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【世界の論考 – 異論反論】中国がドイツの産業を焼き尽くした経緯:ナショナリズムは灰の中から立ち上がるだろう

2025-01-22 | 国際政治

今回は、中国がドイツの産業を焼き尽くした経緯:ナショナリズムは灰の中から立ち上がるだろう、というテーマで最近読んだ論考を、概略紹介したいと思います。


この動画は、世界の、異論・反論、様々な立場での論考を紹介するものであり、必ずしも私の個人的な立場を反映するものではないことを、ご留意ください。

 


・・・ 「今日のドイツは、世界が目にした中で最高のドイツだ」。ワシントンポスト紙のコラムニスト、ジョージ・F・ウィルは5年前、そう熱く語った。

今日、ドイツ人でさえ、そのような言葉を書く人がいるとは想像しがたい。

ドイツは危機に瀕している。

月曜日、オラフ・ショルツ首相は屈辱的な不信任投票で敗北し、今やドイツは2月の分裂的な総選挙に向けて突き進んでいる。

同国の経済は2018年以来ほとんど成長しておらず、驚くべき速度で産業空洞化が進んでいる。

この惨事は中国とロシアにとって、西側諸国が無視するわけにはいかない戦略的なチャンスを意味している。

 


・・・ ドイツの産業の苦境の根底にあるのは電気であり、現在、電気料金は米国のほぼ2倍、中国の3倍となっている。

価格は2000年代初頭から上昇し続けてきたが、福島原発のメルトダウンを受けて2011年にドイツ政府が採用した政策が、この国の運命を決定づけた。

エネルギー革命政策の支持者は、ドイツは産業面での優位性を失うことなく化石燃料と原子力エネルギーの両方を急速に放棄できるという驚くべき主張を展開した。

オックスフォード大学のある研究が述べたように、これは「賭け」だった。あるいは、皮肉屋ならロシアンルーレットのゲームだと付け加えたかもしれない。

 


・・・ この賭けは報われなかった。

ドイツとロシアのガス関連の取引(1960年代以来の米露間の緊張の原因)でさえ、2010年代を通じて価格の上昇を止めることはできなかった。

しかし、価格の上昇は十分に大きく、2022年のロシアによるウクライナ侵攻の衝撃はドイツの産業にとってほぼ致命的だった。

今日、電気料金は2000年以来の最高値に達し、総生産量はそれ以降の最低を記録している。

 


・・・ このため、ドイツが中国と競争するのは非常に困難だ。

ロシア産ガスが中国に流入する量はますます増えているだけでなく、中国は制裁対象のイラン産石油も受け入れており、世界の新規石炭火力発電設備の90%以上を設置し、すでに日本を上回る発電量を誇る水力発電インフラに最後の仕上げを施し、原子力発電所をますます建設している。

これらすべてがドイツに対する製造業の根本的な優位性を確保している。・・・


図86
詳細に興味がある方は、以下の動画を視聴ください。
https://youtu.be/8QQ8DDgr6BQ



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