yanojirusiの株日記(ブログ版)

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

お勉強

2009-01-10 20:05:48 | お勉強
カテゴリに「お勉強」を追加してみました。
(画面左側「過去の記事」の年月の下が「カテゴリ」の欄です)
全部Weblogにしたら埋もれてしまいますからね。
私の記憶で、チラッと見直してお勉強になりそうなものは、お勉強に直してみました。
よかったらチェックしてみてください。
で、ちょっと長文ですが・・・

○ 「波のうえの魔術師」石田衣良・著 より No.3

『 小塚老人と猫足のソファにむきあう。コーヒーの香りのなかブラームスの三番が流れていた。昼間からやたらに悲しい音楽だ。老人はにやりと笑っていう。
「今日は新しいレッスンをしよう。ここにいい教材がある」
そういうとなにかのコピーをテーブルに取りだす。目を落とした瞬間に、おれの売買報告書だとわかった。売買の手口と収支決算が最後の一円までのっている。
「気もちはわからないわけではない。きみは手早く仕掛けて、一発どかんとあててみたかった。初めての投資だから、無理もない。それで投資があてもののギャンブルではなく、危険な仕事であることを忘れてしまった。反省点をあげなさい」
老人のいうとおり、初めての投資は見事に失敗だったんだからしかたない。ちいさな声でいった。
「おれは焦っていたと思います。本当ならボックスの両端に値が近づいてきたときに、もっと慎重になるべきなのに、頭から400円が底値だと決めつけていた。それに失敗と感じていながら、リセットできなかった。ただひとつの武器であるマーケット感覚も投げ捨ててしまった」
あげればまだいくらでもありそうだった。老人は楽しそうにいう。
「そうだな。それにいきなり目一杯の二千株を買ったのも問題だ。きみなりに勉強はしているようだが、分割投資をしなかった。資金を細かく分けて動かす、なぜそんなことをするのかわかるかね」
「リスクを分散させるためです」
「正解だ。何度にも分けて売買することで、株価の平均値を有利にし、一点での勝負でなく、時間軸のなかで線の勝負ができるようにする。基本中の基本だ。それから分割投資にはもうひとつ大切なメリットがある。今のきみには特に重要なことだ」
音楽は第二楽章になった。穏やかな緑の丘を思わせるアンダンテ。
「それは自分自身の欲望を分割することだ。マーケットに参加する人間はすべて欲をもっている。だが、欲望をそのままむきだしにするような粗野な人間は、市場では単なる獲物にすぎない。すぐにくい散らされて退場していくだろう。資金を分割することで、自分の欲望も分割する。困難は分割せよというが、マーケットにおいては自分の欲望と闘うことが困難の極致なのだ。それでも、きみの最初の動きは間違っていなかった。わたしもボックスの底はあそこだと思っていたくらいで、買いからはいるのは当然だ。ただし、それは千株に抑えておくべきだった。そして、失敗を感じた時点ですぐに手仕舞いし、今度は売りから新しくはいり直せばよかったのだ。もちろん千株ずつ。わたしがやったように」
思わず、おれは叫んでいた。
「小塚さんも投資していたんですか」
老人は今度は正真正銘、悪魔のような笑みを浮かべる。ポケットから例の財布を取りだし、角でガラスに字が書けそうな一万円の新札を抜いた。象眼細工のテーブルを滑らせ、おれのまえにおく。
「これはきみへのチップだ。わたしも買いだとは思っていたが、きみの商いを見て売りからはいることにした。相場格言にこういうのがある。『焦って捕らえた好機は真の好機にあらず』。おかげで今回の下げ波にうまくのることができた。きみは毎日暗い顔をして、なんとか収支とんとんのところまでもちこたえたと思っているだろうが、そんな我慢大会は投資じゃない。一年にそうはないおおきな波を見逃したんだからな。よく考えてみなさい。今日はここまで」 』


投資家にとっては、心に響くセリフがポンポン出てますね。
 「マーケットにおいては自分の欲望と闘うことが困難の極致なのだ。」
 「そんな我慢大会は投資じゃない。」
などなど(^-^;
勉強になります。

グサグサ

2009-01-04 15:58:08 | お勉強
ちょっと長文なので、時間のある方は、どうぞ。


トレード日誌を書け
『市場にはたった二つの感情しか存在しない。それは、希望と恐怖である』

○ 株式投資は遊びじゃない

勝つ投資家になる秘訣は、トレード日誌を書くことです。
見出しの『市場にはたった二つの感情しか存在しない。それは、希望と恐怖である』という言葉は、そのノートに私が書いておいた重要な言葉の1つです。すべての自分のトレードについて、検証することが上級者への第一歩です。

