クラビ５００

高齢者は腎機能も肝機能も低下していると捉えるべきなのに、毎日高齢者の処方ばかり見ていると感覚が麻痺してしまい…。

小児ならば年齢を必ず確認するけれど、

高齢者の場合は見てるようで見ていなかったりする。

クラビットは腎機能低下時は減量が必要で、透析患者様には特別な服用指示が出る。

膀胱炎でクラビット５００mgの処方が出た。見慣れた処方、しかも服用歴がある。
が、しかし、服用していたのが数年前。その間年齢が８０を越えていた。

そこまで考えないといけないのに、忙しさに翻弄されて、スルーしてしまったようだ。

「疑義してほしかったな。」とやんわり注意されてしまった。

薬剤師は細やかな気配りが必要で、瞬時に何をチェックすべきか判断し、必要ならば医師に疑義照会をかけないといけない。

薬の名前、規格、剤形、数はもちろんの見合わせや副作用や患者様の体質も考慮しないといけないときもある。

投薬や患者様や家族などと対応をしながら、その細かいチェックを何十人分もこなすのだ。

立ち仕事だし、休憩以外集中力を切らしてはいけないし、作業はスピーディーかつ正確じゃないといけない。とてもハードな仕事。

時給が高いからと薬剤師になる人が増えつつある。
大学のパンフレットや説明会ではいいことづくめなんだけど、薬剤師の仕事って地味でコツコツやらないといけないことが多くて細かくて面倒で、見知らぬ人と話をしてあれこれ聞き出さないといけなくて…。

私には無理っ！

私には向いてないっ！

とトイレでこっそり叫びながら乗りきる毎日。

大変なんだけどなんとか乗りきっていけたりもするから…。

まだまだいけそうかな、なんて思えるときもあるし、もう限界かなとへこたれるときもある。

完璧を目指すと現実とのギャップに苛まれるからある程度の妥協は大事かも。

でも指摘されたことは気を付けないとね。ちゃんとメモして同じことを指摘されないよう気をつけないと。

ベテランになったらなったでいろいろと覚えないといけないことがあるから、

ボケてなどいられない。

頭を一日中使うから脳外科受診時の検査は問題なかった。脳みその萎縮もみられなかったし。

よし。まだまだ現役で頑張れるぞ。

そういえばなみこさんとかzyu-dasさんとかどうしてるだろう？

様々な職場があるから居場所がみつかるといいんだけど…。

間違いやミスを指摘してくれるのはありがたいことだと思う。
自分では気がつかないことってたくさんあるから。

失敗は成功のもと。

誰だって他の人にはない才能を持ってるはずだから、それがただ表に出てきていないだけ。
才能を引き出す人に出会えたら才能が開花するから気を落とさずに。

私にとってブレイン君は才能を開花させてくれた恩人かもしれない。
悔しくて彼を越えてやるっ！
そう思ったからこそまだ現役でいられるわけだし、事細かにいろいろ教えてくれたのは彼と主任だから。

まだまだわからないことがたくさんある。好奇心を失わないうちが花かもしれない。

好きなことややりたいことに年齢は関係ないと思う。
やりたければやればいいし、やりたくなければやめればいいだけ。
ただ一時的な感情で血迷って辞めてしまうのはあとで後悔するから、一呼吸おいて冷静になってから結論を決めた方がいいと思う。

辞めたいときは辞められなくて、辞めたくないときは辞めざるをえなくなるのが世の常。

特に女性は結婚や出産や子育てや介護や看護で仕事を続けられなくなることがある。
男女関係なく病気や怪我でリタイアせざるを得ないこともある。
この歳になると働けている事実が嬉しい。若い頃はあんなに辞めたかったのに。

あまのじゃくなのかもね。人間て。