2人に1人が「がん」に罹患する時代と言われておりますが、自分が癌と言われるまでは他人事のような感覚でした。
なってみて感じた恐怖は一生忘れることはないですね。
「がん」の疑い有りと告知を受けてから入院までの経過を記載しておきたいと思います。
発覚から入院まで
〇12月22日⇒腫瘍の疑い有りの告知
〇12月30日⇒大きな病院での検査・診察
〇1月中⇒外来での精密検査
〇1月20日⇒術前診断結果告知
〇2月3日⇒手術の説明等
<癌であることを自覚してから行ったこと>
◎親へ病状報告
◎娘への病状報告
◎遺書を書く
◎日記をつけはじめる
◎留守の間の仕事の段取り
◎新しい仕事の停止処理
◎子供との時間をつくる
◎大腸癌の治療方法を調べる
◎癌患者の体験談を見る・読む
◎大腸癌経験者の術後の経過を調べる
◎抗がん剤について調べる
◎高額療養費制度・限度額認定証の申請
◎加入している保険の補償内容の確認
12月30日(木)
紹介先の病院にてCT・レントゲン・心電図などの各種検査を行った。病院が年末最後の診療日ということもあり、その日できる限りの検査をしてくれた・・・。
午後の診察で検査結果について主治医から説明を受けた。
「CTで見える限り他の臓器に癌と思われる影がないこと」
「リンパ節の腫れが見られないこと」
そして主治医から「根治が目指せると思う」・・・という言葉に胸をなでおろした。
付き添ってくれた父親と2人で涙目になりながら「良かった」・・・と話をした。
ガンの告知をされたのに「良かった」とは不思議な話だけど、転移有り(※ステージⅣと言われた場合の5年生存率は約18%)も覚悟をしていた。・・・まずはステージⅠ~Ⅲの可能性が高い・・・根治が目指せる、癌と闘うことができる、まだ生きることにしがみつくことができる・・・ということに心からほっとしました。
22日から30日までの食事が喉を通らず1週間で体重が3kg落ちたが、久しぶりこの晩はまともに食事がとれた。
入院前に行った術前検査について
<PET検査>
全身の検査をすることで腫瘍の転移がないかを調べる検査
1cm以上の大きさでないと発見できない欠点がある。
<大腸内視鏡検査>
病変場所の確認、病変を一部とって病理検査を行うことで癌の進行具合を確認することができる。
<大腸造影剤検査>
バリウムを使って病変箇所の詳細を確認する。
内視鏡で表面を確認するのと違って病変の詳細位置を確認することで手術の際の切除箇所を特定する。
<胃内視鏡検査>
大腸癌と胃癌には相互関係があり、大腸癌患者の約10%に胃癌の同時発症が確認されている。そのために術前又は術後に胃の検査を行うことが推奨されている。
<その他各種検査>
心電図検査⇒全身麻酔に耐えられるかどうか
血の凝固具合を見る検査⇒手術後の回復具合を計る
血液検査⇒糖尿病などの有無※糖尿病があると術後の回復が悪い。
<PCR検査>
新型コロナウィルスの感染を確認する、陽性であった場合には手術が延期となってしまう。
1月20日(木)
この日は入院の説明もあるだろうということで妻と結果を聞きにいった。
14時30分からの診察の予定だったが、呼ばれたのは15時20分ごろだった。
待つ時間はとにかく長い、悪い状況を想定しては自分を奮い立たせる作業を頭の中で繰り返す。
PET検査で転移が確認できなかったこと、胃内視鏡の結果、ポリープのみが確認できたこと。内視鏡後の病理検査、造影検査の結果、術前診断のステージはⅠ(術後の確定診断でステージⅡに変更となります。)であること。
癌の場所はS状結腸と直腸の境目にあることの説明を受けた。
切除箇所は癌の病変箇所からS状結腸を約10cm、直腸を約3cmである旨の説明を受けた。
診察室を出た後、待合室の椅子にへたりこんだ。
胃にも癌があるかもしれない、PET検査や病理検査で12月30日の検査結果が覆るかもしれない・・・頭の中に渦巻いていた不安と恐怖から「生きられる」という希望へ1つ階段をあがった気分だった。
2月3日(木)
午前中に麻酔科を受診して手術の際の麻酔の説明を受けた。
午後から外科を受診して主治医の先生から
「手術の後遺症」「手術の合併症」などのリスクについてと「腹腔鏡で手術を行う」などの説明を受けた。
また入院については担当の看護師さんから同意書や手続きについての説明を受けた。
入院の1週間前にPCR検査を受ける予定だったがオミクロン株の流行に併せて病院のルールが変更となり手術の48時間前の検査に変更となった。
オミクロン株の流行の影響で面会が全面禁止となった旨の説明を受けた。
2月12日(土)入院、2月14日(月)手術の予定と説明を受けた。
<横山専務のコメント>
腫瘍有りと健康診断の再検査を受けた日から術前診断結果の告知までの1月20日まで年末年始の挟んだ影響もあり約1ヶ月の期間がありました。
1ヶ月間あったので仕事の整理、気持ちの整理にはじまり保険の手続き、高額療養費の申請手続きなど全て準備ができた状態で入院に臨めたのは良かったと思いました。
ただこの1ヶ月間は恐怖と不安に苛まれてとても不安定でした、寝つきが悪く悪夢で目が覚めることもしばしばありました。そんな中、自分は「癌の情報」を集めることで不安を軽くすることができました。
自分の病状を理解することで治療に臨む覚悟を決めることができたと思います。
また想定される後遺症の症状をできる限り詳細に説明することで、家族の不安も取り除くことができたと思っています。
癌になった方、そのご家族の方たちにはとにかく情報を集めるということをおすすめしたいと考えております。
参考となったユーチューブチャンネルを紹介致します。
「おすすめのユーチューブチャンネル」
◎パンダ先生の病気の学校
※外科医の先生が各種病気について、手術や薬についてなど詳しく解説してくれています。
◎CancerChannel(キャンサーチャンネル)
※専門の先生方の講演などを見ることができます。
◎OncoloChannel(オンコロチャンネル)
※元フジテレビアナウンサーの笠井信輔さんがチャンネル内でいろんな方との対談している様子を見ることができます。
◎がんノート
※がんの経験者にインタビューを行って経験談を聞くことができます。
◎がん情報チャンネル・外科医佐藤のりひろ
※佐藤先生が最新の癌治療の情報などを解説してくれています。
◎国立がん研究センター公式チャンネル
※国立がん研究センターから発信されている癌情報のチャンネルです。
◎7つのがんを持つ男ニーナヒデヒコの共闘生活
※大腸癌ステージⅣ、余命宣告をうけてからの闘病生活をつづってくれています。