・何がいけなかったのか
・利食いの判断は正しかったか
・参入した時期は正しかったか

といった反省点を自分のノートに書いていきます。負けの原因を書いて、それを一つ一つ撲滅していくのです。
書いてみるとわかるのですが、何度も同じ言葉が出てきます。

・ロスカットが遅れた
・無理なポジションを取った
・売りが早すぎた
・業績発表に賭けてやられた
・テクニカルの過熱感を無視して買ってしまった
・トレンドに逆らったトレードだった

株式投資は心理的なことも大いに影響するので、そう簡単には負けの原因を無くすことはできません。しかし、一つ一つ消していくことが勝利への近道なのです。
「そんな面倒なことやってられない」そう思う方も多いでしょう。
そういう人は、趣味程度に株式投資をすればいいのです。株で資産を築いて、会社を辞めようなどと考える資格はありません。
「そんなことしなくても、儲かっているよ」
そういう人も今の地合いならきっと多いでしょう。(yanojirusiの注:この文章は2006年3月の上昇相場時に書かれてます)しかし、その運は決して長続きしません。

私が、負け組投資家時代に経験したことは、すべて私の財産となっています。
このノートを書いたおかげで、いまの成功があるものと信じています。
普通の日記をほとんど書いたことがない自分が、勝てる投資家になるために、大きな夢の実現のために実行したことなのです。

○ その銘柄を買った理由は何ですか

ある銘柄を買った理由が変わったのに、持ち続ける投資家がいます。
短期勝負のつもりが、

・なかなか上がらないので長く持ち続ける
・中間決算が好調だと予想して買いを入れたのに、それより低い数字でも持ち続ける。下落したら売るつもりが、75日移動平均線を割っても、地合いが悪いから下落しているだけだと言い訳する。

こんな経験は、誰にでもあると思います。

中には、あまり深く考えないで、何となく買うという投資家もいるでしょう。はっきり言ってそれは問題外です。ではどのようなことをノートに書いておくといいのでしょうか。
まず株を買った日に

・銘柄名
・株数
・買った月日
・買った理由
・ロスカットや利食いの目標

を書きます。次に、売った日に

・売った月日
・売った理由
・損益
・トレードの反省点

を書きます。
この中で重要なのは、買った理由や売った理由を書いておくことです。
つい投資家は日々の株価に踊らされて、買った理由を忘れたり、必要以上に期待したり、最悪の場合は理由を後から変えてしまったりするものです。

「もっと上がるかもしれない」
「いまは下落しているが、これは信用の投げが原因で下げているんだ」
「業績はいまいちだったが、来期は良くなるかもしれない」

これらの言葉は、すべて私が経験したことです。
明日からでもいいですから、ノートを買ってきて、ぜひトレード日誌を書いてみてください。必ずや自分の財産となり、勝てる投資家になっていくはずです。
当時のチャートを見ると、何やっているんだと思いますが、まさかそこまで下げるとは思わないものです。

『撲滅するべき負け原因』
・意地を張らない事
・ナンピンをしないこと
・ロスカットをきちんと行うこと
・信用の買いをいれないこと
・買った理由が無くなったのに、途中で方針を変えないこと


以上、私の言葉ではありません(爆) (^-^;
Fantasista先生の「サラリーマンしながら株で月収4000万円稼ぐ会社四季報で儲ける売買法」より無断抜粋(^-^;
(この本のタイトルはFantasista先生も気に入らなかったが、出版社に押し切られて、この怪しいタイトルになったということをブログに書かれていたと思います。売るためには、こういうタイトルにしなければいけないのが出版界の常識なんでしょうね、きっと。)
こんなこと(無断抜粋)ばかりしてたら、逮捕されるかしら?(笑)
さて、この文章を読まれてグサリと来た方もいらっしゃるのでは?
私は、この文章を読み返すたびにグサグサきます(苦笑)。

『 「そんな面倒なことやってられない」そう思う方も多いでしょう。そういう人は、趣味程度に株式投資をすればいいのです。株で資産を築いて、会社を辞めようなどと考える資格はありません。 』
この文章、最高ですねぇ~。
  株で資産を築いて、会社を辞めようなどと考える資格はありません
  株で資産を築いて、会社を辞めようなどと考える資格はありません
  株で資産を築いて、会社を辞めようなどと考える資格はありません

