設やブルジュ・ドバイを施工中のサムスン建設など名が挙がっている。≫

というトンデモ計画まであったが、このビルは計画倒れに終わりそうだ。

パーム・アイランド

≪パーム・アイランド(The Palm islands )は、アラブ首長国連邦の都市ドバイ沖合いに造られた人工島群。 全てヤシの木(パーム・ツリー)を模しており、この名を冠している。
世界で最も大きな人工島であり、この島によってドバイの海岸線は約520km長くなった。海底トンネルやモノレール事業など、日本企業の進出も多数報道されている。≫

観光国家だから国全体をディズニーランド化しようという意図は解る。しかし、子供っぽい発想が多いな。

「ザ・ワールド」

という世界地図を模した人工島も作られた。

これらの島の別荘を購入するのは世界中のセレブである。セレブになると幼児化するのだろうか?

110万人が生活できる「未来のピラミッド」、建造計画中

≪ドバイに、110万人が生活できるピラミッド状の居住コミュニティが計画されている。
2.3k㎡の土地に建設される「ジッグラト」と名付けられたピラミッド状の居住施設は、ドバイに拠点をおくTimelinksという環境デザイン企業によって計画されている。蒸気発電と風力発電を採用しエネルギーをほぼ自足でき、カーボンニュートラルな仕組みとなっているそうだ。また、施設内は「統合された360度のネットワーク」で結ばれているため、車などは必要ないとのこと。内部は居住施設とともにレジャー施設や農業施設なども含まれ、居住者のよりよい生活を目指しているそうである。
元記事でも指摘されていたが、2.3k㎡上に100万人以上居住するとなると廃棄処理や食糧供給の方法が気になるところだ。≫

幼児化した企画の方がウケがいいので、どんどんそっちの方向でエスカレートしていた。
しかし、

そう、遂にはじけてしまったのである。

ドバイ原油50ドル割れ 企業・家計の負担は軽く

ドバイのバブルは原油高に支えられていたので、その構造が崩れると全ての歯車がおかしくなってくる。

ドバイ経済に変調 金融危機・原油急落…

≪ここ数年で飛躍的成長を遂げてきたアラブ首長国連邦(UAE)ドバイの経済に変調が生じている。金融危機と原油価格急落の影響で成長をけん引してきた株式相場、住宅・不動産相場がいずれも下落に転じている。信用収縮により資金調達も難航し始めており、新規プロジェクトへの影響は不可避との見方が強い。天を突く高層ビルや巨大開発事業をてこにヒト、モノ、カネを吸い寄せてきたドバイの「ビジネスモデル」は転機を迎えている。≫

投機家が真っ先に手を引くのはドバイがらみだろう。バブルの頃から様子を見ながら投機していたので、逃げ足も速い。

ドバイ、対外債務7.6兆円と公表 大規模開発見直し

≪ドバイ金融危機対応委員会のアルアッバール委員長によると、政府債務は100億ドル、政府系企業が700億ドルで、合計では2006年のドバイの国内総生産(GDP)の1.7倍に当たる。ただ、委員長は政府や政府系企業には3500億ドルの資産があるとして、返済不履行(デフォルト)の可能性は否定した。≫

ということは「デフォルトあり」と見るべきだろう。ドバイはあくまでも首長国連邦の一員にすぎない半独立国である。独立国であるアイスランドよりはデフォルトしやすい。
「アラブの大義」などといっているが、アラブ人はゲンキンである。周りが金持ち揃いだからといって「どこまでも支援してくれる」という発想は甘いだろう。ドバイの場合「3500億ドルの資産」は原油以外は観念的なものか、完成前のハコモノである。まあ、個人的にはゲンナマや金をため込んでいるだろうが…。

ドバイ不動産ぐらり 巨大開発見直し

≪ドバイの不動産売買では、来年完成予定の高級住宅が原価の半値の約570万ドル(約5億5000万円)で売りに出されるケースもあるという。≫

パーム・アイランドの別荘を慌てて買った人は大損したかもしれない。
世界最速で発展した都市だが、廃墟になるのも世界最速化もしれない。廃墟になれば、後は安い維持費で観光地として安定するだろう。



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