ゆるり。ふわり。写真生活。

やわらかく、まっすぐに生きていきたい。

ありがとう。

2011年06月19日 | 日記
自分の感受性くらい
             茨木のり子


ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ




最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いけぶ)
2011-06-20 01:04:47
この詩、好きです。金八先生で紹介されてましたね。

好きというか、本当に、ありがたいです。

返信する
この詩って、 (ななえ)
2011-06-20 23:50:21

読むたびに、
自分の違うところに響いている感じがする。


そのときそのとき、
年齢や環境の違いによって
違う響きがある詩ってなかなかないなぁ。


ありがたい言葉です。

自分の感受性ぐらい、だよなぁ。。。

返信する