あぁ~会社辞めたい(^-^;
頑張ろっと。

失敗こそ、儲けるための最高の教科書だ

2008-01-09 00:58:00 | お勉強
昨日
小松製作所 2750円買 ナンピン買い増し
野村マイクロ1186円売 成行ぶった切り
(遅いっ、遅いよっ・・・いつもだね)

今日
トプコン 931円買 新規買い

○ 失敗こそ、儲けるための最高の教科書だ
1 少しずつ積み上げてきた利益を、たった1回のトレードに失敗して全部すってしまった。(あの日の私だね)
2 ポジションに損失が生じたものの、様子を見ているうちにさらに損失が拡大し、損切りのタイミングを失ってしまった。結局、スワップ金利を取るといった、投資方針に転換してしまった。
3 ドル買いのポジションを持ったあと、米国経済にとって有利な経済指標が発表されたにもかかわらず、逆にドルは下げ続けてしまった。
4 気がつくと、レンジ相場の中で何回も損失を被ってしまった。(よくある話だね)
5 負けが込むほど損失を取り戻そうとして、1回ごとの取引金額がどんどん大きくなってしまった。(昨日の私だね)
6 あらかじめ出しておいた指値の一歩手前で相場が崩れ、利益を確定できなかった。(よくある話だね)
7 ドル高予想のもとでドルを買ったものの、ドル安に戻ってきたところで弱気になり売却。大きなドル高トレンドだったのに、それを繰り返したがために、結局、ほとんど利益を得ることができなかった。
8 あるレベルを抜けたらまずいと思ってストップロスオーダーを入れていたが、ちょっと欲が出て、決めておいた損切りルールであるストップロスオーダーを解除してしまった。しかし、その後も自分の思惑と逆の方に進み、ポジションを持ち続けることになってしまった。(あの日の私だね)
9 最初から自分の取れる最大のポジションを持ってしまったため、わずかに相場が逆方向に進んだだけで損失が膨らみ、身動きが取れなくなった。(二度に買うべし二度に売るべし、か)
10 大きなトレンドに乗って大儲けしたのに、その後の乱高下で派手な売買を繰り返したため、儲けを全部吐き出してしまった。
11 評論家の言ったことを真に受けてポジションを取り、損失を被った。その評論家を恨んだが、後の祭りだった。(投資は自己責任ね)
12 円安になると思ったのに、まわりの大勢の人が円高になると言ったため、不安になってドル買いポジションを取らなかった。ところがその後、自分の予想通り、円安が進んだ。

by 今井雅人さん「儲からないトレーダー」が繰り返し犯した失敗事例
かっこ内の言葉は私の気分です。

ちょっぴり

2008-01-02 16:27:59 | お勉強
FXは、今日から始動(為替は、ホントに休みナシですね)。
今日の画像は、本日のポンド円・火柱の図です(午前9時4分)。
秒速で1円以上動いております(正月早々誤発注か?)。
FXは、時々こんなことありますね。
残念ながら、この時間帯、私は寝てました(^-^;
気が向いたので、少し参戦し、気分良く、初日からちょっぴりお年玉頂けました♪(小学校低学年並の額です・笑)
「ちょっぴり」をコツコツ積み重ねて、損切りも「ちょっぴり」を重ねるように心がけます。


今日も、昨日に引き続き旧HPデータから読み物をひとつ。

○ 株は素晴らしい
夢のある世界に皆さんも一歩踏み出されてはどうでしょうか?
別に私は証券会社の回し者ではありません。
山種証券を築いた相場師、山崎種二さんが祖父から言われた言葉で
 『 働き一両・考え五両 』
というのがあります。
私もこの言葉が好きです。
人間、働いて稼げる額など知れています。
頭を使えと言うことです。
株は・家柄・学歴・コネ・男・女・も関係ありません。
すべて同じ土俵で勝負です。
これほど公平な場所は他にあるでしょうか?
自分の実力だけがものをいう世界です。


株・個人投資家の喫茶店さんの許可を得て、転載させていただきました。
公平ではないと思ったりする面も時々見えたりしますが、まあ基本的には公平な世界ですね。
「働き一両・考え五両」、良い言葉ですね。
まあ、「働き一両」で幸せに生活できれば、それで十分という気もしたりして(^-^;

