12月11日(火曜日)
初冬の風物詩の一つに「宇治田原町の古老柿(ころがき)」づくりがある。定年を過ぎるまでは、古老柿については、まったく知らなかった。この所、毎年古老柿づくりの見学に行っていて、今年で7年目になる。ただ見ているだけだが、行く度に少しずつ知識は増えている。
「古老柿」を干すための棚である「柿屋」は、刈り取りの終わった田の中に、11月上旬から組み立てられる。丸木の骨組みにワラで屋根を葺くが、その作業は農家の方の手作業で行われる。3週間前に行ったときは、棚には少しだけ干してあったが、ほとんどの「柿屋」はこれからだった。
師走に入り、古老柿づくりも最盛期を迎えただろうと、昨日見学に行った。柿屋の前に行くと雪がチラついてきた。田の中のむしろの上に、柿がたくさん干してある。農家の方は急いでムシロを二つ折りにして、柿を「柿屋」の棚へ運んでいる。
急な天候の変化は農家泣かせだ。雪がチラつけば写真撮影もままならない。撤退やむなし。出直しだ。
本日もプールで泳いだ後、宇治田原町へ向かった。「柿屋」見学の前に、宇治田原町のJA農産物販売所に立ち寄り物色した。袋に15個ほど入った「古老柿」は440円。
まだ家には富有柿があるので買うのはよそう。結局買ったのは、地元産の煎った落花生1袋200円だけ。
宇治田原町を一通りぐるっと回り「柿屋」見学した。一人で作業する小さいものから、家族総出で何人も働いている大きなものまで。
大きな「柿屋」は高さ約12メートルの五段組だ。
この棚には4~6万個の柿が干してある。覗いて見れば皮をむいた柿が所狭しと、びっしりと並べられいた。
二週間ほど柿屋で乾燥させてからむしろに下ろす。むしろの上でさらに約10日間ほど天日干しをする。専用の機械で柿をもむ作業を繰り返し、白い粉が吹かせ仕上げる。「古老柿」の完成だ。
この干し柿の種類は鶴の子柿 という渋柿で、今月13日の「事始め」に会わせて出荷され、京都市で初セリが行われる。年末年始の贈答品として、京阪神地域では人気が高い。
この町には古老柿の生産農家は約30戸あり、生産量は約20トンに上るそうだ。こうした風景はまさに宇治田原ならではの初冬の風物詩といえ、古老柿が完成し、柿屋が解体される12月下旬までしか見ることができない。見に行くならば今のうちだ。
【参 考】
宇治田原町の茶畑には必ず柿の木(つるのこ柿)が植えられています。これはお茶の日除け・霜除けのためですが、じつはそれだけではありません。
農家は秋までお茶摘みや茶園管理に働き、昔はそのあと柿の実から柿渋をとって販売してました。さらに11月からは、寒さと日ざしを活かして干し柿「古老柿」をつくって販売していたのです。1年間通じて働き稼ぐという、生業の知恵です。
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