上部消化器内視鏡受検者に対するリラクゼーション方法の検討
~アロマセラピーを取り入れて~
○社会保険山梨病院 内視鏡室・看護師
平成21年山梨県看護協会学術集会において発表し、学会賞を受賞した看護研究の中から抜粋してご紹介します。
上部消化器内視鏡検査は、スコープ挿入に伴う不安や緊張、嘔気などの心身の苦痛を伴う検査のため当院では、不安、緊張緩和のためにBGMおよび背部タッチ、言葉かけ等を行っています。昨年より健診者にリラックスした状態で検査が受けられるようアロマオイルの使用方法を改善し実施した結果、アロマセラピーは不安、緊張の軽減、リラックス効果に有効であるとの結果が得られたのでここに報告します。

研究期間は平成20年6月24日から7月1日までの間に健康診断で胃内視鏡検査を受けた健診者130名を対象にアンケート調査を実施しました。

1)アロマオイルの設置場所・持続時間を検討しシミュレーションを行った結果、内視鏡待ち合い、前処置の場所にリヒューザー1ヶ所、アロマポット2ヶ所設置。また、コットンにオイルを0.15ml垂らしたものを2ヶ所設置

※オイルの中で鎮静・リラックス効果が1番あるとされるオレンジオイルを使用
Ⅳ.結果
アロマセラピーは効果あり・やや効果ありが63.8%と答えていました。
アンケート結果の中に、意見・要望として下記のスライドのような意見をいただきました。

考察として、アロマセラピーは胃内視鏡検査前の不安や緊張の緩和、リラックス効果に有効であることが明らかになりました。また香りを嫌う健診者はほとんどいませんでした。アロマセラピーを用いてから、検査を待つ間香りを嗅ぎながら深呼吸している姿が見受けられ「香りが良くて緊張が和らいだ」「アロマセラピーのおかげで気が紛れた」という意見からも、リラックス効果があったのではないかと考えています。 スタッフからは「検査中も以前に比べると、全体的に落ち着いて検査を受けられているような印象を受けた」と言う意見が聞かれました。しかし、「緊張が強く余裕がなかった」との意見がありましたが、「看護師がそばにいてくれて声をかけてくれたことや、肩を叩いてくれたから力が抜けた」とあり、アロマセラピーの効果と共に看護師の背部タッチ、言葉かけの重要性についても再認識することができました。

今回アロマセラピーを用いたことによりリラックス効果を得ることができましたが、言葉かけ・タッチング・説明などがリラックス効果に必要であることを再認識しました。今後、大腸内視鏡や気管支内視鏡、ERCP等の特殊検査を受ける患者さまに対してもアロマセラピーを用いて、不安や緊張の緩和が図れるよう取り組みたいと考えています。
~アロマセラピーを取り入れて~
○社会保険山梨病院 内視鏡室・看護師
平成21年山梨県看護協会学術集会において発表し、学会賞を受賞した看護研究の中から抜粋してご紹介します。
上部消化器内視鏡検査は、スコープ挿入に伴う不安や緊張、嘔気などの心身の苦痛を伴う検査のため当院では、不安、緊張緩和のためにBGMおよび背部タッチ、言葉かけ等を行っています。昨年より健診者にリラックスした状態で検査が受けられるようアロマオイルの使用方法を改善し実施した結果、アロマセラピーは不安、緊張の軽減、リラックス効果に有効であるとの結果が得られたのでここに報告します。

研究期間は平成20年6月24日から7月1日までの間に健康診断で胃内視鏡検査を受けた健診者130名を対象にアンケート調査を実施しました。

1)アロマオイルの設置場所・持続時間を検討しシミュレーションを行った結果、内視鏡待ち合い、前処置の場所にリヒューザー1ヶ所、アロマポット2ヶ所設置。また、コットンにオイルを0.15ml垂らしたものを2ヶ所設置

※オイルの中で鎮静・リラックス効果が1番あるとされるオレンジオイルを使用
Ⅳ.結果

アロマセラピーは効果あり・やや効果ありが63.8%と答えていました。
アンケート結果の中に、意見・要望として下記のスライドのような意見をいただきました。

考察として、アロマセラピーは胃内視鏡検査前の不安や緊張の緩和、リラックス効果に有効であることが明らかになりました。また香りを嫌う健診者はほとんどいませんでした。アロマセラピーを用いてから、検査を待つ間香りを嗅ぎながら深呼吸している姿が見受けられ「香りが良くて緊張が和らいだ」「アロマセラピーのおかげで気が紛れた」という意見からも、リラックス効果があったのではないかと考えています。 スタッフからは「検査中も以前に比べると、全体的に落ち着いて検査を受けられているような印象を受けた」と言う意見が聞かれました。しかし、「緊張が強く余裕がなかった」との意見がありましたが、「看護師がそばにいてくれて声をかけてくれたことや、肩を叩いてくれたから力が抜けた」とあり、アロマセラピーの効果と共に看護師の背部タッチ、言葉かけの重要性についても再認識することができました。

今回アロマセラピーを用いたことによりリラックス効果を得ることができましたが、言葉かけ・タッチング・説明などがリラックス効果に必要であることを再認識しました。今後、大腸内視鏡や気管支内視鏡、ERCP等の特殊検査を受ける患者さまに対してもアロマセラピーを用いて、不安や緊張の緩和が図れるよう取り組みたいと考えています。