謹賀新年

2008-01-02 03:03:21 | お勉強
あけましておめでとうございます(*^_^*)
本年も宜しくお願いしますm(__)m

今年の目標
月末の資産を前月末より増やして終わらせる。
1円でも良い。ただそれだけ。

時間のある、お正月なので、旧HP消滅により、無くなってしまった読み物を(データは,私のパソコン上には残ってます)。
旧日記は、左側ブックマークの「yanojirusiの株日記(旧日記)」に残ってますけど。

○ はじめての方へ
このページでは、株式投資で資産運用するときに最も大事なことについて易しく説明しています。
よく読んで自分の投資方法と比べてみてください。

・あなたの投資方法間違っていませんか?
・全てはあなた自身の責任です
・証券会社や投資顧問では一生勝てない
・株式投資で損をしないために
・勝つために必要なものとは
・自分で決めたルールを守るということ
・ルール決め方
・デイトレでのルール実践例
・テクニカルでのルール実践例
・そのほかのアプローチ

●あなたの投資方法間違っていませんか?
ゴルフにはハンディがありますが、株にそんなものはありません。
命の次に大切なお金を賭けて、初心者とプロが同じ土俵で戦う、まさに弱肉強食の「戦場」が、株式市場の正体なのです。
10年ゴルフをやっても初心者並に下手な人はいます。
株式投資もまた、投資歴が長いからといって決して、うまくなるわけではありません。
「戦場」で勝ち抜くためには、知識とノウハウが必要です。
その基本は「損切り」を覚えること。
決められたルールを守ってこそ「投資」なのです。
あなたの投資方法は間違っていませんか?

●全てはあなた自身の責任です
株式市場の最大の問題点は、当たり前のことですが、全てのリスクが投資家責任になっている点にあります。
特に何も知らない初心者にとっては極めて投機性が高く、とても投資対象としてお勧めできるものではありません。
確率論で言うと、株を買った瞬間から最大損失リスクは100%(無一文になるということ)であり、空売りなど信用取引の場合のリスクは、無限大(無一文になってかつ借金が残るということ)です。
これは投資家保護という観点から見れば、重大な欠陥です。
例えば、ソニーを6000円で買ったときに5000円割れをしたら強制的に売却するような、任意の損失確定オプションをつける義務があったとしたら、あらかじめ損失リスクを限定することができます。
プロや上級者は、どのようなケースに遭遇しても自分で損切りをできますし、ヘッジ売りをかけることもできます。
ところが、初心者の多くは想像以上の損失を目の前にすると、何もすることができず、大損失を抱え込んでしまうのです。
ずいぶんと高い授業料ですが、これが現実です。
誰でも最初は初心者ですから、多くの方にも、このような経験があると思います。
株式市場で適切な資産運用をしようと思えば、リスクを回避するために必要な知識やノウハウを自分自身で身につけるしかありません。

●証券会社や投資顧問では一生勝てない
株式投資に最も必要なものとは何か?
上がりそうな情報をいち早く入手すること?
答えはNO!です。
まずは、株式投資に必要な最低限の知識やノウハウを自分自身で学ぶことから始めなければなりません。
これについては、あとで詳しく述べることにします。
もし、あなたが証券会社のアドバイスに期待して投資をしているのであれば、もう一度よく考えてみてください。
証券会社は、株式委託手数料で儲けている会社ですから、顧客に株式を売買させないと儲けになりません。
あなたが契約している証券会社は、本当にあなたの資産運用のことを考えてくれますか?
もし、あなたが投資顧問や投資情報業者と契約している場合は、その業者があなたに何を提供しているか確認してみてください。
銘柄情報だけを提供するような業者とは契約を打ち切ることをお勧めします。
なぜなら、どんなによい銘柄情報をもらっても基本となる知識やノウハウがなければ、そう簡単に勝てるわけではないからです。
一時的に勝てたとしても、いずれ大負けするでしょう。
投資顧問や投資情報業者が悪いのではありません。
あなたが「下手」なのです。
もちろん、あなた自身の責任なのですから、一から勉強をして出直してください。
ところで、一部の投資顧問や投資情報業者は、「下手」な個人投資家から顧問料などを搾取している悪徳業者が多いので注意してください。
このページを最後まで読めばわかりますが、あなたが「上手」になりますと、業者の情報などは必要なくなります。
それでは業者側は商売になりませんので、「下手」なままのあなたに対して、あなたが勝てないことを承知のうえで商売をしているのです。
心当たりのある方は、よく考え直してみてください。

