オメガねこ

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「謀略」と「陰謀論」

2019年06月04日 | 国際情勢

一般に「陰謀論」とは、ある現象・事象に於いて通説以外の隠された、或いは隠されていると言われる「謀略」を指します。

「陰謀は、結果が出なければ陰謀の意味がない。」とか「陰謀が露見したら、陰謀ではなくなる。」との一見矛盾した「陰謀の定義」が有ります。 「陰謀」の結果が出ても、或いは「陰謀」が露見したように見えても、真の「陰謀」の存在を隠しきる事が出来れば、「単なる陰謀論に過ぎない」とか、「陰謀は無かった」と判断されます。

それ故に、実際に有る「真の謀略」を隠すために「その説は陰謀論に過ぎない」とか、実際には陰謀が無いにも拘らず「陰謀論」を主張する「陰謀」も可能になります。

また現実の話として、陰謀が有ったか無かったかに拘わらず、一定の結果が出た後の「仕掛けられた側」には、大きく分けて二つの行動が考えられます。

 一つは、アメリカの作戦(陰謀?)によって奪われたハワイの様に「アメリカの一州になって幸せ」と考え、結果を容認する場合。 もう一つは、ドイツとロシアの作戦(陰謀?)によって奪われたポーランドの様に「国家を失った事を不幸」と考え、国家を復元する場合。

「ハワイやポーランドの歴史は陰謀の結果ではない。」と言う人もいるとは思いますが、それは「陰謀が露見せずに、完全に成功した結果、騙されている」とも言えます。

ここで問題なのが「戦後の日本は陰謀の結果なのか?」と云う事です。 「今の日本は平和で良い国だ。」と考える「ハワイ思考」と、「国内に米軍がいて、日本は真の独立国家では無い。」と考える「ポーランド思考」です。どちらも「陰謀の結果」と考える事が可能です。 勿論この事は、その二つ以外の「謀略」を隠すための「陰謀」なのかもしれません。例えば、とある資本家集団によって「米中戦争」が最初から仕組まれていて、米中ともに自国内が戦場になる事を避けるために資本家集団と手を組み、「日本を戦場にして、勝った方が日本国土を得ることが出来る。」との合意を得ているのかも知れません。 その為には、日本に強力な軍隊がいたのでは、戦国時代におけるスペイン・ポルトガルや、明治維新の時のイギリス・フランスの日本分断植民地化計画の失敗の轍を踏むことになります。

日本には戦後も途切れることなく天皇がいて、日本の政体は失っていない様にも見えます。しかし、実際には昭和憲法はGHQが書いたものであり、そこに「象徴天皇」が書かれているだけなので、米国が日本を支配しているとも言えます。少なくとも、憲法9条は日米安保を必要とし、その結果、日本は米国の被保護国になる事が必然となります。 つまり、ソ連崩壊前の「ソ連の衛星国ポーランド」と同じ状況と言えます。

日本が「ハワイ」なのか「ポーランド」だったのかは、将来に於いてパクスアメリカーナが崩壊した時に解るかもしれません。その時には恐らく日本は「中国新疆倭人自治区」と呼ばれています。運が良くても中国が他国である「台湾」を「中華台北」と主張しているように、日本も「中華東京」と呼ばれているかもしれません。

これは「GHQの謀略が成功し、陰謀である事が露見しないまま、アメリカが衰退した場合。」の「陰謀論」です。



2 コメント

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とても勉強になります (インドラネット)
2019-06-04 23:28:02
とてもわかりやすく勉強になります。
もやもやした難解な話がスッキリと整理されていて素晴らしいと思います。
中でも
「憲法9条は日米安保を必要とし、その結果、日本は米国の被保護国になる事が必然となります」
の一文は、一言で日本の置かれた現状を表していて、解決すべき課題が明確に書かれていると思います。

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インドラさんへ。 (テレビとうさん)
2019-06-05 09:31:19
コメント有難うございます。

戦後サヨクは「中国が強くなれば、日本が独立できる。」と考え、戦後ホシュは「アメリカが強ければ、日本は安泰。」と考えているようです。

「日本が強ければ、日本は独立できる。」と考える人はあまりいません。残念です。
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