制御不能になっていた有害物質が積まれている米国の大型スパイ衛星が2月下旬から3月上旬にかけ、地上に落下してくる恐れのあることが判明した。
問題の衛星は「06年12月に打ち上げられ、軌道投入直後に制御不能になったていた。いい加減な衛星は中国だけではないようだ。衛生所重量は約10トンで小型バスほどである。
大気圏に突入した人工衛星の多くは燃え尽きるが、でかい奴は当然ながらそのまま地上に落下する。
米国家安全保障会議(NSC)の広報担当者は「関係政府機関が監視している。被害を抑える方法も検討中だ」とAP通信に語った。議会や関係国にも連絡ずみだという。
被害を押さえると言っても、落下地点が判明したら、「逃げろ」と言うだけだろう。
積載している有害物質として、姿勢制御用劇薬燃料ヒドラジンや、猛毒金属ベリリウムなどが疑われている。ベリリウムは極めて毒性の高い物質で、人体に入ると特に深刻な慢性肺疾患を引き起こすことで知られている。ヒドラジンも毒性の強い強塩基である。
不幸中の幸いとして、放射性物質は積んでいないとみられている。( NSCの話を信用すれば)
過去には、旧ソ連の衛星コスモス954号が78年にカナダに落ちて放射性物質をまき散らし、カナダが賠償金を求める事態になった例がある。米宇宙ステーション・スカイラブも79年、インド洋からオーストラリア西部に破片を飛散させた。
(記事)
米スパイ衛星、地上に落下へ 有毒物質積載の恐れ
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