●株式投資で損をしないために
スポーツに技術や経験が必要なように株式投資にも必要とされる知識やノウハウがあります。
そして多くのスポーツがそうであるように、株式投資についても、まず基本となる「守備」から覚えていくことになります。
その中で最も基本とされているのが「損切り」です。
「損切り」とはつまり、買った銘柄が値下がりしたときに損を承知で売るということです。
「損切り」を理解できて初めて、株式投資のスタートラインに立つことができると思ってください。
「損切り」は、最も初歩的な基礎知識です。
「損切り」は、野球でいえば、キャッチボール。
柔道でいえば「受け身」です。
料理でいえば「仕込み」でしょうか。
柔道では、最初から相手を投げ飛ばすことを教えません。
まず、投げられたときの防御方法を教えます。
いくら相手を上手に投げ飛ばすことができたとしても、「受け身」を知らなければ、1回投げをくらっただけで大怪我をしてしまいます。
株式投資における「損切り」も、これと同じです。
「損切り」の必要性は確率論で証明されていますので、証券会社の運用システムですら、「損切り」を前提としたマニュアルが作られています。
株価はテクニカルやファンダメンタルズの通りに動くとは限りません。
これらの技術は少し高度なもので、覚えると役に立ちますが、一般の個人投資家が損をしないために必要なものは、まず「損切り」を覚えることです。

●勝つために必要なものとは
株式投資で損をすることは、恥ずかしいことではありません。
丁半博打でも半分は負けますが、株式投資の場合、個人投資家の実に90%は損をしているのです。
それは、ある意味で当然の結果です。
「損切り」もできないようなレベルの投資家は、一時的に勝つことはあっても待っていれば、いつかは負けるのです。
そして「受け身」ができていないので、必ず大怪我をしてしまいます。
逆に「損切り」ができるようになってくると、適当に銘柄を選んで売買していても、そう簡単に負けるものではありません。
プロだからといって全ての銘柄を知っているわけではありません。
テクニックがあれば、銘柄など知らなくても勝てるのです。
株式投資とはそういうものです。
弱肉強食の株式市場で勝ち組の10%になることは、もちろん簡単ではありませんが、それほど難しいことでもありません。
ただし、ある程度の適性を必要とします。
必要なことは「損切り」をマスターすることです。
「損切り」をマスターするということは、つまり「自分で決めたルールを守ること」です。
「損切り」をマスターできない方は、そのルールを決めていないか、決めていても違反をしてしまうかのどちらかではないかと思います。

●自分で決めたルールを守るということ
スポーツの世界には、野球にしろサッカーにしろ、必ず「ルール」があります。
そして、そのルールは「絶対的に不可侵なもの」です。
どんな理由であれ、ルールを破ってしまっては、ゲームそのものが成立しなくなってしまいます。
ルールというものは一見して窮屈なものですが、実は「スポーツの定義そのもの」であるわけです。
同じことは、世の中のあらゆることに言えます。
家庭のルール、交通ルール、社会のルール・・・殺人犯も時効が過ぎれば、無罪になります。
矛盾しているようにも思いますが、これがルール(秩序)というものです。
私たちはルールという秩序の中で生きているのです。
さて、スポーツの世界には審判がいてルールの判定をしてくれますし、世の中の多くのルールには、それを守るために働いている人々がいて秩序が維持されています。
ところが株式投資には、それがありません。
最終判断は、あなた自身がするしかありません。
自分でルールを決めて、自分でそれを守るしかないのです。
株式投資のルールの中でもっとも大切なのは、「損切り」のルールということになりますが、これが最初に株式投資が極めてリスクが高く投資対象としては、適切ではないと言った理由です。
自分で決めたルールを他人に守らせることや、他人が決めたルールを自分が守ることは比較的簡単なことですが、「自分で決めたルールを自分で守ること」は非常に難しいのです。
つまり「損切り」をマスターすることは容易ではないのです。
できないと思う方は、株式投資をしてはなりません。
他にも資産運用の手段はあります。
できる人だけが、株式投資の勝者になるのです。

