大中小に拘らず、日本の企業で働く人は、報連相と言うことを結構言われているのではないかなと思われる。
これは前にも書いたとおりである。
最近の、入社後の教育研修プログラムについては全然明るくはないのだが、研修プログラムを作っているのがおっさん世代だとすると、エレベーターの乗る位置とか会食での座席位置、名刺の渡し方のような各種マナーとかと同じように、コミュニケーション上、上司などには報告・連絡・相談をしろ、と教えられているのではないかと思われる。その方が自分たちが仕事しやすいので。何かが起きたときに、部下から何も聞いてない、とか言う状況を作り出さないことがとても重要なので、常に報連相を、と言いたくなるのはMgmtをする立場からすると必須。学生上がりの若い子たちが、ビジネス上必要となる要件を知らないのはある意味仕方ない話。だから刷り込みをする訳だ、教育研修プログラムで。
然し乍ら、いくら教えたとて、、ベースラインとしてのコミュニケーション能力が低い、若しくは著しく低い奴らとはどう接せれば良いのか、これが喫緊の問題。
そして、この手の問題に対しては、実は上司側のスタンスや引き出し方に多分に依存するのではないかなと思われる。
おいらは、ItaliaのMBAで学んだことの中に、好き勝手に喋りたがり、やりたいことしかやらない低能力の人間に対してのコミュニケーション、と言うものがある。これは何も、MBAの授業としてではなく、実地として、実体験の中で一つのテーマが滞在中に勃興したものである。四方や、Italia人たちは、自分たちのコミュニケーション能力が低いなんて思われるとは思っていない。そこは特に問題ではなく、統率の取れない、ビジネス上の管理の為難さと言う意味で、基礎能力の低い人たちを相手にすることに焦点が当たっていた。この基礎能力が低いと言うことは、実はItalia人たちは気付いていないのよね、残念ながら…。小中高で学んでいる時間が著しく日本と比べて短く、トータルすると小学校には5年くらいしか通っていないくらいの学習時間しかなかったりするので、イタリア人は基礎的なことが学べていない。だからかは分からないが、大学卒業までの平均年齢が30歳と言うね…。18歳で即、大学に入るのかは分からないが、30歳が大学卒業平均年齢と言うのが、基本的な学ぶ能力が低いと言わざるを得ない。何度も留年するらしい。。。別に、大学で学ぶだけが人生ではないから、寧ろ、昔ながらの徒弟制度の世界観で世界的に価値のあるものを生み出す人生の方が、くたびれた会社員よりはるかに有意義で幸せだと思う。そういう人たちは、別の形で適切な学びをお師匠さんからされているので、ある意味しっかりしている筈だ。
日本では、変に大学を卒業してしまったと言う人たちね…。
基礎能力が低い人たち、決してItaliaだけの話ではない。
日本だって、とんでもない「大学卒」はたくさんいるのである。
現に、どことは言わないが、嘗て教えていた大学の有様はそれはもう、、、
人に何かを伝えると言うことについては、自分の過去で言えば、ICUの中で、本格的にMajorやElectiveなどの講義において英語で学ぶ前に、Freshman、Sophomoreの時に、英語でのコミュニケーションを日本語と対比させて学んだ、と言うことがある。
我々の頃はELP、English Learning Programと呼んでいた。今は知らんけど名前が変わったらしい。そのELPの授業の中に、Communicativeと言うクラスがあった。正直、どんな内容だったかは詳細には覚えていないが、最低限、伝えるべきことを、どのようなタイミングで、どのような手段で伝えるのか、などを学んだかな。
Communicativeの授業において、ある時、伝えるべき事項をまずは英作文として書き出し、それを削れ、と言うオーダーが教師からあった。
削ると言うのは中々な話になるんだが、最終的には「出川イングリッシュ」のようなことになる。例えば、I want to eat this plateと書いたとしても、最終的には「This」だけを残すと言うね。あれじゃなくて、これ、これが食べたいんだと言うことを伝えることが重要と言うようなね。レストランに居るんだから、食べたいと言うことは分かるだろう。店員に対して言っているのは自分なんだから、自分だと言うことは指差しでもすれば分かるだろう、と。なんなら、メニューを指差して、日本語で「これ」と言ったって、恐らく写真から判断して店員は正しいものを持ってくるだろうと。
ある意味、最低限伝えるべきことが分かれば、あとは逆にそれに対してどのようにロジックを積み上げていくかだけの話。
この最低限のことが分からないと、言っている意味が分からない、となる。言いたいことはなんですか?と。もちろん、自分的には、大人だし、ビジネスパーソンだし、そしてコンサルタントとしては、なんであれその事項に対しての定義を明確化し、齟齬がなく、何かしらの達成要件を適切に導くことが仕事だから、より形式張った形にはなるんだが。
それでもね、現実問題として、そういうことを適切に伝えてくれない人たちが、これ程いると言うのはある意味ちょっとショックで…。
新しい会社の取締役として4ヶ月目が終わろうとしているが、この件については、中々に解決の緒さえ見いだせていない。
さて、どうしたものか、、、
取り留めないっす。。。