より引用させて頂きました。
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別に自分のことを肯定されようが、否定されようが、決して動じない。
これが本当の意味での心の安定になります。
無理やりポジティブシンキングをしている時点で、あなたの心は揺らいでしまっている証拠 。
他人との比較にエネルギーを割かないことが大切。
それに気づくことができれば、自ずと謙虚になっていきます。
相手を軽蔑したところで、自分のレベルが上がるわけではない!
ルックスも、経済力も、社会的知名度も、なにもかも自分とは別次元で勝てないと思っていたアイドルや俳優が、不祥事を起こしたり、異性関係のトラブルに巻き込まれたりすると、ここぞとばかりにバッシングを始める人がいます。
著名人を「そんなことをする人だとは思わなかった」と軽蔑して叩いて、不倫をしない自分、ドラッグなどに走らない自分のほうがマシだ、上だと思う。
自分は正しく相手は間違っているのだ、自分のほうが優れているのだと思いたいわけです。
しかし、それになんの意味があるのでしょうか?
どんなに対抗意識を燃やしたところで、あなた自身にも、あなたを取り巻く環境にも、いっさい変化が生じることはありません。
また、仮に純粋な気持ちで「相手に反省をしてほしい」と思ったとしても、直接の知り合いでもなんでもないあなたの言葉が相手の心に届いたり、「心を入れ替えよう」などと思ったりするはずもありません。
影響があるとしたら、昨今社会問題になっているような誹謗ひぼう中傷の一環ととらえられ、相手の心身を追い込み、最悪な結果をまねくことに加担してしまうだけでしょう。
軽蔑をしても、なんの戒めにも救いにもならない。
しかも、イライラした感情はあなたの心身に悪い影響を与え、自分が損をするだけで、決して幸せにはなれない。まずはこれを認識していただきたいと思います。
バカにするのではなく相手に寄り添う
誰かに対して軽蔑の念を抱いている自分に気づいたら、まずはその軽蔑の感情が、どんなタイプのものであるかを冷静に分析してみましょう。
「残念だな」「かわいそうだな」という哀れみに近い感情であれば、「軽蔑」を「同情」に置き換えられるように働きかけてください。
同情とて、問題解決の決定打にはなりませんが、軽蔑よりははるかにまし。
相手の気持ちを理解し、寄り添っていくことができるようになるからです。
相手の行動の裏側や真意を想像しようとしないことは、無知なる行為、すなわち「痴」になります。
例えば、食事のマナーが著しく悪かったり、言葉遣いが乱暴だったりする人がいたとしましょう。
それを目の当たりにして軽蔑したくなったとき、
「最悪だな。どうしようもない。こうはなりたくない」ととらえるのではなく、
「育ってきた環境があまり良くなかったのかな」
「おそらくご両親の躾の問題であって、この人の責任ではないはず」
「なにか精神的につらいことを抱えているのかな」などと考えるようにするのです。
ブッダは「人間は等しく愚かであり、誰もが病気を患っているようなもの」という見方をしています。
パーフェクトな人間なんて、存在しません。蔑んでいる暇があったら同情してあげてください。
そうなってしまったのは仕方がない。
その人だけが悪いわけではない。
その人だけが悪いわけではない。
このように考えれば、ネガティブな感情を心の中で育てなくて済むようになります。
あなたの精神状態は、今よりもいっそうおだやかなものになるでしょう。
「軽蔑」の多くは「怒り」に発展する
軽蔑には、蔑みではなく怒りに近いタイプの感情もあります。
「なんであの人はこんな簡単なこともできないんだ。ありえない」
「めちゃくちゃ狭い道なのに、横に広がって歩くなんて非常識で迷惑だ」
「めちゃくちゃ狭い道なのに、横に広がって歩くなんて非常識で迷惑だ」
このように、自分が簡単にできることをできない人、場の空気を読めない人、社会的ルールを守れない人に対して生じる軽蔑は、たいていの場合、怒りに発展するものです。