●ルールの決め方
ここまで読んだ方は、株式投資のリスクと対策について、もう十分おわかりいただけたのではないかと思いますが、ルールを守れないからリスクがあるのであって、ルールを守ることができれば、なんら恐れることはありません。
リスクは、ルールの範囲内に限定されるのです。
むしろ、10%の勝者にとって株式市場は、まさに天国のような環境です。
90%の敗者は「損切り」もできないようなレベルであり、勝者のカモとなるために存在しているに過ぎないからです。
さて「損切り」のルールといっても決めておくことは、1つあれば十分です。
最低限必要なルールとは、「買う前に、損切りの目安を決めてから買う」ということです。
「損切りの目安」の決め方については、買値の10%を下回った場合などが一般的です。
テクニカルなどのテクニックを用いて精度を上げることが可能です。
これらは、応用分野になりますので、ここでは、テクニックの詳細については触れません。
とにかく、このルールを守るということが重要になります。
それは「損切りの目安を下回ったら必ず売る」ということです。
プロでもプライベートでは勝てない人がいます。
それは、証券会社には損を回避するためのルールと違反に対する罰則があるからです。
会社のルールを守ることは簡単なのですが、自分で決めたルールを守ることはプロでも難しいのです。

●デイトレでのルール実践例
ルールは人にあったスタイルがあり、人それぞれですので自分にあったルールを作ってください。
ここでは、まず実践例としてデイトレ手法を取り上げます。
デイトレの特徴は、
・その日のうちに必ず手仕舞いをする
・ターゲットは出来高の多い人気銘柄
・買う銘柄は当日の材料やランキングなどで決める
・当日の材料は日経新聞などで探しておく
・リアルタイムの上昇率、出来高上位をピックアップ
・特別気配の銘柄があれば、探して乗る
・上げている銘柄は買いから、下げている銘柄は売りから
・買った銘柄が1%上がれば上出来。1円でも成功
・一定時間経過しても動きがなければ損切り
・1回あたりの利益は小さいが積み重ねで稼ぐ
・同じ銘柄を2回以上商いできないので他の銘柄を次々と探す
・1日最低10回転をノルマとする
これは一例ですが、デイトレでは、おおむねこのようなルールになるでしょう。
細かい数字は人によって異なりますので、ルールをその人にあったように変更していきます。
デイトレで短期売買を繰り返していると自然と自分が売買する銘柄が、ニュースや情報などで取り上げられる銘柄と一致してくることと思います。
それは当然のことで、人気株を買うということは、まさに市場の最前線で相場を張っているということに他ならないからです。
人気株に群がる巨額の投資資金と激しく上下に動く株価を実際に見られてみてはいかがでしょうか?
少なくとも一度は経験しておくべきです。
最前線を知らない将軍には、有効な戦略は立てられません。

●テクニカルでのルール実践例
次に初歩的なテクニカル手法を利用して中期運用の実践例を取り上げます。
ここでは日足チャートの移動平均線で買いのタイミングを図ります。
・75日線が下向きから横ばいまたは反転しかけている銘柄を探します
・25日線が75日線の下にある銘柄を探します
・現在の株価が25日線と75日線の間にある銘柄を探します
・株価が25日線付近まで下げたら押し目買いを行います
・株価が25日線を終値で2日連続下回ったら必ず損切りをします
・成功すれば株価が上昇して25日線と75日線がGクロスしてきます
・Gクロスして株価が25日線より上にあればひとまず成功です
これが最もオーソドックスな手法ですが、さらに200日線や5日線を加えたり、一目均衡表を併用することで、もっと精度を上げることができます。
ここでは売りについては触れませんが、利食いの時にも同じようなルールがあります。
このようにテクニカル手法を用いてルール決めを行うことで比較的リスクのない投資が可能になります。
なお、この手法は上昇相場の時にこそ有用であることに注意しておく必要があります。
下降時は何回やっても損切りになるでしょう。
全体が下げているときは、同じ要領で上下を逆にした空売りルールを適用した方が効率がよくなるでしょう。
どのルールを適用すればよいかは、その時の相場環境によって大きく変化してきますので、長期的な株価の方向性も視野に入れてより色々なパターンに対応できるように経験を積んでルールを拡大させていってください。

●そのほかのアプローチ
そのほかルールを守るためにできることには、例えば、次のようなアプローチもあります。
複数の人が集まって投資家クラブを作ったり、ホームページで自分なりのルールや投資成績を公開することは、実は非常に合理的なことなのです。
もうお分かりだと思いますが、ルールは1人より2人、2人より3人の方が守りやすいという性質を持っています。
従って投資家クラブという複数参加の形にすることでルールが守られやすくなるのです。
また、1人の場合でも投資内容をホームページなどで包み隠さず公開することで、ルールに対する意識は向上しますので、こちらの方も一定の効果があるでしょう。
試してみてはいかがでしょうか?


株価ブラウザ明日香さんの許可を得て、転載させていただきました。
・・・いやぁ~久しぶりに読み直しましたが、良いこと書いてありますねぇ~。