『hysteric information scattering・・・』

東京の高校に転校してきてからも余り外で食事して帰ると言う事はなく、基本的は家でご飯を食べる生活をしていた。

お昼ご飯は別だったけどね。真隣に某大学があってそこの学食で当たり前の様にlunchしていた。制服がなかったから大学の中に居ても別に全く高校生とは分からない状況。外で当たり前の様にlunchをしていると、ラーメンの中に髪の毛が入っていたり、うどんのお椀にオバハン指入れたまま、はいどうぞなんて言ったり。。そうなると一時の間だけ、あの店で食ったら髪の毛入ってたよ、、なんて事が純然たる口コミで周り、そのうち消えてしれっとまた同じ店に行ったりしていた。今と違って情報メディアを持てるような時代ではなかったから、友人同士の口コミか、情報メディアとして使うのは今は亡き駅の黒板くらい。まぁ、あとはノートの切れ端にメモ書いて仲の良い奴に回すくらい。

シティハンターは今の時代では成り立たない訳だ。

当時利用可能なメディアなんてそんな程度であった。だから悪意ある情報も形になって残る事はまずなかった。メモなんてとっておかないし。恐らくリテラシーなんて今と変わらない。別に駅の伝言板の使い方を学校で教えてくれた訳ではない。

翻って今は、高校生くらいなら当たり前の様に携帯やスマホを持っている。

学校の中では禁止しているところも多いと聞くが、おいら達の時代も授業中にメモ書いて回すことは禁止されていた。けど回していた。高校生や中学生の感情制御能力なんてそんなもの。やりたい時にメッセージ出すもの。

しかし今の御時世はその情報が半永久的に残る。

しかもネットと言う世界がWEB2.0なんて言われ始めた2000年代半ばからはユーザー同士が情報をただ閲覧するだけではなく共有し始めた。SNSを最初にやり始めたのはGoogleのOrkutかな。今はGoogle＋になってしまったけどGoogleのSNSは流行らんのよねw。ま、それは兎も角2003年くらいにビットバレー系にいた人達などが食いついてそこそこの広まりを見せた時には寧ろその前からあったWEB掲示板の方が寧ろ危険なメディアとして位置付けられていた。勝手放言をして、荒らす人達の危険性を各種勉強会でも議題にしていた。これは2000年くらいかな。当時は藤沢市役所がお役所にもかかわらず、SFCと一緒にメディアを運用して、そのプロコンが語られてましたからね。勿論おいらが学生だった90年代半ばもWEB掲示板はありましたけど、閲覧及び書き込みデバイスが限られており、今のように誰でもPC、誰でも携帯、誰でもスマホなんてことなかったからアホな書き込みがあっても目に止まらなかったんだよね。企業がFacebookページを作るのが当たり前の時代とは全く異なりメーカーとかがせいぜい商品を説明するページがあったくらいかな。そこに掲示板機能なんてほぼなかったから、古式ゆかしいマーケティングリサーチしていた訳だ。ユーザーの声なんて滅多に届かない時代はつい15年くらい前迄は当たり前。

今は届いて、拡散するのが速過ぎてどうしようもないよね。。

嘘か誠か、なぞ関係なく広まったら止められない。Googleが情報を検査結果に表示しなくても、間違った情報や悪意ある情報は残ったままになる。最早、性善説では情報拡散は成り立たない訳だ。正しい情報だけが拡散することを期待しては全く成り立たない。どちらにしてもあっと言う間に広がるのだからね。

食べようとしたら人間の歯が入っていた、と言うのは一見事実に見えるけども、製造から販売プロセスで落ち度がないことを自ら証明してofficial情報を出さないと収束する事はまずない。残念ながら今のマスメディアのリテラシーは昔より明らかに低いし、往々にして声のデカイ非論理的な上のランクの役職の声が編集会議で通る。企業が製造プロセスではマスクをしていて、歯が入る事はないと自ら映像と共に情報発信しないといけない訳だ。そこを後追いメディアと成り下がっているマスメディアは企業情報とSNSを加味して扇情的な部分だけを切り取るから更にタチが悪いよなぁ。少なくともマスメディアはその情報を流すことによる意義を検証していく姿勢を強めないと某局のようにダダ下がりで視聴率が下がる事にそろそろ気付くべきであろうね。

SNS、企業発信情報、そしてマスメディア。。

メディアを全ての人が持つ事になった時代に一番変わらなければいけないのはマスメディアだろうな。挙証責任を負わされている企業はかなり変わってきているし、ユーザーもその手の情報を直情的に流すことに対して叩かれる傾向が出てきたが、マスメディアだけがマスゴミと揶揄される事に無頓着な気がする。。