悪質な詐欺行為を懲りずに繰り返す企業に対する農水省の指導は「表示の改善要求」だけである。あまりにも甘すぎる対応である。
経営者が有力圧力団体に所属しているのか、買い物客を騙して儲けた金を政治献金に使っているのか、いずれかなのだろう。
しかし、何度も懲りずに嘘表示を繰り返しているこんなスーパーが潰れないのは不思議だ。
不正表示していたのは「冷凍 いかりビーフコロッケ」である。
この商品は「和牛使用」と偽ってホルスタイン牛の粗悪ひき肉を使用していたほか、「北海道産男爵芋使用」と表示しながら米国産乾燥マッシュポテトを使っていた。
ホルスタインは言わずと知れた乳牛で、その肉は老廃牛の余剰部位。牛肉としては最低のランクである。マッシュポテトは人間も食べるがペット食材に多用されている。
まあ「ペット用コロッケ」なら高級だろう。
私は関西在住ではないのでこの「高級スーパー」のことは知らないが、この商品は一般のコロッケより値段が高かったのではないだろうか?
値段が高いと美味しいと感じる幸せな人はどこにでもいる。
同社によると、コロッケは1993年、ホルスタイン肉やマッシュポテトを使い製造開始。2000年ごろ、一時、和牛も材料に使ったが、05年1月に包装を変えた際、引き継ぎミスで原材料欄に「和牛」が加わり、「マッシュポテト」が欠落したと言い訳をしている。
子供でも騙せない嘘だが、クズコロッケを高級コロッケと偽るようになったのは2年前のようだ。
同省は北海道苫小牧市の食肉加工販売会社「ミートホープ」の食肉偽装事件を受け、全国で110点の牛肉加工品を対象に遺伝子解析などの緊急調査を実施。いかりのコロッケなど24点で牛肉以外の混入を発見した。
一見農水省の対応が早いような印象を与えるが、よく読めば日本中に数万点あるだろう牛肉加工品の内110点調べただけである。全体の1%に満たない。検査員がいないから仕方ない面もあるが…。(公務員は無駄な奴は多いが、必要な部署には極端に少ない。)
その中で20%はインチキだったのである。ヘタすると中国よりひどい実態なのかも知れない。
いかりのコロッケから豚肉のDNAまで検出された。しかし、これは他製品と製造工程を共用したためで違法ではなかったが、今回の不正表示が判明した。要するにミンチ機を洗浄していないのである。
「同社はすでにコロッケを売り場から撤去し、おわび文を店頭に掲示した」
これだけでうやむやにしようとするのだからいい根性をしている。
もし仮に、買い物客が偽札を使って、ばれたら「御免ね、今度は気をつけるから」と言えば、ここのスーパーはそのまま見逃してくれるのだろうか?
3回くらいは…。
いかり、コロッケでも不正表示
農林水産省は十日、食品スーパー「いかりスーパーマーケット」(尼崎市)が、ホルスタイン種の牛ひき肉を使った自社製コロッケを「和牛肉使用」と表示していた-と発表した。日本農林規格(JAS)法に違反しており、改善を指示した。いかりの不正表示発覚は、昨年三月のマグロと今年四月の干しシイタケに続き三度目。同省は「短期間に違反を繰り返すのは極めて異例」とし、チェック体制の見直しを求めた。
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