迷子

　妹と買い物と散歩を兼ねて、千歳船橋から経堂まで歩き、再び、千歳船橋を目指しているときだった。帰りは一駅、電車に乗ろうかなと一瞬迷いながら、散歩しようと決意。スズラン通りを歩き、どこかで、道を折れた。あと、1ブロック歩けば、昔、自分の子どもたちが通った幼稚園があるはずだと思うが・・・・いつまでも、そんなものはない。どれだけ歩いても住宅街から抜けることなく、周辺には店舗も喫茶店もない。道路はすっかり夕闇に包まれた。



　そこへ、犬と散歩中の女性が通りかかった。すると、その女性が急に、「大丈夫ですか？」と、私に問いかけ、「私のこと、わかりますか？」と、念を押した。名前は知らないけれど、ヨガスタジオで会う知人の一人である。彼女は誰に対しても、笑顔で挨拶し、声をかける若者である。彼女に方角確認をして、ようやく、自分の目指す道がとんでもない方向違いだと認識せざるをえなかった。途中まで、送ってもらい、とんでもなく遠いまわり道をして、自宅にたどり着いた。ヘトヘト・・・



散歩の途中、花屋で入手した
ドライフラワーを銀の星に飾る。