Q 当社は欧州向けに機械部品を継続的に輸出しています。現地在庫状況を把握、海上輸送で供給していますが、時として在庫が切れたのですぐ送ってくれとの話になり航空輸送で対応しています。手間も経費もかかり困っていますが、うまく対処する方法はないでしょうか。
A 当面の対処方法と中長期的な方法と二本立てで考えてみましょう。
1 当面の対処方法
航空輸送による経費を減らすには、航空輸送に頼る数量を減らす必要があります。緊急なものだけを航空輸送、多少時間的な余裕のあるものは、国際複合一貫輸送を利用します。例えば北米西岸(バンクーバーやシアトル)まで海上輸送、以後欧州まで航空輸送を行います。
航空輸送を海上輸送に振りかえることにより、輸送費を減らすことができます。
2 中長期的対処方法
欧州現地にストックポイントを設け、常時ランニングストックを在庫しておきます。この場合、現地での貨物の名義や通関をどうするか法令の調査、既存の販売店の利用方法、経費負担をどうするかなど前もって検討する必要があります。
3 結果
とりあえずの対応として、一部北米経由の複合一貫輸送を利用することにより、多少航空運賃を節約できました。現地にストックポイントを持つことは、すぐには結論を出せませんが、販売店に余裕をもって注文を出してもらい、その分に対し決済条件を長くして、対応しています。その結果、緊急航空輸送をかなり減らすことができました。
4 国際複合一貫輸送 International Multimodal Transportとは
海上、陸上(鉄道やトラックなど)、航空など複数の輸送手段を使って、一つの運送契約で国際輸送を行う方法です。上述の場合はSea & Airとなります。発行される複合運送証券は船荷証券と同じく有価証券です。
このサービスは自ら輸送手段を持つ、船会社や航空会社、輸送手段は持たないNVOCC
(フォワーダー)が提供しています。
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