真相世界(The truth world)

200804サンフランシスコ聖火リレー 倉庫に消える


北米で唯一となる北京五輪の聖火リレーが9日午後(日本時間10日午前)、米サンフランシスコ市で行われた。

ロンドンとパリの惨状に慌てた市当局は急遽隠密作戦を決行した。聖火の場所を特定させない作戦である。沿道で走者を待ち構えた多数の抗議デモ隊は待ちぼうけを食らい、怒りを更に強めた。

青いユニフォームに身を包んだ長身の中国の警備関係者らに囲まれた最初のランナーは聖火を高く掲げ従来の出発点をスタートした。

ところが、ほどなく一団は水辺の巨大な倉庫へと消え、1時間後に倉庫から3キロ以上離れた幹線道路に姿を現し、見物客らを驚かせた。

チベットの旗を持って抗議活動をするつもりでいたカリフォルニア州の高校教師は「卑劣だと思う。市内を聖火リレーできないのなら、誰も五輪を応援しないということだ」とコメントした。また、シリコンバレーで働く中国人エンジニアは「裏切られた気がする。リレーは、中国が五輪を開催することを世界に示すものだと思うからだ」と語った。

サンフランシスコは中国系米国人が多く、多くの人が聖火リレーを誇らしげに待っていたが、彼らもすっぽかされた。

トーチを持つ走者は、周囲を数十人の警官が警護し、その周りをさらにオートバイ隊やパトカーが囲みながら移動したが、沿道沿いは、リレーを見守る市民より警官の数が多いという異様な光景だった。 
リレー中、ルート変更に気付き慌てて駆け付けたデモ隊が警備の警官ともみ合うシーンは見られたが、大きな衝突は避けられた。出発前に少なくとも3人の走者が安全への不安から参加を断念した。当初予定された約10キロのコースも約半分に短縮すると発表された。デモ参加者1人が拘束された。

7日には観光名所ゴールデンゲートブリッジに男女3人がよじ登り、「チベットに自由を」と書かれた横断幕を掲げ逮捕されるなど、抗議ムードが盛り上がっていた。市議会も「聖火を懸念と抗議で迎える」との決議を採択した。
聖火リレーは今後、南米ブエノスアイレスなどを経て、26日には長野市を通過する予定になっているが、状況によっては今後の国際ルートの聖火リレーが中止される可能性がある。

新華社電によると、中国の温家宝首相は9日、訪中している国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長と北京の人民大会堂で会談、「全人類のものである五輪聖火が消えることはないと固く信じている」と述べ、北京五輪聖火リレーの継続を強く求めた。

ロゲ会長も聖火リレーが順調に進むことに期待を表明した。一方で、中国政府が現在の問題を適切に解決する能力があると信じると述べ、チベット問題での前向きな対応に期待を示したが、中国がそんなことをするわけがない。

(記事)

聖火リレー、コースを突如変更=「奇策」で混乱回避-米シスコ


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