芸能人のスキャンダルに対するバッシングも「清純派だと思っていたのに、ルールを破って不倫するなんて許せない」などと、怒りの感情で叩いている人もいるでしょう。
相手をバカにする気持ちが怒りに変わってしまっているな……。
そんな自分の気持ちに気づくことがまず第一歩。
怒りの感情への詳しい対処法はまた別の機会にお伝えしたいと思いますが、怒りとは自分の心の中で起こる火事のようなものなので、火事を起こさないようにする予防策と起こってしまったときの素早い初期消火が大切です。
どうしても怒りの感情が湧いてしまったときは、怒りの対象から離れて冷静になること、そして怒りの炎に燃料(自分の心の中の妄想や思い込みなど)を投下しないことが、怒りで心を消耗させない秘訣です。
日本人にありがちな「嫌味」
そこに気づけずにいると、さらに怒りを募らせて、自ら面倒なシチュエーションを生み出してしまうこともあります。
とくに日本人に多いのは、あえて相手に聞こえるようにぼそっと嫌味を言うケースです。
「あ~あ、ここは公共の場なんだけどなぁ」
「そんなことをするなんて、どういう神経をしているんだろう」
「そんなことをするなんて、どういう神経をしているんだろう」
根底に軽蔑の念がありますから、言い方にはとかくいやらしさが伴います。
言われたほうは当然、カチンときますよね。
自分は確かに良くないことをしていると思っていても、嫌味を言ってきた相手に対する怒りが生まれます。
そのまま口論になってもなんら不思議ではありません。
社会的ルールを守らない人に対して軽蔑の感情が生まれ、それが怒りに転じようとしていたら、ひとつ深呼吸をして、冷静に指摘してあげたほうがよほどお互いのためになるのではないでしょうか。
嫌味口調や喧嘩腰ではなく、丁寧に、理路整然と正論を向けられたら、言われたほうはけっこう素直に従うものです。
ただし最近は物騒な世の中になり、マナーの悪い人に注意をしたら突然ナイフで刺されたなんて事件を聞くこともありますので、指摘を躊躇う場合は、その場(怒りの対象)から離れることが最善だと思います。
感情をストレートに表現する外国人から学んだこと
私は学生時代にこんな経験をしたことがあります。
ある日、空手の道着や防具などが入った大きなカバンなど、たくさんの荷物を持って満員電車に乗り、その荷物を自分の足元に置きました。
当然のごとく、ほかの乗客からは「邪魔だな」という白い目で見られました。
その自覚はありましたが、あまりに荷物が多かったので、しょうがないよな……と思っていたのです。
すると、あとから私の近くに乗車してきた外国人男性が「きみの荷物が邪魔になっているから網棚に載せてくれ」と言ってきたのです。
私は突然話しかけられたことに驚き、一瞬警戒してしまいました。
しかし彼には怒っているとか嫌味な感じは、まったくありませんでした。
ただ単に、そうしたほうがいい、そのほうがお互いにとって良いだろう、ということを伝えてきている様子でした。
そして、重たい荷物を網棚に載せるのを手伝ってくれたのです。
もし、誰かから「邪魔なんだよ」「非常識だろ」といったような言葉をブツブツと言われたら、若かった当時の私はムッとしていたかもしれません。
でも、
淡々と指摘して手伝ってくれた外国人男性に対しては、「どうもありがとう」という感謝の気持ちがこみ上げてきました。
このように、同じ感情を抱いた場合でも、接し方ひとつで相手への伝わり方は大きく変わるものなのです。
私たち日本人は比較的シャイで、他人に対してこのような指摘をしたり、はっきりと物を言うことが苦手だったりする傾向にありますが、余計な含みを持たせずにストレートに行動する外国人のみなさんから、こういう姿勢を学ばないといけないかもしれませんね。
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