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終わりがあれば、またすぐ始まりがやってくるのだ。
…あ、2018年のネットプロレス大賞の振り返り終わってないというツッコミは…
要はアレアレアレ
ちゃんとやります。
やりますとも。
ということで、
2019年に入りまして、1月は20興行。
1月前半に15興行固め打ちしましたが、
後半は私の休みが1日しかなかったりした関係で5興行。
…これだけ書くとブラックに聞こえますが、
土日出勤が多いだけで代休は取れるので至ってホワイトです。
まあ、個人的にはプロレス観に行く上で土日出勤が多いというのが致命傷ではありますが。
《ベストバウト候補》
1.2 我闘雲舞 市ヶ谷 “黒天使”沼澤邪鬼vsアントーニオ本多vs帯広さやか
1.3 DDT 後楽園 島谷常寛vsエル・リンダマン
1.4 東京女子 後楽園 坂崎ユカ&瑞希vs里歩&中島翔子
1.5 東京女子 北沢 坂崎ユカ&瑞希vsミリー・マッケンジー&渡辺未詩
1.6 ガンプロ 北沢 石井慧介vs勝村周一朗
1.22 我闘雲舞 新木場 笹村あやめvs駿河メイ
1.22 我闘雲舞 新木場 高梨将弘vsGENTARO
1.22 我闘雲舞 新木場 里歩vsコマンド・ボリショイ
とりあえず今年の“基準”は1.3の島谷常寛vsエル・リンダマン。
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かねてから島谷選手はDDT若手汁仕事筆頭としての能力とは別に、
試合に“ス”を作らない嗅覚と、数少ない助走なしでの
グラウンディングシューティングスターの使い手として、
絶対的に良い選手だと思っていましたが、
#STRONG HEARTS…というか、エル・リンダマンとの抗争で、
一気にそのあたりが表層化したというか、具体的に勝利という結果をもって、
その実力を証明しました。
怪我は残念ではありますが、その非凡さは
きっともっと注目を集めるだろうと信じてます。
そして昨年に続く東京女子のイッテンヨン。
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“あれ?オレ聖杯戦争とか勝ったっけ?”と勘違いするほど、
個人的な願望を叶え過ぎてるカード。
偶然と運命の積み重ねもさることながら、
去年の段階ですでに面白かったカードが、各選手の格段の成長をもって、
さらに面白くなっていたことが、最注目ポイント。
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恐ろしいのは、この“成長”という言葉が、
12年選手たる里歩選手にも同様に当てはまること。
明らかに昨年より、強い。
もはやスモールとつける必要があるかはわからないモンスターと大怪獣。
そして魔法少女と、雪うさぎ。
彼女達の紡ぐ世界は、その華やかな色合いとは裏腹に、
実に剛健で、スリリングで。
何試合でも、何時間でも見ていたい類。
イッテンヨンで防衛を果たした王者組に対し、
恐るべき新鋭が牙を向いたこともまた、印象に残ってます。
英国の驚異の18歳・ミリー・マッケンジーと、アップアップガールズ(プロレス)の肉体派・渡辺未詩。
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年齢的に王者組がそれほど変わるわけではないけれど、
それでもなお、年若さの持つ勢いみたいなものを見せつけられた試合でした。
それだけが要因かどうかは議論があると思いますが、
“藤田ミノルのいるガンプロ”は、今、明らかに面白い。
でも、“藤田ミノルのいないガンプロ”の中にあっても、
ただ強さと、素晴らしいプロレスで存在を証明し続けた石井慧介と勝村周一朗。
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昨年6月にインディーJrを争った二人が、
同じカードで再び、その存在を証明してみせた。
昨年の対戦は“ガンバレ☆プロレス大賞2018ベストバウト”に選ばれましたが、
今回の対戦は、さらにそれ以上に素晴らしい試合だったというのが個人的な感想。
私は見に行けませんでしたが、新王者・勝村周一朗の初防衛戦である
vs翔太戦も、映像で見る限り素晴らしく。
自分の好きな団体で好きな選手たちが躍動する様は、
実にワクワクするところであります。
…でも、もう“二人”の活躍も、待ってるよ?
