第1巻が出てから、毎回刊行される度に買い集めてきたギャラリーフェイク。
32巻で、一度連載が終わってから11年経った2016年にリバイバル連載され、その後、33巻と34巻が出ている。改めて、第1巻から第34巻まで全て読み切った。正直、仕事上、役立つようなことはほぼない。流石に表の世界と裏の世界の線引きはしているし。ただ、用意周到に仕事をするその様は喩え裏の世界だとて嫌いではない。その点、この漫画は真正面から情報を取り入れるのは無理なんだが、心の機微なんかをどう動かすか、実は温かい心が裏側にあることをニヒルに隠して振る舞うか、なんてことは参考にしたいくらい。誰彼構わず愛想よくなんて出来ないからね。。。
そもそもこの漫画が何故にこれ程好きかと言われれば、主人公フジタの天邪鬼な性格と、時に現れる浪花節、に尽きる。博覧強記なその能力、そしてそれに連動する技術は、同じ美術漫画の中ではゼロ、に近いものがあるし、性格も似ている。ただ、人間味と言う意味では、敢えて言えばフジタかなぁ、と。
まぁ、甲乙付け難いのだが。。
一服の清涼剤としてのこの漫画の価値は喩え何年経っても変わらないことが、読んでみて改めて分かった。
細野不二彦先生が存命で在られる限り、描き続けて欲しいな、と心底思う次第。