貿易輸送は1960年代のコンテナ船の出現、船舶の高速化、航空輸送の充実、複数の輸送手段を組み合わせた複合輸送の一般化など近年変化を遂げつつあります。これに伴い、貿易取引自体も従来の水際の貿易から、相手国内での取引に変わりつつあるといえます。
輸出においては、相手国まで商品を届け、販売(関税込の場合―DDPと関税抜―DDUの場合がある)します。輸入においては、相手国内で商品を買い受け、自国へ輸送する方法です。このような方法は貿易実務を熟知している企業にしかできないことです。一方そのような知識や経験がない企業は、自国内で買い手に売渡し(工場渡―EXW)、買手の手で輸入国まで輸送してもらう方法があります。また買手に変わり、そのような実務を引受ける便利な輸送業者もあります。
上記のような傾向は工業製品の取引において顕著です。従来からバルクカーゴとして取り扱われてきた工業原材料については、従来の輸送形態が当分の間続くものと思われます。
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