甘～い

QUEENついでにTHE SWEETでっす。
しってまっか？グラムロック後期の徒花、永遠にA級にはなれない愛すべき超B級バンド。
ちゃんとビルボードにもヒット曲を送っている。
グラムロックといえばその派手で金ぴかでゴージャスで中性的（女性的）な外観がまず印象に残る。でも、同じような格好してても音楽性はまったく違う。ゲイリー・グリッター、ディビッド・ボウイ、T・REX（マーク・ボラン）、スレイド、そしてアリス・クーパー。音楽的には全然違うもんね。センセーショナルな外観のみでカテゴライズされてしまったジャンルなのだ。このジャケ写真とステージ衣装の写真を見てもどんなだかわかることかと。でも、この格好って後のLAメタルシーンの連中と変らないかもしんない。モトリー・クルーのトミー・リーはかなり影響を受けているらしい。その格好に。でもこの写真30年以上前のものです。すげっ。金ぴか・原色のホットパンツorスカート(!)、足腰が弱ければ絶対に骨折するであろう常軌を逸したロンドンブーツ、シャツは胸はおろか腹まで見えて胸毛もじゃもじゃ,金髪ロン毛に黒の口ひげ!　なんちゅう写真も見たことある。すげえええ。

じゃあなんでTHE SWEETかというと曲がよかったんです。いくつものバンドがリバイバルヒットさせた名曲「Cum On Feel The Noize」で有名なパーティーロックンロールのスレイドとはちょっと違うがポップなロック。でも、THE SWEETの主要メンバーがディープパープルに入る前のイアン・ギランとジャー・グローバーとバンドを組んでいたことからもわかる通りその音はかなりハードな感触。そして、かなり凝った音作り。名曲「ACTION」には、PINK FLOYDの「MONEY」みたいなギミック音が曲の展開に効果的に使われている。たぶんパクったのであろうが個人的にはこっちの方が好き。また、なんの衒いもなくイントロのメロディをシンセが弾いていたりする。QUEENは頑に使わなかったのにね。そして、QUEENと並び賞されるコーラスワーク。この「ACTION」ちゅう曲にはこれでもか!とその当時のスタジオのテクノロジーが注ぎ込まれている。もひとつヒット曲「FOX ON THE RUN」も同様。初期の頃は外部のコンポーザー（デズモンド・チャイルドみたいなね）の曲をあてがわれて発表していたけどこの2曲くらいから自分達で曲を作っている。その当時流行していたブリティッシュロックのおいしいところをあちこちから引っ張ってきて感じでオーバープロデュースの感があるが、何しろ曲がいいんでプロデュースに対して曲が負けていない。この後、ヒット曲が出ず失速していきほとんどバンドは消滅し、さらにボーカルとドラマーが他界してしまいもう見ることはできない。来日したのもちょうど30年前だし。

久しぶりに聴こうかとCDを探してみたけど誰かに貸してあってないやんけっ。またベスト盤を買ってくるとします。俺はベスト盤的なものは買わない主義なんだけどTHE SWEETとTHE METERSはベスト盤でいいのだ。てか、CD化されてないのが多い。ビリー・スクワイヤもそう。ベスト盤しか手に入らない。でもTHE SWEETはシングルヒット狙いなのかどうかはわからないがベスト盤を買ったほうがいいのだ。
よし。
聴いたことない人はぜひだまされたと思って聴いてみて下さいまし。