鳥山明氏の名作『ドラゴンボール』 (Dragon Ball) がこのほどハリウッドで実写版として公開されることになった。
本作は、『週刊少年ジャンプ』(集英社)で1984年51号から1995年25号までの間、全519話が連載された。
七つ集めるとどんな願いでも叶う玉・ドラゴンボールを軸に、ライバルや凶悪な敵との闘いを通して、主人公孫悟空とその仲間や家族の成長を描く漫画で、孫悟空の少年時代から最終回までに35年以上の歳月が流れる、という構成である。
連載開始前からアニメ化が内定していた。当初ギャグ路線だったが予想に反して人気が出ず、急遽格闘技路線に変更させた経緯がある。キャラクターが確定していくと人気も急激に上昇した。
短期で終了させる予定だったが、人気が出たために終了できなくなり、約10年間に渡る長期連載となった。関連商品も売れまくったので、やめたがっている本人の意向を無視して、強い企業ストレスが働いた。日本のGDPにもかなりの貢献をした作品である。
日本での単行本の発行部数は2005年11月の時点での発行部数は1億5000万部、全世界では3億部を超える。漫画だけでもものすごい印税収入である。
欧米諸国やアジア諸国をはじめ、イスラム圏に至るまで認知度は高く、世界40ヶ国以上でアニメ放映、コミックスが発売され海外の市場規模は欧米での数年間で1兆円以上と推定されている。中国や韓国を中心にアジア各国では海賊版が多数出回っている。中国と韓国に著作権料を支払う気があるのならば、2兆円は用意してもらう必要がありそうだ。
アメリカには1996年に進出したが、ローカル局で週一回、深夜での放送を余儀なくされ、視聴者数も伸びなかったが、1998年ケーブル局で週5日の放送が始まると、放送直後から爆発的人気を獲得し、局の視聴率記録を塗り替えるまでになった。
映画の実写版はアジア圏内では、韓国や台湾で既に無許可の作品が何本か実際に制作されている。海賊版なので制作費も内容も安直である。(以上wikipedia参照)
ドラゴンボールが、今年の8月15日、ハリウッドで実写化される。しかし、内容は原作とはほど遠いものだった。
「悟空は18歳の高校生で、学校では目立たないが実は才能のある武道家。ブルマは可愛くてインテリな女性。父親のドラゴンボールをピッコロ大魔王に奪われ、悟空と共に戦う決意をする」というストーリーである。
表現やディテールをアメリカ人向きに変えたらこうなった、ということらしい。
まあ、日本でも小説や漫画を映画化すると原作とは無関係な作品になることは多々ある。
私は大藪春彦のファンであるが、映画化された作品はひどいのばかりだった。
ハリウッド側と著作権契約をした際、作者の意向はあまり反映されなかったのか、金がものを言ったかのどちらかだろう。
今回の制作費は推定100億円だそうである。
あまりヒットしそうもないような予感がする。
数年後テレビで放映されたらビデオに撮っておいてもいいかな、と考えている。
(記事)
ハリウッド実写版「D・B」がとんでもないことになってる!?