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どうも
カレーマンです
さてさて、
キャノンボールについて考える、と宣っておきながら、
まだまだ考えるところまで行っておりませんが、
それはともかく。
プロレスキャノンボール2009です。
ファイティングTVサムライで(未完成のまま)放送されたこの映像作品は、
当時DDTの所属であり、これまでのプロレスとは一線を画し、
「いこうよ、プロレスの向こう側」をキャッチフレーズとしていた、プロレス興行「マッスル」を主宰する、
「天才」あるいは「奇才」、マッスル坂井によって手がけられたものであります。
2009年当時のボクはまだ熱心に日本のプロレスを見始める前で、
プロレスキャノンボールはおろか、マッスルの存在すら薄っすらとしか知らない程度で、
リアルタイムに接点があったわけではありません。
しかし、2010年にたまたまこの映像をDVDで見たことで、
ボクは「キャノンボール」という舞台の存在を知ることになります。
プロレスキャノンボール2009は、マッスル坂井による、
前述のテレクラキャノンボール2009リスペクトのもと(無許可で)作られた作品。
テレクラキャノンボール同様、目的地までのスピードの他、
目的地までの道中でプロレスを行い、そのパフォーマンスによって
ポイントを競うという、実のところ、
テレキャノとほぼ同じフォーマットをプロレスに導入しただけの実に画期的なルールで行われました。
マッスル坂井やマッスルメイト、DDT所属選手や参戦選手という、
非常に緩いながらも個性的なメンバーが顔を揃えたこの企画は、
道中次々と参加者がいなくなる、
ゴールが福岡から大阪に変更となる、
路上で撮影していたことで近隣住民に通報され、
マッスル坂井が職務質問を受ける、
実際の放送では未完のまま放送するなど、
あまりにも様々なトラブルに見舞われました。
(マッスル坂井は、当時はプライベートが滅茶苦茶だった、とも語っています)
が、しかし、実に面白い青春プロレスロードムービー(?)に仕上がっています。
ボクにとってのキャノンボールシリーズは、
プロレスキャノンボール2009→テレクラキャノンボール2013→テレクラキャノンボール2009→BISキャノンボール2014→プロレスキャノンボール2014
という経過を辿っています。
なので、一番のベースとしてあるのは、本作、プロレスキャノンボール。
しかしこの作品は前述のとおり、色々と未完成であり、
どちらかというとこの面白さは「キャノンボール」よりも
「マッスル」やDDT、それに、本作に登場するプロレスラーたちの魅力が引き起こしているもののようにも思えます。
ただ、出場選手たちが名古屋で、大阪で、それぞれがそれぞれのテーマで奮闘し、
「プロレス」を紡いでいく様子は、多くのトラブルも相まって予定調和とドキュメントの境界線を覆い隠しています。
最後は完全にポイントの存在、勝利者の存在もどっかいってしまっていますが、
それでも「なんかよくわからないけど凄く面白い」という爽やかな気持ちを残すものとなりました。
この「よくわからないけど面白い」の感想を抱えたまま、マッスル坂井が引退し(引退興行見に行きましたね。そういえば)、
四年の月日が経過します。
続く。
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