騒ぎを起こした番組はTBS系列の「世界ウルルン滞在記」で、7日に放送された。
“消えゆくチター”というタイトルで放映したのはレポーターがオーストリアのチロル地方で最後のチター職人を訪ねて、「いまは年間2、3台しか売れず、このままではチターは滅んでしまう」という話を聞く内容だった。
この番組を見て真に受けてしまった日本の某大学教授が自身の運営するブログに「自分の好きなチターが滅びるのは残念だ」と書き込んだところ、反論のコメントが多数寄せられた。「オーストリアには知り合いだけで3人のチター職人がいる」「私のチターの先生)に聞いたら少なくとも15人は職人がいて工房も多い」など、いずれもチターが滅びるなんてとんでもないという内容だった。
20人という数は決して多い数ではない。チター絶滅の危機は確かにあるだろう。しかし、「最後の」とまで言い切ってしまっては「捏造」と叩かれても仕方ない。どうもこの局は誇大妄想癖が強いようだ。
2ちゃんねるの書き込みに「チータは確かに絶滅寸前だ」とあったのには笑った。
(記事)
チター「最後の職人」…実は20人!? TBS系番組に物議
ドイツ南部やオーストリアなどで親しまれている弦楽器チター(日本チター協会提供) アルプスの山岳地方で16世紀ごろ作られたという民族楽器、チター。映画「第三の男」の挿入曲やワルツ、ヨーデルなどでほのぼのと哀愁を帯びた音色が知られているが、テレビ番組でこのチターが滅びつつあると紹介され、物議を醸している。