蓮の日記という名の駄文

享楽的に生きる蓮が思いつくまま,日々のこと書き連ねます。

太陽

2006-09-13 23:25:39 | 映画
観てまいりました。
意外なことに(失礼)非常に人気で、普段ならギリギリに入っても十分に余裕のある銀座の映画館が満員でした。2時間半前にチケットを購入して番号が20番。
うわ。びっくり。
ご覧になられるご予定のある方は、少し余裕を持ってチケットをお求めになられたほうがよろしいかも。

内容については、ご覧いただけば、また検索くだされば沢山でてくるでしょうから敢えてここでは、書きません。
そして、これから書くことについての責任はすべて私にありますが、決して誰かを傷つけるために書いているわけでも、非難するために書くわけでもありません。
政治的意図も一切ありません。
ただ、あくまで、この『太陽』という作品をみた私個人のためだけにここに書かせてください。

観ている間、色々と考えました。
とても静かで、ゆっくりと時間が流れていくので考える時間は沢山ありました。
映像がとても綺麗で、特に戦火の鎮まった東京の街の美しさは、到底日本人には撮りえない映像でした。
私達の世代は戦争を知りませんし、CGなんかを扱う技術ももっておりますが、それでもあれほどに美しく撮ることは出来ないでしょう。それは私たちが日本人だから。

私は戦争を知りませんけれど、戦争がなければなかった命です。

日本人であることとは、そして天皇陛下とは、というある意味ではの命題と、太平洋戦争の存在の確認を、第三者であるかの監督にしかなし得ないこととして提示された気がします。


ええと、まじめじゃない感想としてはイッセー尾形の「天皇陛下」の無邪気さと肉体を持った神様としての苦悩とのアンバランスさが非常に魅力の映画でした。
桃井さんの皇后陛下もかわいいんだよね。
両陛下の「あ、そ」がもう、とにかくかわいい(笑)

マッカーサー司令官と陛下の通訳を務める若者(ハーフなの?)の現人神である陛下への思いとアメリカ兵(実は捕虜なのかしら)としての責務が苦しい。でも若者の苦悩っていいよね。なんかこの場合違うけど・・・。

歴史など学生時代は大嫌いであった私の無知がこうかかせるのですが、恐らくこの若者ではないのでしょうが、陛下の「人間宣言」を録音した若者が自決した件について。
「誰も若者の自決を止めなかった」ことを非難する陛下の視線は、むしろ御自分に向けられているものであり、神であった陛下と、神ではなくなった陛下を最後まで背負っておいでだったと解釈いたしました。

若者は「純粋」な「日本人」の象徴であり、それを裏切ってしまったと感じる「人間」の「陛下」の苦悩は到底私たちには理解できないものです。

何が正しいか、また正しくないかなど押し付けがましい作品ではなかったことに感謝!

「ハイ、チョコレートおしまい」

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