今年現在、ベスト興行筆頭は、我闘雲舞1.22新木場大会。
この大会、カード発表の時点で凄まじい期待感がありましたが、
その期待を、実際の試合がヒョイッと越えていって、
もう、とにかく観に行ったことを自慢したい。
駿河メイvs笹村あやめという、
ネットプロレス大賞2018新人賞10位vs2位の対戦は、実に胸躍る試合でした。
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身長がそれほど高くなく、動きが機敏な両者は、
戦前はタイプが似ているとの印象もありましたが、
実際戦ってみると、意外と異なる部分がクッキリとした印象を受けました。
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笹村あやめ選手は、動き一つ一つが実にはっきりとしていて、
威力・説得力があって、とても伝わりやすいというのがこの日の感想。
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対する駿河メイ選手の方は、とにかく“思考の隙”をつくセンスが天才的。
大外刈の抜け出してのプロペラクラッチに度肝を抜かれました。
最後は“決め手”の差で笹村あやめ選手が勝利しましたが、
ホームということも影響してか、どちらかと言えば、
駿河メイ選手のペースの試合だったように思いました。
そしてなんというか実に楽しくて、実に楽しそうだった、
高梨将弘vsGENTAROの初シングル。
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元々同じDDTの先輩後輩で、その後もずっと接点がありながら、
タイミングの綾で実現しなかったという二人のシングルマッチは、
とっても濃密なレスリングの時間。
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試合が進めば進むほど研ぎ澄まされ、思考の死角で行われる切り返しの数々と、
残り数秒であろうとも決めに行く戦いぶりに、震えが止まらなかった。
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スーパーアジア王者・里歩7度目の防衛戦となったコマンドボリショイセンは、
個人的には里歩選手のシングルマッチでのベストバウト。
スーパーアジアの挑戦者は実に多彩な実力者が顔を揃えていますが、
ここまで実績を積み重ねた歴戦の猛者を挑戦者に迎えるのは、
たぶん、さくらえみ選手以来。
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[自分の身体の位置を低く取るアルゼンチンバックブリーカーの仕掛け方に目から鱗]
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ボリショイ選手が引退を控えていることを差し引いても勝敗の読みにくい試合でしたが、
ボリショイ選手の“強さ”に“強さ”で応じた里歩選手が、
高い高い壁を乗り越えて見事に防衛。
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最近戦うたびに底が見えないという印象を受けていた里歩選手が、
今持っている武器の限りを尽くしたように見えて
…なおさら底知れない印象が深まりました。
1月は“アレ試合”も豊作でしたが、
歴史上初めて年始に行われたモノボケデスマッチは、
やっぱり候補に上げておきたいところ。
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大作思考の“天才モノボケデスマッチファイター”黒天使沼澤邪鬼選手の
“大作”が不発に終わったこともあり、
安定感に勝るアントーニオ本多選手が勝利を飾りました。
でも、もしこの試合の前に『ボヘミアンラプソディ』を観ていたら、
私は(笑い)死んでいた。
また、結果的に他のファイターにヒントを与えるかたちにはなりましたが、
帯広さやか選手の積極的な仕掛けは、観客に勇気と感動をもたらしたと思います。
…ボクは思います。
《最優秀興行》
1.7 Fight Club Pro 後楽園
1.20 AWGカラーズ 新木場
1.22 我闘雲舞 新木場
英国の団体・FIGHTCLUB PROの後楽園大会が、
実に清々しい興行でとても楽しかった。
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また、アクトレスガールズ・沙紀率いるの新団体COLOR'Sの旗揚げ興行も、
やっぱり爽やかな感想の残る大会でした。
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今のところベストオブベストは、
前述のとおり、1.22我闘雲舞新木場大会。
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先に上げた3試合以外にも見ごたえと勢いがあって、
とっても充実した大会でした。
幸せだった。
《新人賞》
猫はるな
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新人賞は結構自分ルールの縛りが強めなので、
基本、昨年までに名前を挙げた選手には投票しないことになると思われます。
そうなると、昨年名前を上げておらず、
かつ、キャリアがまだ浅いとなると、
今筆頭は“甲斐の猫”猫はるな。
東京女子プロレスの怒涛の新人デビューラッシュの先頭を切ってデビューを果たした20歳は、
東京女子プロレスから旅立った優宇選手に憧れて東京女子プロレスに入門。
昨年6月にDDTと日本工学院とのコラボレーションで行われた
“工学院プロレス”では、日本工学院のスタッフとして参加し、
竹下幸之介の「あなたの夢はなんですか!?」という問いに、
「プロレスラーになることです!」と、小さな声で力強く答えてました。
さて、その猫はるな選手、デビュー以来いきなり物販でも人気ですが、
何よりリングでの動きがよい。
今のところ何が目立つとも言い切れませんが、
新人ながらに動きに澱みがなく、島谷選手のときに例えたように、
攻撃と攻撃に“ス”を作らないところに非凡さを感じます。
個人的には技のチョイスがもう好き。
HHH式のフェイスバスターという、WWE好きにはたまらない、
そして伝わりづらい技のチョイスがとても素敵。
ということで、私個人の偏った趣味嗜好により、
現時点の新人賞候補筆頭にあげておきます。
《ベストタッグ》
坂崎ユカ&瑞希
里歩&中島翔子
《最優秀団体》
ガンプロ
我闘雲舞
BASARA
あたりに投票したいという希望はもってる
《プロレスを伝えたでしょう》
舞台「Fate/ Grand Order」(赤井沙希出演)
レスラーズグラフィカ3(予定)
《MVP》
里歩
藤田ミノル
好きな選手をただ並べてると思いますね?
そうだ。
そのとおりだ。
…どちらもただタイトルマッチの機会が豊富で、
試合内容や存在感は折り紙付き。
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里歩選手は怪我による欠場の発表もありましたが、
王座戦での熱戦や他団体での奮闘もあり、個人的には月間MVP的な感じ。
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藤田ミノル選手も王座によく絡みましたが、ベルト獲得はならず。
ただ、どこに行ってもいる、というか、
いるところにどこでも行ってるのかわからなくなるほど、様々な舞台で活躍中。
SNS上でも“モーニング闘争2019”を喚起し、
興行開催に漕ぎ着けるなど、今年もよくわからないエネルギーを振りまいているので、
狂い咲きの季節はまだまだ続きそう。
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