「大雨の日って、なんか怖くない?」
三連休の初日、
雨で釣りに行けなくなった私は、友達とカフェに来ていた。
ざーざーと大きな音をたてて降る大雨。
窓から不安そうに空を見ながら、友達が言う。
昨日、大雨の強風のなか、
放課後の学校で、先生たちと運動場のテントを畳んだ。
髪の毛から、足の爪の先まで、雨でぐっしょりになった。
水をたくさん含んだ靴が、ごぽごぽ鳴った。
運動場の水がくるぶしほど溜まっている。
着替えもないし、
くつも濡れたし、
少し寒かったし。
車のシートはぐっしょり濡れるな、と思った。
でも、体中を叩くように降り注ぐ雨が
ぐしょぬれの身体が
なんかすごく心地良くて、
このまま泥んこ遊びでもしたい気持ちでいっぱいだった。
カフェから帰って、
夕方から重松清さんと瀬尾まいこさんの本を読んだ。
途中眠くなって三時間寝て、また起きて読んだ。
心がじんわりじんわり温かくなる。
自然と涙が出る。
本の中の登場人物が、
自分の価値観をゆっくりと解きほぐしてくれるようで、心地がいい。
予定のない三連休。
大雨の三連休。
身体も心もじんわりできる時間を大切にしたい。