手賀沼日記

水際の貿易から内陸の貿易へ 貿易講座 62

最近の貿易で目立つ現象の一つに、売手と買手の商品受渡場所が従来の「港」でなく、売手の工場や、買手の輸入地指定場所になる場合が増加しています。

1 売手の工場渡(Ex Works 略してEXW)は文字通り売手の工場などで買手に渡し、以後輸出入通関及び輸送は買手あるいはその代理人が行ないます。貿易実務に不慣れな輸出者には便利な条件です。

2 買手の輸入地指定場所渡(輸入関税込みの場合、Delivered Duty Paid略して DDP、輸入関税抜きの場合(Delivered Duty Unpaid 略してDDU)は買手の指定場所まで、売手がその責任と費用で商品を輸送し、買手に渡します。売手の側から見れば、面倒な条件で、DDP条件は輸入地に現地法人や代理人がないと出来ない条件です。一方買手から見れば、
自社指定場所到着ベースで複数の売手の価格を簡単に対比できる有利な条件と言えます。このような条件を受けきれない売手は競争から脱落してゆく可能性もあります。

このような条件は近年の国際複合輸送の発展に伴い、可能になった面が大きく、国際貿易輸送では、このような条件がますます利用されるようになるでしょう。

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